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いま新車購入で当たり前化している「残価設定ローン」! じつは最近進化を遂げてより便利になっていた
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WEB CARTOP より

残価設定ローンがひとつのスタンダードになった


 ユーザーの囲いこみを狙って普及が進んだのが残価設定ローン。36回や60回払いなどのローンにおいて支払最終回分を3年後や5年後の当該車両残価相当分として据え置くことで月々の支払いがラクになるというもの。リースに限りなく近く、当初はリース型ローンとも呼ばれていた。

 日本における新車購入は現金一括払いが当たり前のようになっていた。ローン申し込み時の与信審査が緩い(購入車両の所有権を留保するのが一般的ということもあり)のだが、金利が驚くほど高かったので、勤務先の低利社内融資や金融機関のマイカーローンを利用して分割払いすることが多かったこともあり現金一括払いばかりとなっていた。

 しかし、残価設定ローンは繰り返し述べているとおり、ユーザーの自社車両への継続的な乗り換え、つまり囲い込みを目的としているので金利も低めに設定され、それまでのディーラーローンに比べても加速度的に利用が増えていった。
あるディーラーのセールスマンは「少し前までさかのぼれば、新車の価格は車種にもよりますが、100万円近くアップしているケースもあります。
軽自動車のスーパーハイトタイプのカスタム系モデルの最上級グレードを購入すれば支払総額で300万円近くになることも珍しくありません。
もはや現金一括払いで新車を乗り換えていくのは販売する側としてもかなり厳しくなってきていると感じております」とのこと。
このセールスマンの店舗ではすでに現金一括払いで新車を購入するケースは全体の2割ほどになっており、大半が残価設定ローンを利用しているとも話してくれた。



 残価設定ローンを取り巻く環境も変わってきた。
聞いている限りでは、ローン支払い途中の車両についても下取り査定に応じるメーカー系ディーラーがほとんどで、しかも他メーカー車も問題なく引き受けているとのこと。
買い取り専業店でも支払い途中の車両の買い取りに応じているところが多い。
また下取り予定車に残債がある場合でも、この残債を乗り換える新車のローン元金に合算して分割払いを続けることが、メーカー系ファイナンス会社でも平気でできるようになっており、導入当初よりも残価設定ローンの使い勝手はかなり良くなっているのである。



 筆者も残価設定ローンを利用して新車を乗り換えるようになって16年ほど経っている。筆者はそれほど多くないものの頭金をいつも入れてローンを組んでいたのだが、前出のセールスマンは「頭金なしのフルローンで組むのがおすすめですよ」と教えてくれた。
「たとえば5年払いでローンを組み、初回車検を受ける前(新規登録後3年未満)のタイミングで下取り査定をすると、人気軽自動車ならば残債を査定額で相殺できるどころか、お釣りが手元に残り、次の新車購入資金にまわすこともできます。
車種や乗り換えタイミング次第では、乗り換え後のほうが月々の支払い額が安くなったというケースも聞いております」と話す。
つまり限りなくカーリースに近い使い方がベストだと言うのである。

残価設定ローンを使わない方がいいケースも


 じつは残価設定ローンについては、フルローンができないメーカー系ディーラーが目立っていたのだが、それもいまではフルローン大歓迎という雰囲気に販売現場は包まれているようにも感じた。

 ここまでくると完全にリース感覚で新車を短期間で乗り継ぐことになる。
日本でもトヨタやホンダを中心に個人向けカーリース普及の動きも目立ってきたが、事情通は「アメリカではリースで新車に乗っていて、たとえばフリーウェイで不動車になるような事故を起こしてしばらく現場で待っていると、リース会社の手配した積載トラックが同じ車種の新車をその場に届け、その新車に乗って移動できるのが便利だという話をよく聞きます。
日本ではさまざまな制度上の問題もあり、アメリカあたりのカーリースより利便性をあまり感じないですし、残価設定ローンがすでに販売現場で浸透してしまっていることもあって、カーリースに個人の方がうまみを感じないのではないでしょうか」とのことであった。



 軽自動車では、届け出済み未使用中古車が新車で購入するより買い得とはよく聞くが、多くの届け出済み未使用中古車販売店でのオートローン金利は中古車扱いになるのでかなり高い。
業者自らが「ローンで乗るなら新車買ったほうがいいよ」と言う始末。「軽自動車をローンで乗るのか?」と不思議に思う人もいるかもしれないが、軽自動車のリセールバリューはかなり高く、そして長期的に良好な相場を形成している。
リヤスライドドアを採用していると、たいてい5年後の残価率は新車価格の30%強となるのだが、実際5年後に下取り査定してみると設定残価を軽く上まわる査定額になるという。



 いまやクロスオーバーSUV、ミニバン、軽自動車あたりがリセールバリューの高い鉄板カテゴリー。
この3つのカテゴリーでは残価設定ローンを組み、言い方は少々悪いが短期間で転がしながら新車を乗り継ぐことが十分可能で、すでに実践している人も多いのである。



 もちろん、過走行になる使い方や乗り方の荒い人には残価設定ローンは不向きといえる。
また、趣味性の高い量産ブランドの輸入車では設定残価率自体が低いことも多く、残価設定ローンの利用はおすすめできないので、万能なおすすめツールでもない。
さらにあくまで現金一括払いとか、金利負担が嫌だなどと考えている人にとっては、どこが買い得なんだと思ってしまうかもしれないが、新車販売現場では残価設定ローンがどんどん進化を遂げ、さらに個人向けカーリースも登場してきており、賢い新車の乗り方というものへの考え方も多様化が進んできていることだけは間違いないと言えるだろう。


引用元:https://www.webcartop.jp/2023/02/1057554/


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