雪予報に注意! 暖冬でも油断大敵!? クルマの立ち往生、取るべき対策とは
口コミを書く
口コミを見る
くるまのニュース より
突然の大雪…タイヤがスタックしたらどうすべき?
今回の冬は暖冬と予想されているものの、北海道ではすでに大雪によるクルマの立ち往生が発生しています。
では、もしクルマが立ち往生してしまった場合、どのように対応すれば良いのでしょうか。
【画像】「えっ…!」タイヤのチェーンは「ココ」に付けて! 意外と知らない付ける場所を画像で見る!(17枚)
今冬は全国的に暖冬と予想されており、気象庁が公表している向こう3か月(2023年12月から2024年2月まで)の天候の見通しでは、平均気温が北日本で「平年並みか高い見込み」、東日本と西日本、そして沖縄・奄美で「高い見込み」と報じられています。
また降雪量に関しても、北日本の日本海側で「平年並みか少ない見込み」、東日本と西日本の日本海側で「少ない見込み」と予想されています。
暖冬と聞くと、積雪による影響があまりないと考えてしまいがちですが、油断は大敵です。
実際、2023年12月16日からは冬型の気圧配置が急速に強まり、17日には全国各地で初雪が観測されました。
さらに12月18日には、北海道美唄市の国道12号で軽乗用車が雪に埋まって立ち往生し、それにともなって最大4kmの渋滞が発生しています。
そしてその週末となる21日以降では全国的に西日本の日本海側でも警報級の大雪の恐れがあると言われています。
2020年の同時期には、大雪によって新潟県や群馬県の関越自動車道で車両2000台以上が立ち往生し、クルマの移動や通行止めの解除に2日以上を要するなど大きな影響を与える事例も起きました。
本格的な冬を迎え、今後も積雪が続くものとみられますが、クルマの立ち往生に関してはどのような対応をとるべきなのでしょうか。
まず大前提として、積雪や道路の凍結が見込まれる場合には冬用タイヤ(スタッドレスタイヤ)に交換しておきましょう。
冬用タイヤはノーマルタイヤと比べてゴムが柔らかく、なおかつ溝が深いため、路面をつかんで密着するグリップ力があり、積雪・凍結した道路でも滑りにくい構造となっています。
加えて、大雪の際にはタイヤチェーンの装着も立ち往生防止に効果的です。
国土交通省が過去に公表した統計によると、2015年度中に冬タイヤで立ち往生をした車両300台のうちチェーンを装着していたのはわずか11%で、チェーンを携帯するも未装着が10%、そもそもチェーンを携帯していなかった割合が79%という結果でした。
国土交通省の資料では、「チェーンを駆動輪に装着すると、冬用タイヤより積雪・凍結路での発進・登坂性能が向上します」とチェーンの効果が掲載されているほか、大雪警報が発表されるなど非常に多くの積雪が見込まれる場合にはチェーンを携行するよう呼びかけています。
とはいえ、事前の対策を講じていてもタイヤがスタックし、動かせなくなってしまうケースもあるため、いざという時にどのような対応をするか知っておくことも大切です。
スタックといっても、タイヤがスリップして動けない、雪の塊に乗り上げてしまって動けないなど原因はさまざまです。
仮にタイヤがスリップして立ち往生した場合は、クルマをゆっくりと前後に動かして雪を踏み固めることや、タイヤの下にスタック板、フロアマットなどを敷いて摩擦力を高め、ゆっくりとアクセルを踏んで脱出するといった方法が有効です。
雪国では道路上に砂袋や融雪剤などが設置されていることがあるため、これらをタイヤの周囲や下にまいてから発進しても良いでしょう。
また、雪の塊に乗り上げた場合はクルマを前後にゆっくりと動かす、スコップでクルマの下にある雪をかき出してタイヤを路面に着地させ、ゆっくりと発進するなどの方法で脱出します。
そのほか新雪に埋もれてしまった場合は、クルマを前後に小刻みに動かすことはもちろん、タイヤの前後にある雪を取り除いてからクルマを発進することでスタック状態が解消される可能性があります。
いずれの場合も、急発進や急ハンドルを控え、ゆっくりとクルマを動かすことが重要です。
※ ※ ※
大雪が想定される地域では、クルマが立ち往生してしまうおそれがあります。
ドライバーが対応方法を熟知しておくほか、万が一に備えて車内にスコップやスタック板、防寒着、水や食料などのアイテムを用意することも検討しましょう。