雨だと事故率が5倍にもなるってマジか! 梅雨入り直前「身を守るため」に実践したい「雨の日ドライブ」の準備と注意点
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WEB CARTOP より
雨の日こそ慎重な運転が重要
毎年、5月を過ぎると沖縄や九州南部あたりから順に、6月中旬くらいまでの間で梅雨入りが始まりますね。来る日も来る日も雨が降って、ちょっと憂鬱になってしまうかもしれませんが、そんな雨の日の移動にはやっぱりクルマが便利です。
でも雨の日って、じつは1時間あたりの交通事故件数を晴れの日と比較すると、約5倍にも増えてしまうってご存じでしたか? とくにスリップ事故と視界不良による建物やガードレールなどへの追突が多いそうですが、いったいどんなところに注意して運転すれば雨の日も安全に走れるでしょうか。
まずはとにかく、良好な視界を確保すること。これは事前の準備が大切で、フロントガラスとドアミラーに撥水コーティング剤を塗っておいたり、ワイパーが正常に作動するかをチェックし、ワイパーのゴムが劣化していたら交換を。フロントガラスは、内側も汚れがちなので拭き掃除をしておきましょう。
そして走行中は、エアコンのA/Cボタンをオンにし、外気導入を上手に使ってガラスが曇らないように注意を。地下トンネルに入った途端に窓が真っ白に曇ってしまうなど、急な変化にはフロントガラスの曇りを急速に取ってくれるデフロスター、リヤガラスの曇りを取ってくれるデフォッガーのスイッチを押して対処します。
普段から、これらのスイッチがどこにあるのか、確認しておくといいですね。さらに念のため、汚れていない雑巾やタオルなど、いざというときに曇りや水滴を拭き取ることができるものを車内に常備しておくと安心です。
次に、雨の日に運転する際には、傘をさして歩いている歩行者や、レインコートを着ている自転車の視界も悪くなっていることを頭に入れて、「相手がクルマに気づいていないかもしれない」という前提でいつも以上に注意することが大切です。
フードをかぶっていると、後ろを向いても見えないことが多く、雨音などでクルマの音も遮られてしまいます。歩行者や自転車、まわりのクルマに自分の存在を知らせるためにも、雨の日は昼間でもヘッドライト点灯を。必要に応じて、クラクションで注意をひいたり危険を知らせましょう。
乗車時に靴裏の水分を取ることでも安全運転につながる
そして、雨の日に多いスリップ事故の原因は大きくふたつあり、ひとつはスピードの出し過ぎ。晴れている日のドライ路面よりも、雨の日のウエット路面はブレーキを踏んでから停止するまでの制動距離が約1.5倍にのびるというデータがあるので、晴れた日と同じ速度で走って同じようにブレーキを踏んだのでは、間に合わないことが多くなるのです。施設接触事故の割合を見ても、速度が60km/h未満だと29.8%だったのが、60km/h以上になると67.6%にものぼることがわかります。車間距離をいつもより長めに取り、速度を控えめにして早めのブレーキ。これが大切です。
もうひとつの原因は、タイヤの摩耗や適正な空気圧が保たれていないこと。タイヤの溝は走っているうちに摩耗していき、新品のタイヤと溝が3mmほどに摩耗したタイヤを比較すると、雨の日の制動距離が約1.5倍にも延びてしまうというデータがあります。溝が浅くなるにつれて制動距離が長くなるばかりか、カーブで外側に膨らむ量も大きくなることがわかっています。梅雨がくる前に、摩耗したタイヤは交換しておきたいですね。
また、タイヤの空気圧が適正になっていないとタイヤ本来の性能を発揮できません。走っていても走っていなくても、タイヤの空気は1カ月で5%程度自然に抜けてしまいます。月に1度は空気圧チェックをしておきましょう。
運転席に乗り込む際には、車内に常備している雑巾やタオルで靴の裏側を拭くと安心です。靴の裏が濡れたままペダル操作をすると、思わぬところで滑ってしまい、ペダルを踏み外したりすることもあります。傘の置き場所にも気を配り、走行中に運転席の下から傘がペダル操作の邪魔などをすることのないよう、注意が必要です。
最近は突然の豪雨なども頻発しており、豪雨のなかを運転するのは危険です。とくに、気象庁が「線状降水帯」の発生を発表したら、外出は中止すること。また、運転中も進行方向の空に注目を。急激に真っ黒な雲が増えてきたり、ヒヤリとした風が吹いてきたら、強い雨が降る前触れの可能性が高いといいます。雨雲レーダーの情報などを活用し、強い雨の間はどこか安全な場所で停車してやり過ごし、雨が弱まったら運転を再開するといいですね。強い雨の中での運転は精神的にも疲弊しますので、無理をしないようにしましょう。
それでは、梅雨の間も安全運転でドライブを楽しみたいですね。