価格差は倍以上! じゃあ仕上がりは? 「機械洗車」と「プロの洗い洗車」の差を考えてみた
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WEB CARTOP より
仕上がりは「大違い」
この季節、花粉や黄砂でクルマは汚れまくりである。屋内駐車のクルマでも、外を走れば付着するし、屋外駐車ならクルマのボディにうっすらと堆積放題。
放置すると粘土のあるしつこい汚れとなり、ボディ、塗装にシミを付けてしまうこともある。
また、そのままタオルなどでこすると、粒子がボディ、塗装をキズつけてしまうからやっかいだ。
そこで花粉や黄砂対策としてボディの丸洗い、つまり洗車をすることになるのだが、自宅に洗車設備のない人にとっては、ガソリンスタンドなどの機械洗車機で洗うか、値段は張るものの、洗車専門店(または手洗い洗車をやっている施設)で手洗いしてもらうことになるのだが、機械洗車なら1000円以下、しかし洗車専門店だと数千円の費用となる。
※定評あるボディコーティング、洗車専門店のキーパーラボの場合、プリウスクラス=Mクラスで2730円(税込み)
ちなみに所要時間はガソリンスタンドなどにある機械洗車の洗車そのものにかかる時間は10分以内、洗車専門店の手洗いだと25分~(キーパーラボの説明による一例)だが、機械洗車は、洗う前の事前洗車、洗った後の水気のふき取りは自身で行うことになり、むしろプロに任せたほうが早い場合もある(待ち時間による)。
それはともかく、ガソリンスタンドの機械洗車と、プロの手洗い洗車では、仕上がりにどう差がつくのか。80年代の洗車ブームをけん引してきたと自負する、かつての洗車大好き小僧、洗車関連の単行本、ビデオ、テレビ、ラジオ出演経験が多数ある、長年、カーケア用品メーカーのアドバイザーを務めてきた筆者の考えは、「大違い」ということになる。
洗車専門店は純水を使っている
まず、ガソリンスタンドの機械洗車だが、比較的どこにでもあり、使いやすさ、料金の安さという点では大いに魅力的である。
最近の門型洗車機はブラシ部分がずいぶんボディに優しくなっているが、花粉、黄砂、砂などが付着したまま洗車すると、ボディにキズがつくリスクがある。
事前に水洗いしておくべきなのだが、そんなことができる洗車環境はまずない。
できても、洗車機の入り口に用意されているバケツに入っている洗剤溶液とブラシを利用したりして、足まわり、下まわり、細部を軽く洗うぐらいだろう。
後ろにクルマが並んでいたりすれば、のんびり、じっくり事前洗車を行うわけにもいかない。
で、機械洗車機の仕上がりだが、やはり隅々まで完璧とは言い難い。クルマのボディは隙間だらけであり、プロの洗車はそこまでケアしてくれるものだが、相手は機械。
そこまでの融通は効かない。
急いでいるときでもOKの、ザッときれいにする方法が、ガソリンスタンドなどの機械洗車ということになる。
一方、キーパーラボのような洗車専門店だと、まず本洗いする水からして違う。
そう、コンタクトレンズの洗浄水、赤ちゃん用ミルクづくりなどにも使われる純水を使っているのだ。
純水とは水道水に含まれるナトリウムやマグネシウムをほぼ完全に取り除いた水で、乾いた際、水道水だと残るミネラルの白い膜、シミ(ウォータースポット)ができにくいメリットがある。
しかも、汚れの度合いに合わせた洗車方法をプロが行い、ボディ全体はもちろん、隅々まできれいに仕上げてくれるのだ。
お店によっては複数のスタッフによって一気に手洗い洗車を行ってくれるからスピーディだし、洗車をする泡も粘土が高くボディにやさしいムース状の洗剤をふんだんにかけ、ムートンなどのごく柔らかいアイテムで手洗いするため、ボディへのダメージは最小限。
もちろん、コースによってはタイヤ&ホイールも洗浄。高圧のすすぎも純水で行い、ふき取りも専用クロスで確実に拭きあげてくれる。
さらにタイヤワックス処理までしてくれるコースもあるから、全体的な仕上がりは、機械洗車とはまるで違うレベルにあると言っていい。
繰り返すけれど、とくに春の花粉、黄砂による被害を被った、下手に触るとかえって危険!? なクルマのボディは、高圧の純水を使うプロの手洗い洗車がベストと考えていい。
もちろん、そうしたプロの洗車専門店が家の近くにあるとは限らず、近くにはガソリンスタンドの機械洗車機しかない……というケースが多いはずだが、愛車を自宅でなく、外で洗車する場合で、いつまでも美しく保ちたいなら、ちょっと足を伸ばしても、プロにお任せするのが正解だ。
同じ手洗いでも、洗車慣れしていない人が、自宅でざっくり洗車するよりも、ずっときれいになるのはもちろんである。