【油断大敵】春から夏はパンクが急増!! 増加理由と注意点と万が一の備えは?
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ここちよい陽気がつづくこの季節。クルマでの遠出を計画している方も多いでしょう。この季節になれば、冬のあいだは雪で訪れにくかった場所へもクルマで行くことができるようになりますが、JAFによると、この時期はパンク件数が増える季節でもあるとのこと。なぜ春~夏にパンクが急増するのでしょうか。
文:吉川賢一
アイキャッチ画像:Adobe Stock_Christian Delbert
写真:JAF、写真AC
原因はポットホール
春~夏のパンクで原因のひとつとなっているのが「ポットホール」です。道路におけるポットホールとは、アスファルトに空いてしまった穴やくぼみ、ひび割れなどのこと。
大きいものだと50cm以上、深さも5~10cmにもなってしまうことがあり、パンクの他にも、ハンドルをとられたりすることが考えられ、重大なトラブルや事故の原因となっています。特に二輪車は、バランスを崩して転倒し、大事故に繋がる恐れも。
このポットホールは、道路の排水が不十分の場合に発生しやすく、雪の多い地域では、雪解け水のほか融雪用の散水が常にされていることで、ポットホールが発生しやすいです。
雪解け水や融雪用の散水による水分が、路面のひび割れや継ぎ目に浸み込み、その水分がアスファルトの砂粒の接着力を破壊することですき間がさらに開き(そこへさらに水が浸み込み)、春~夏の陽気で暖かい昼間にこのようにして浸み込んだ水分が、夜間の寒さで凍結し、氷となって体積が膨張、さらにアスファルトのすき間を広げてしまうのです。
その弱ったアスファルトの上を、クルマが走行することで、重みや衝撃でアスファルトが砕けてポットホールが発生。
ポットポールは一度発生してしまうと、その上をクルマが走行するたびに大きく成長していきます。
タイヤチェーンや除雪によって道路に負荷がかかっていることも理由のようです。
北海道では毎年、あちこちで道路補修が行われていますが、春~夏にポットホールを補修しても、再び翌年にはポットホールが発生するなど、万年課題となっているようです。
ラインをずらして走行するか、速度を落として通過すること
走行中にポットホールを見つけたら、できる限り(蛇行運転にならないように気を付けながら)その上を走らないラインを走るように心がけましょう。
通過せざるを得ない場合には、タイヤへの衝撃を和らげるため、スピードはゆっくり目で通過すること。
またパンクしたことに気が付いた場合には、安全な場所まで走行してクルマを止め、パンク修理キットなどで応急処置を行います。
ただ、自分では作業ができそうにない場合や不安を感じた場合には、JAFなどのロードサービスへ早急に連絡してください。
スペアタイヤへの交換や、近くの整備工場までのレッカー移動など、適切なアドバイスをもらうことができます。
アスファルトの飛散にも注意!!
クルマの場合、1cm程の突起やくぼみであっても、スピードを落とさずに乗り越すと「ガツン」といった大きめの衝撃を受けます。
ポットホールは、それよりもはるかに深い穴ですので、その衝撃はかなりのもの。
ポットホールはまた、その上をクルマが走行することで砕けたアスファルトが飛散し、クルマや付近を歩く歩行者などへ被害が及ぶ恐れもあります。
見知らぬ土地でのドライブは、景色に気を取られ過ぎないように、路面の様子も見ながら運転するように心がけましょう。