「ネコだァァ!」 エンジン内に潜むヤツに注意! 乗る前「バンバン」はなぜ必要? “猫トラブル”避ける対策方法とは
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くるまのニュース より
エンジンルームは猫が落ち着ける場所だった?
冬場などの寒い時期になると、エンジンルームに猫が入り込むことがあります。
そんなときにエンジンをかけると、悲惨な事故が起きかねません。
では、そもそもなぜ猫が入り込むのでしょうか。事故を防ぐ対策はあるのでしょうか。
居心地のよいところにいるのが大好きな猫は、冬場などの寒い時期になると、ときにエンジンルームやクルマの下に入ってしまうことがあります。
しかし、侵入した猫に気づかずエンジンを始動させてしまうなどと、ときにそんな痛ましい事故が発生してしまう恐れがあります。対処するためにJAFが出勤する例も少なくありません。
過去に、京都大学の動物心理学研究チームの「CAMP-NYAN(キャンプニャン)」は猫の交通事故が多い要因について、複数の見解を示しています。
まず「猫のもつ狩猟本能から獲物を追いかけているうちに車道に飛び出してしまう」という猫の本能についてです。
たとえ交通量が多い道路であっても猫は、鳥やネズミなど、本能的に追いかけてしまう傾向にあります。
さらに「通勤ラッシュでクルマの交通量が増加する時間帯に、活発に行動するという習性を持った生き物である」ことも原因のひとつです。
猫の大きな特徴として「夜行性」というイメージがありますが、実は猫は「薄明薄暮性」の動物。
明け方や夕方に活発的に行動する習性のある生き物のことを薄明薄暮性といい、人間が朝の通勤や夜の帰宅などで頻繁に行き来する時間帯に行動します。
人間と猫の活動時間が重なっていることも、猫が事故にあう理由のひとつといえます。
そうした猫の習性に加えて、猫がエンジンルームなどに入る要因にはクルマの構造的な背景も挙げられます。
エンジンルームには雨風が当たらない他、猫の体がすっぽり包まれるちょうどいいサイズの空間です。
駐車場に人の気配は少なく、安心できます。つまり、猫にとっては落ち着く場所なのかもしれません。
また、興味深いことに、JAFの出勤要請が多い日は雨天日と重なることもあるようです。このことから、エンジンルームは荒天時の避難場所ともいえます。
エンジンルームに猫がいる状態でエンジンをかけると、猫は驚いたはずみで回転部分に巻き込まれてしまう可能性があります。
とっさのことなので、ドライバーが気づいたときには手遅れということもあります。
JAFの総合案内サービスセンターの担当者は、クルマに乗る前に、猫がいるかいないかを確認する方法について、次のように話します。
「冬場などは、寒さを凌ぐために猫がエンジンルームに入ってしまい、気が付かずに出発してしまって、悲惨な事故が起こるケースがあります。
簡単な確認方法としては『バンバン』と手でボンネットを優しく叩いたあと、猫の気配がしないかどうか確認することです。
ボンネットを叩いただけでは出ていかない猫もいるので、場合によってはボンネットを開けて目視で確認することも大切です」
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また、日産は過去に「のるまえに#猫バンバン」キャンペーンなどを行い、エンジンを始動する前にボンネットなどをバンバンすることを推奨する呼びかけを行っています。