EVの充電口「前から差すか」「横から差すか」! じつは結論が出せない難しい問題だった
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WEB CARTOP より
現状の充電口の位置はメーカーの都合によってさまざま
電気自動車(EV)の充電口が、車体の前にあったほうがいいか、車体側面や後ろ側にあったほうがいいのか、議論はわかれるところである。
結論はまだ出ていない。
世界で最初にEVを市販したのは三菱自動車工業のi-MiEVだ。これはガソリン車のi(アイ)を基にして設計されているので、充電口は車体側面の後ろ寄りにある。
一方、翌年発売となった日産自動車のリーフは、ボンネットフードの前に充電口があり、フルモデルチェンジによる現行の2代目も同じ位置だ。
輸入車では、BMWのi3が車体前端で、テスラは車体側面だ。
その後も各社からEVやプラグインハイブリッド車(PHEV)が発売されているが、車体前部にあるものもあれば、車体側面でも、フロントフェンダー側にあったり、後ろのドアの後方であったりとさまざまで、リヤバンパー近くという例もある。
日本の駐車の仕方からすると、充電器や充電コンセントに対し、後ろ向きで駐車させるとすれば、車体後ろ側に充電口があるほうが充電ケーブルを長く引っ張らずに済み、便利に思える。
ことに急速充電用ケーブルは太くて重いので、力の弱い人には労力だ。
国や地域によって異なる交通ルールにより正解はなし
ところが、充電器や充電コンセントの設置のされ方によって、車体側面ではかえってケーブルを長く引っ張ったり、ケーブルの長さによっては届かなかったりということもある。
充電ケーブルが車体側面にある場合、それが車体の左側か右側かの違いが必ず生じ、それに対し、充電器や充電コンセントが反対側に設置された状況だと、当然、ケーブルを長く引っ張らなければ充電口にコネクターが届かない。
なおかつ、コネクターは車体に対し直角に差し込まなければならないので、ケーブルの長さにその分の余裕が必要になる。
実際、車体側面の後方に充電口のあるEVでケーブルがうまく差し込めず、駐車枠の線に従って止めたのではコネクターを指し込めなかったことがある。
やむをえず、駐車枠を無視して横向きに駐車し、無事コネクターは装着できたが、駐車場所に広さのゆとりがなかったとしたら、充電を諦めなければならないところだった。
エンジン車でも、給油ポンプに対し給油口が逆になるように止めてしまうと、給油ホースが届かず給油できない場合がある。
一方、車体前端の中央に充電口があれば、頭からの駐車にはなるものの、ケーブルが届きにくいことはない。
充電を終え、出発の際にバックで駐車枠を出るうえで周囲への注意は必要だが、充電できずに終わることはないだろう。
右側通行と左側通行というように、国や地域によって走行車線が異なり、なおかつ路上駐車によって充電を行うことを考えると、仕向け市場ごとに充電口に不都合がでないよう、車体前端の充電口が適切という考えもあるかもしれない。
今後さらに、よりよい案が出てくるのを期待したいが、日本の交通環境や駐車習慣の視点だけで、充電口の位置を論じるのは偏った論議となる可能性がある。
引用元:https://www.webcartop.jp/2021/11/797175/