夏は要注意!? スマホが熱ッ!! 車載ワイヤレス充電の思わぬ落とし穴!?
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ベストカーWeb より

スマホは今や生活必需品! もちろんクルマの中でも通話に、ナビに、音楽にと大活躍。だけど使えば当然バッテリーは減る。最近はワイヤレス充電器も普及してきたけど、なんか熱くって心配じゃない? 今回はそんなワイヤレス充電と発熱の関係について、ちょっと掘り下げてみます!
文:往機人/画像:Adobe Stock(トビラ写真=Imagecreator)
スマホが充電中に熱を持つ原因
スマホの充電は、利用者なら毎日のようにおこなっている行為なのでほとんどの人が経験していると思いますが、充電した後に本体を持つと、ほんのり温かくなっていることに気付かないでしょうか?
充電という行為は、バッテリーに電気を供給して内部の化学変化で電力を溜めていくという仕組みです。その化学変化をうながすために、ごくわずかずつ電力が消費されます。その際に電力=エネルギーの消費が熱となって外に伝わっていくのが、手で感じられる暖かさというわけです。
これは、急速におこなうほど高い熱を生みます。また充電の他にも、スマホの機能が働くときにエネルギーを消費するため、熱を生みます。
例えばデータ通信で動画を見る場合を考えてみます。
再生するためのデータを送受信するためにスマホの送受信機がセンターと目まぐるしくデータをやりとりします。その時にエネルギーを消費します。そして、受け取ったデータをCPUが再生信号に変換する際にもエネルギーを消費します。
さらに、液晶モニターが信号を受け取って無数の電極を瞬時に切り替え、バックライトを点灯させて映像を映し出しますが、そこでもエネルギーは消費されます。と、スマホは稼働するほど電力を消費し、同時に熱を発します。
特にデータを通信するときの電波の送受信で多くの電力を消費するため、熱も高くなる傾向があります。そのため、データを多く送受信する使い方で充電もおこなっている状況が最も熱を発することになります。
ワイヤレス給電が熱を持ちやすい理由
ワイヤレス充電の仕組みをカンタンに説明します。電線が何重にも巻かれた状態の“コイル”に電気を流すと、その流れる量に応じて“磁界”が発生します。その逆に、コイルが磁力を受けるとその磁界の作用で電流が起こります。これを「電磁誘導」といいます。
充電器側のコイルに電流が流れると磁界が発生→スマホ側の受信用コイルが磁界の作用で電流を発生→バッテリへ電力が供給される。という流れです。
このワイヤレス給電、端子を抜き差ししなくていいのでとても便利ですが、あるデータによると有線給電に比べて1.5倍も電力を消費するそうです。
つまり1/3のエネルギーが浪費されているということになり、その一部は熱として発散していることになります。
そして、送受信のコイル同士がズレてしまうと磁界もズレてしまうため、うまくエネルギーに変換できなくなります。
この状態ではロスがさらに大きくなり、エネルギー=発熱が大きくなってしまうのです。
以上をふまえて、発熱をなるべくさせないようにするためには、まず充電器の位置を正しくセットすること、そして電波の送受信が盛んにおこなわれる作業とは同時におこなわないことが重要です。
これからの季節は室内の温度が高くなる時期なので、その点は特に気をつけて活用しましょう。