ETCカードは毎回抜け!! 挿しっぱなしで起こるトラブルと損害
口コミを書く
口コミを見る
ベストカーWeb より

エンジンを切るたびに流れる「ETCカードが残っています」というアナウンス。「ETCカードが挿しっぱなしになっているから、カードを抜いてからクルマを降りてね」という意味のアナウンスなのですが、「(カードが残っているのは)知ってるよ」と、挿しっぱなしのまま、深く考えずにクルマを降りていませんか?
ETCカードは「クルマを降りる際は抜き取るように」と推奨されています。なぜ挿しっぱなしではいけないのか。「ETCカード挿しっぱなし」のリスクについてご紹介しましょう。
文:yuko/アイキャッチ画像:写真AC_おーちゃん2号/写真:Adobe Stock、写真AC
便利なETC、カードを挿しっぱなしにしておけば料金所もスイスイ
高速道路を利用する際にもはやなくてはならないETCカード。高速道路入口で通行券をとり、出口料金所で通行料金を支払っていた時代を考えると、ものすごく便利になりましたよね。NEXCO東日本によると、2025年5月時点でのETCの利用状況は94.1%と、大多数のクルマがETCによって通行料金を支払っています。
料金所でクルマを停止することなく通過できることは、ドライバーにとって便利であるばかりでなく、料金所での渋滞を緩和することにも繋がり、ひいては燃費の改善や排出CO2の削減にもつながります。またETCを利用すると、割引料金が適用になったり、事前に登録をしておくことで利用回数に応じた還元をうけることができる「ETCマイレージサービス」など、装備するには若干コストがかかるものの、とても便利な装備です。
そんなETCですが、利用するうえで怖いのが、「カードの挿し忘れ」。挿しているものだと思い込んで、高速道路の入り口ゲートに進入して、ゲートが開かず、後続車に迷惑をかけてしまう――。考えただけでも冷や汗がでてきてしまいます。
ただ、挿しっぱなしにはリスクも
そのため、ETCカードは車載器に挿しっぱなしにしている人が少なくないようす。かつてのETCカードには、クレジット機能がついているものもありましたが、昨今のETCカードは通行料金の支払いにしか利用できず、さらに料金所では車両ナンバーが記録されていますから、仮に盗難の被害に遭ったとしても、盗んだETCカードを使えば足がついてしまいます。盗難された際のダメージは、クレジットカードの盗難・不正利用に比べると小さく、また盗難されたとしても被害が甚大にはならないとして、「盗難のリスク」よりも「忘れるリスク」のほうが、ダメージが大きいと考えているのが理由のようです。
実際、NEXCO中日本によると、ETC専用レーンが停止となる要因としては、ETCカード未挿入がもっとも多いとのこと。また抜き挿しを頻繁にすることで、機器が故障してしまうリスクを懸念する声もあります。
ただETCカードを挿しっぱなしにしておくことには、盗難のリスク以外にも「熱による破損」というリスクがあります。車内の熱によってETCカードが破損、エラーの原因となってしまうことがあるのです。車載機のカード取り出しボタンを押してそのまま…だけでなく、ちゃんとカードを抜いて財布やカード入れへしまっておきましょう。車内に置いたままだとカードの磁気部分が熱でダメージを受ける可能性があります。
「そんな話聞いたことがない」という声も多いですが、筆者は実際にETCカードに生じた不具合によって、ETCカードが使えなくなってしまった経験があります。熱によるものなのか、原因はわかりませんでしたが、挿したままだったETCカードがある日突然使えなくなり(料金所で「STOP」となった)、係員さんに来てもらいましたが、そのカードはもう使えないとのことでした。
すぐにカード会社に連絡をとり、再発行をお願いしましたが、新しいカードが手元に届くまでは一週間程度かかり、その間はETCが使えない、という事態になりました(たまたま持っていた別のカードでこの間はしのぎました)。
夏場だけでも、抜いておいたほうが〇
NEXCO中日本は、「ETCカードを車載器に差し込んだままにされますと、車内温度などの影響で、カードが変形・使用できなくなる場合があります。また防犯上からも、車から離れる際には車載器から抜き取り、ドライバーご自身が携帯されるようお願いします。」としています。
また、ETCシステムに関する業務を行っている一般財団法人 ITSサービス高度化機構が運営するETC総合情報ポータルサイトでも「ETCカードはクレジットカードと同じ性質を持っています。防犯上からも車内に放置しないでください。また放置すると、車内の熱などがETCカードに悪影響をおよぼし、データエラーの原因となることもあります。」とされています。
このほか、ETCカードを発行するクレジット会社も、たとえば、三井住友カードの場合は、ETC特約(個人システム型)の利用規定のなかで、「次の場合は、当社はてん補の責を負いません」とし、「会員又は使用者の故意若しくは重大な過失に起因する損害。なお、会員又は使用者がETCカードを車内に放置していた場合、紛失・盗難について、会員に重大な過失があったものと見なします。」との記載があり、ETCカードを挿しっぱなしにしておいて盗難に遭っても、補償はされないということは認識しておかなければなりません。
先ほども触れたように、昨今は料金所で車両ナンバーが記録されているため、盗んだETCカードを使えばすぐ犯人がわかってしまいますが、使用者が止めるまでは使うことができてしまうため、(足が着くことも前提で)犯罪等に使われてしまうことは考えられます。
もちろんETCカードを頻繁に利用する場合は、抜き挿しを頻繁にすることによるリスクも考慮する必要があるかもしれませんが、挿しっぱなしにしておくことによるリスクも考慮しなければなりません。真夏の車内は、場所によっては80度に達するほど、灼熱となります。車内が灼熱となる夏場だけでも、抜いておいたほうがいいかもしれませんね。