そこが知りたい! 下手な運転・上手い運転の決定的な差とは
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ベストカーWeb より
交差点でのハンドル操作やブレーキの踏み方、スピードコントロールなど、日常の運転にはその人の技量や性格がにじみ出ます。「この人、運転うまいな」と思わせるドライバーと、「ちょっと怖いな」と感じるドライバー……、その違いはどこにあるのでしょうか。ここでは下手に見える運転と上手に見える運転の決定的な差を徹底解説します。
文:ベストカーWeb編集部/写真:Adobe Stock、ベストカーWeb編集部
運転が下手に見える行動とその理由

■ハンドルを離して「シュルシュル戻し」──危険と不安の原因に
交差点を曲がったあと、ハンドルを手から離して自然に戻す「シュルシュル戻し」。見たことがある方も多いでしょう。実はこの行為、周囲からは「運転が下手そう」に見えます。
理由は2つあります。
1:センター位置を見失う:手を離すことで、ハンドルがいま何回転しているのかがわからなくなり、次の操作が遅れがちになります。
2:クルマがふらつく:復元力まかせの操作は戻る速度が一定でなく、交差点の立ち上がりでクルマがふらつく原因になります。
正しい方法は送りハンドルまたはクロスハンドル。両手をしっかり添え、スムーズに回しながら戻すことで、安定した走行が可能です。
内掛けハンドルの習慣は今すぐ見直そう

「内掛けハンドル」とは、ハンドルを内側から引っ掛けるようにして回す操作のこと。昔のタクシードライバーが細い路地を曲がるときによく使っていましたが、今では推奨されません。
理由は以下の通りです。
・素早い切り返しができない
・エアバッグ作動時に腕を骨折するリスク
・ハンドル回転量の把握が難しい
この癖が出てしまう原因の一つに運転姿勢の悪さがあります。シートが後ろすぎると腕が伸びきり、結果的に内掛けしやすくなります。ハンドルと腕の適切な距離を確保するために、シートポジションを一度見直すことをお薦めします。
運転が上手に見えるブレーキ&アクセル操作

■カックンブレーキを防ぐ「止まる瞬間の技」
ブレーキ操作は運転のうまさを如実に表します。カックンブレーキを避けるには、停止直前にブレーキを少し戻すことがポイント。これで車体が前のめりになるのを防ぎ、乗員に優しい減速が可能です。
さらに上級者は、ブレーキを踏み始めるときから減速Gを一定に保つことを意識しています。これにより同乗者が「いつからブレーキを踏み始めたのか気づかない」ほどスムーズな停止が実現します。
■アクセルワークで差がつく「速度の一定化」
快適な運転にはアクセルワークも欠かせません。特に登坂や下り坂では、一定の速度を維持できるかが腕の見せ所です。
登坂:重力で速度が落ちやすいが、踏み込み量を微調整し一定速度を維持
下り坂:逆に速度が上がりがちだが、適切なアクセルオフで制御
上級者は1ミリ単位の踏み込み調整を意識し、速度計を常に確認しながら走行します。ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)に頼らず、手動で速度一定を保てるとプロの領域です。
ハンドル操作の極意:「じわーっと回してじわーっと戻す」
カーブや交差点でハンドルを急に切ると、車体のロールが遅れてやってきて不安定になります。これを防ぐには、ゆっくり回してゆっくり戻す操作が不可欠です。
ポイントは以下の通り。
・コーナー手前から余裕を持ってハンドルを切り始める
・慣性による車体の動きを予測して操作する
・両手を常にハンドルに添え、内掛けは避ける
こうすることで、クルマの挙動が安定し、同乗者の快適性も大幅に向上します。
「急」のつく操作は下手に見える

急ブレーキ、急発進、急ハンドル──これらはすべて乗員に不安を与え、燃費や車両寿命にも悪影響を与えます。
上手な運転の秘訣は先を読む力にあります。
・赤信号を早めに確認し、徐々に減速を開始
・前方の車間距離を多めに確保し、慌てない運転を実践
・曲がるときも「必要な操作量」を「余裕を持って完了」させる
慌てないためのコツは情報量を増やすこと。直前のクルマだけでなく、その先の交通状況まで視野を広げることで、判断の余裕が生まれます。
まとめ:運転が上手い人の共通点
運転の上手さは、技術的な要素だけでなく心の余裕や周囲への配慮からも生まれます。
・ハンドルは常に両手でコントロール
・ブレーキは止まる瞬間に「ちょっとだけ戻す」
・アクセルは1ミリ単位で踏み込みを調整
・「急」のつく動作は避け、先を読んだ運転を実践
これらを意識することで、安全で快適な運転が可能になり、同乗者からの信頼も高まります。今日から一つずつ取り入れて、運転の質をワンランク上げてみてはいかがでしょうか。


































