ちょっとしたことで財布にも愛車にもやさしい省燃費運転術
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ベストカーWeb より

燃料費の価格高騰が続いています。原油価格高騰を受けて政府から出されていた補助金が終了となり、令和7年度税制改正大綱には、ガソリンの暫定税率(25.1円)廃止の方針が盛り込まれましたが、早くても2026年度以降になる見込みとのこと。
燃料単価の高騰が続く中では、同じ量の燃料で少しでも長い距離を走行したいものですが、燃費は、運転操作に気を付けることで、ぐっと抑えることができます。ちょっとした工夫で、財布にも愛車にも優しくなる省燃費運転術をいくつかご紹介します。
文:吉川賢一/アイキャッチ画像:Adobe Stock_One/写真:Adobe Stock、写真AC
ガソリン車は「ふんわりアクセル」 電動車は「ぐっと加速してパッとアクセルオフ」が〇
クルマが走行するうえで、もっとも燃料を消費するのは、発進時です。この発進時にアクセルペダルの踏み方を工夫すると、燃料の消費を抑えることができます。
省燃費となるアクセルペダルの操作方法は、ガソリン車(ディーゼル車含)と、ハイブリッド車やPHEV、BEVなどの電動車では操作のコツが異なり、一般的なATのガソリン車では、「ふんわりアクセル」を心がけることがコツです。停止状態からの発進時は、ブレーキペダルをリリースしたあと、クリープ現象を使って進行し、その後、最初の5秒間で時速20km程度まで加速できるよう、アクセルペダルをゆっくりと踏み込んでいきます。
このとき、エンジンの回転数を気にすることができるとよりよいです。エンジン回転数が1500回転よりも低いまま、スピードに乗せることができれば、省燃費での発進が成功しているといえます。一般的なATのガソリン車の場合、このやり方でおよそ10%の燃費改善効果があるとされていますが、交通の流れが早い道路では、後続車の邪魔となってしまいますので、シチュエーションに応じてとり入れるようにしてください。回転計がない場合は、エンジン音を気にして加速をしてみるといいでしょう。
ハイブリッド車などの電動車の場合は、「手短な加速」を心がけることがポイントです。停止状態からの発進時には、駆動用モーターの持つトルクの強さを活かして、発進時に「ググっ」とやや強めの加速を行って車速を上げ、ある程度車速が上がったら、アクセルペダルをパッと離します。クルマへ「もう加速する必要がない」と認識させるのです。
電動車は、エンジンがかかっていない時間を増やすことで、省燃費な運転をすることができます。ガソリン車のようにだらだらと加速するのではなく、加速を一瞬で決めるようにしてみてください。
車速の上下動を減らす「一低速走行」も効果あり
十分な速度に到達したあとは、車速を一定に保つことを心がけます。一定速で走行を続けることで、エンジンや電動パワートレインの負荷を減らすことができるので、効率いい走行ができるのです。車間距離を十分にとり、無駄な減速や加速を行わないよう、(ついていれば)瞬間燃費計を確認しながら、アクセルペダルの操作に集中します。アクセルペダルは極力踏み込まず、車速が落ちてきたら少しだけ踏み増して戻す、という操作を繰り返しましょう。
下り坂ではアクセルペダルは極力踏まず、また、その先に上り坂があれば少し車速を上げておくこともポイントです。ハイブリッド車の場合は、下り坂で電力を蓄えておき、上り坂でEVモードスイッチをONにして電動走行をすることで、多少、燃費を改善することができます。
高速道路ならば、ACCを積極的に使うようにしてください。前走車がいる場合は、車間距離の設定を長めにしたほうが、加減速制御の介入が減るのでなおよいです。車速に関しても、高速道路の場合は時速80km程度が(燃費低減には)いいとされていますが、筆者の体感だと、欧州車や国産上級車などでは、高速道路は時速90~100km程度のほうが、燃費は延びる印象があります。
タイヤ空気圧のチェック、無駄な荷物は載せないなどのほか、道に迷わないようにすることも大切
この他にも、タイヤの空気圧を適正値に合わせる、無駄な荷物は降ろしておく、暖機運転はしない(暖気走行でOK)なども、省燃費運転には欠かせない事項。
運転術ではないですが、道に迷って無駄な走行をしないようにすることも、省燃費な運転に繋がります。筆者は、土地勘がない場所へ出かける際は、事前にネットで経路を確認するようにしています。もちろんカーナビも使うのですが、カーナビの指示通りの場所で、曲がれなかったり高速道路に乗れなかったり、ということ、ありますよね。ざっとルートを予習しておくだけで、カーナビの指示通りに走行することができますし、渋滞しそうなポイントも確認しておくことができます。参考になれば幸いです。