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ヘッドライトを必ず点灯!! トンネルには危険がいっぱい!! ツボを押さえた「トンネル走り」4選
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ベストカーWeb より


 高速道路や山間部を通る道を走ると、必ずといっていいほど出くわすことになるのが長いトンネル。普段何気なく通っている人にもいま一度知っておいてもらいたい、トンネルの安全な走り方とは?

文/井澤利昭、写真/トヨタ、写真AC

ひとたび事故が起これば大変な事態に! トンネル進入時の注意点とは



 暗く、圧迫感があるため、日頃クルマに乗らないペーパードライバーはもちろん、日常的にクルマに乗っている人のなかにも案外苦手という人が多いというトンネル内の走行。

 特に高速道路など山間部を通る距離の長いトンネルともなれば、閉鎖された空間という特性上、ひとたび事故が起こってしまうと多くのクルマや人命をも巻き込む大惨事にもつながりかねない。

 事実、トンネル内やその出入口で発生した事故の多くが死亡事故につながるというデータもあり、トンネルを安全に走るためのノウハウは、すべてのドライバーが身に着けておきたいスキルのひとつといっていいだろう。

 まずトンネルに進入する際に注意しなければいけないのが、トンネル入口付近の交通状況の確認だ。

 万一、事故や渋滞などが発生しているようであれば、早めにスピードを落とすとともに、ハザードランプを点灯して後続車に渋滞などの発生を知らせる必要がある。

 もちろん、事故や渋滞などの不測の事態に対応できるよう、車間距離を確保することには一般道以上に気を遣いたい。

 また、トンネルの入口にある信号機にも注目。特に信号が赤の場合は、トンネル内で事故や火災が発生している可能性があるため、絶対に進入してはならない。

 トンネル内で工事や車線規制などが行われている可能性もあるため、道路情報板や標識などのも見落とさないよう気をつけよう。

どんなに短いトンネルでも必ずライトオン! 安全な走りはライト点灯がキモ



 トンネル進入したらまず最初にやらなければならないのがライトの点灯だ。

 最近はオートライトのクルマが増えたこともあり、ライトの点け忘れはかなり減ってきてはいるものの、実際にはライトを点けずにトンネルを走っているクルマはまだまだ多い。

 特にエンジンの始動とともに自発光するタイプのメーターを採用するクルマの場合、トンネル内でもメーターが見えることから、ついライトを点け忘れるというパターンもあるようだ。

 また「距離が短いから」「十分明るいから」という理由からあえてライトを点けていないという人もいるかもしれないが、トンネル内での無灯火は道交法(道路交通法施行令第19条)に違反する可能性があり、安全性を考慮して必ず点灯するようにしたい。

 では、トンネル内でライトを点灯しなければいけない理由とは何だろうか?

 まず自分の前方を照らし視認性を良くすること。最近はトンネル内の照明が進化したこともあり、暗くて視界が悪いトンネルは昔ほど多くはないが、それでも晴天時の屋外などと比較すればやはり視界が悪いことにかわりはない。

 さらにもうひとつの理由が周りを走るクルマに自分の存在をアピールすること。

 前後を走るクルマはもちろんだが、ライトを点灯することで対向車線を走るクルマにも自車の存在を知らせることができる。

 閉鎖された空間であるトンネル内では「見えること=視認性」も重要だが、周りのクルマから自分のクルマの存在を「見られること=被視認性」もまた、安全な走行のうえでは重要になってくるわけだ。

トンネルの壁への恐怖感が事故を誘発!


 暗く、閉鎖された空間で多くのクルマが行き交うトンネル内は、ペーパードライバーなど日頃クルマを運転しない人にとってはどうしても怖さを感じてしまうかもしれない。

 そんな人の多くは、トンネル内の壁を意識しすぎるあまり目線がついそちらに行ってしまい、無意識のうちに壁を避ける逆方向へとクルマを走らせてしまう。

 高速道路など片側二車線道路の場合、左右それぞれの車線を並走するクルマが同時これをやってしまうと、双方がセンターライン側に寄ることでクルマ同士の間隔が狭くなり、非常に危険なことに。

 さらに片側一車線の道路の場合は対向車線を走るクルマ同士がセンターライン側に寄った状態ですれ違うことになるため、正面衝突の危険すらある。

 トンネル内で壁が怖いと感じたら、まず目線を意識的にまっすぐ向けることが肝心。これだけでもある程度は恐怖心を和らげることができ、車線内の真ん中を走ることができるようになるはずだ。

 また、トンネル内のカーブでは特に車線をはみ出す危険性が高まるため、サイドミラーを使い、自分が車線の真ん中をきちんと走れているかを常に確認しておきたい。

 片側一車線の道路の場合は基本的には追い越し禁止となっていることがほとんどだが、仮に禁止されていなくても、トンネル内での追い越しや車線変更はリスクを伴うため、よほどのことがない限り、避けたほうがいいだろう。

トンネルの先には危険が待っている!? 気が抜けないトンネルの出口



 長いトンネルが終わり、やっと出口が見えてきたからといって安心してはいけない。トンネルの出口を付近にもまた気をつけなければいけないポイントがいくつもあるからだ。

 まず注意したいのがトンネル内を走行中に点灯していたライトを消すタイミング。出口が見えたところでつい早めにライトを消してしまう人もいるが、ライトはトンネルを完全に出てから消すのが基本だ。

 その理由は、早めにライトを消してしまうと、これからトンネルに入ろうとしている対向車線を走るクルマから自分のクルマの存在が見えない可能性があるから。

 山間部など複数のトンネルが連続する区間でライトのオン・オフのタイミングが難しい場合は、ライトは点けたまま走行する方が安全なうえ、運転にも集中できるはずだ。

 またもうひとつ気をつけておきたいのがトンネル出口での急激な環境の変化だ。

 晴天時の日中であれば、暗いトンネルから外に出た途端、周辺の明るさに目がくらみ、視界が白くかすんでしまうことがあるが、見えないことからくる恐怖心から急ブレーキを踏んでしまうのは追突などの事故の原因にもなるため、絶対にやめよう。

 視界は数秒で回復するためまずは慌てないことが肝心。その備えとしてトンネルの出る直前にほんの少し目を細めておくと、急な明るさの変化にもある程度対処することができる。

 加えて天気が変わりやすい山間部ではトンネルの出た先の天候が入口とは大きく異なることもある。

 入口では晴れていたはずがトンネルを出た途端土砂降りやというのはよくあることで、雨以外にも海沿いを走る道路であれば強い横風などにも十分に気をつけたい。



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