猛暑にサンシェードって意味ないの? 最近のクルマには装着したほうがいい意外な事情とは?
口コミを書く
口コミを見る
ベストカーWeb より

西日本では異様に早く梅雨が明け、いよいよ猛暑の季節。駐車中のクルマの中が灼熱地獄になる時期がやってきた。直射日光を遮るために、サンシェードを使おうと思っている人も多いはず。でもこのサンシェード、本当に効果があるのだろうか?
文:ベストカーWeb編集部/写真:Adobestock(トビラ写真=Tricky Shark@Adobestock)
サンシェードは気休め? それとも頼れる相棒?
真夏の直射日光が降り注ぐ駐車場にクルマを停めておくと、ドアを開けた瞬間にムワッとした熱気が襲ってくる。そんなときに使う定番アイテムがサンシェード。だが、果たしてどれほどの効果があるのだろうか?
過去にJAFが行った実験によると、サンシェードを使った場合、車内の温度上昇ペースをわずかに抑えられるものの、じわじわと温度が上昇することは避けられなかった。特に熱線を反射しやすい白いボディカラーのクルマとの差は小さく、劇的な効果は期待できないというのが現実だ。
ちなみに車内温度の抑制だけなら、窓を約3cm開けるだけで、サンシェードよりも効果を上げることができた。通気性の確保が何よりいいことがわかるが、これはこれで防犯面が不安になる。
そんなサンシェードだが、まったくダメかというと答えはノー。ある部分においては、非常にありがたい効果を発揮してくれるのだ。
ダッシュボードを守るならサンシェード一択!
サンシェードの真の実力は「ダッシュボードの表面温度の低下」にある。前述のJAFの実験では、サンシェードを使用しなかった場合、ダッシュボードの表面温度は最高で79℃にも達するが(黒いボディカラーのクルマ)、使用時は52℃と、実に27℃もの差が生まれた。
これだけ下がれば、触れたときの「あちっ!」という不快感を大幅に軽減できるし、ステアリング上部が熱くて握れないなんてことも抑えてくれる。
ちなみにサンシェードのダッシュボード温度抑制効果は、エアコンよりも効き目があった。サンシェードなしでエアコンを作動させても、ダッシュボードの表面温度は61℃まで上昇してしまったからだ(サンシェードは前述の通り52℃)。
近ごろのダッシュボードには大きなタッチディスプレイが備わっていることも多い。こうした機器はしっかりとメーカーが耐熱試験を行っているわけだが、直射日光に当てないほうがいいことは明らかだ。こうした保護の観点からもサンシェードの使用は大いに意味がある。
真夏の車内温度対策として、サンシェードだけに頼るのはやや物足りないが、ダッシュボード周辺の温度抑制には効果がある。今年の夏も頼りにしてみてはいかがだろうか?