触らぬ神に祟りなし!? クルマの「液類」はけっこう危ないものが多かった!
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WEB CARTOP より
クルマに使われているさまざまな油脂類
クルマには油脂類と呼ばれるものが使われている。オイルなどの油系のことだが、メンテナンスの際には液体モノも加わることが多い。
具体的にはエンジンオイル、ミッションオイル、ブレーキフルード、冷却水、最近ではメンテナンスフリー化が進むがバッテリー液となる。
つまり、メンテナンスではこれらは交換可能なモノで、定期的に交換するのが一般的なものだ。交換するのはいいのだが、問題は扱い方で、クルマに使用される液体は取り扱い注意なものが多い。
今回はどんな影響があるのか見てみよう。
エンジンオイル&ミッションオイル
単純にエンジンを止めて抜いたばかりのオイルは100度近いこともありうるので、めちゃくちゃ熱い。
当たり前だろうと思うかもしれないが、DIYで交換している人で、たまに見かける軍手をするのはじつはご法度。
万が一、こぼれて染みた場合、火傷の被害が拡大してしまう。
素手もしくは流行りのゴム手袋のほうが火傷をするにしても被害は少なく抑えられる。
また、健康被害としては、警告として缶に表示されているように、皮膚に付着すると炎症を起こす可能性があるとされている。
もちろん自然に蒸発するものでもなく、水にも溶けないので捨てる際はDIYなら処理箱に入れてゴミとして燃やすか、ガソリンスタンドや修理工場で引き取ってもらうようにする。
適切に処理することで、リサイクルされたり、燃料に使われる。
ブレーキフルード
こちらはエンジンオイル以上に付着するとダメージは大きい。まず皮膚につくと、水で洗い流してもカサカサになってしまう。
さらに塗装に付いても表面が曇ったようになってしまうし、さらに放置しておくと塗装がブヨブヨになって剥がれてしまう。
取り扱いは慎重になる必要があるものの、吸湿性が高いので付いたり、こぼれたりしたら水をかけてやればすぐに落とすことができて、問題は発生しないだろう。
毒性が強いものもあるから取り扱いには要注意
冷却水
冷却水はLLC(ロングライフクーラント)を水で割ったものを使用している。
最近ではスーパーLLCが主流だし、輸入車には成分が違うものが使われているが、毒性があるので抜いた冷却水は適切に処理しなくてはダメ。
飲み込んでしまうと中毒を起こすほどだ。
その昔は修理工場でも抜いた冷却水を下水に流しているのを見かけたが、こういった行為は法律で禁止されている。DIYで交換した場合は、紙おむつに吸わせて燃やすか、ガソリンスタンドや修理工場に引き取ってもらう。
バッテリー液
バッテリーの内部で電解液として使用されているのがバッテリー液。正確には何かというと、希硫酸だ。
薄い硫酸なのだが、まず皮膚に付くと重度の火傷に似た皮膚炎になるし、目に入ると失明の危険性もある。
また、直接爆発することはないものの、充電時に水素が発生するため、爆発することもある。
皮膚に付いた場合はすぐに大量の水で洗い流すようにする。
処理は重曹を混ぜると化学的に中和できて問題がなくなるので、そうすれば下水に流すこともできるが、素人は自分で処分をしないほうがいい。
番外 ブレーキクリーナー
クルマに直接使われているものではないものの、メンテでよく使われる液体としてブレーキクリーナーやパーツクリーナーがある。
以前は毒性の強いのが使われていたが、現在でも長期間の吸い込みや付着で発がん性や新生児への影響はあるとされている。
ただ、吸い込み続けることはないだろうから、普通に使っていれば問題ないだろう。噴射すれば蒸発してしまうので、別途処理の必要もない。