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寒がりさん必見!! 「極寒車内」をあっという間に車内を温める秘儀
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ベストカーWeb より


 寒さに震える冬の季節、冷え切った車内を1秒でも早く暖めるために知っておきたいこととは……?

 布団から出るのさえ嫌になるほど凍える日の朝は、クルマの中もまるで冷蔵庫のように冷え切っているもの。
慌てて暖房のスイッチをオンにするものの、エアコンの送風口からは冷たい風が流れてくるばかりでなかなか暖かくならず、ブルブルと震えながら運転したという経験を持つ人も少なくないだろう。

 「寒いのは苦手!」という人であればなおのこと知っておきたい、冷え切った車内を1秒でも早く暖める方法を探ってみた。

文/井澤利昭、写真/写真AC

エンジンの排熱を再利用! クルマの暖房の仕組み



 クルマの暖房をできるだけ早く効かせるためには、まずその仕組みを知っておくことが肝心だ。

 暖房にはその暖かさの元となる熱源が必要となるが、EVや一部のハイブリッド車を除くガソリン車やディーゼル車では、エンジンが動いている時に発生する熱を再利用し、暖房のための熱源としている。
とはいえエンジンの熱が直接車内に送り込まれるというわけではない。

 エンジンの周りには、そこから発生する大量の熱を冷やすための冷却水が張り巡らされいる。
暖房時には、その通り道の途中に設けられた「ヒーターコア」と呼ばれる熱交換器に高温になった冷却水を循環させ、そこで温められた空気をエアコンの送風口から送り出すことで車内を暖めているのだ。

 ちなみに「暖房をつけると燃費が悪くなりそう……」と思っている人もいるかもしれないが、コンプレッサーを動かすためにエンジンに負荷をかける冷房と違い、暖房はエンジンが発する余った熱を利用しているため燃費への影響はほとんどなく、気にする必要はないレベルだ。

暖房をつけないのが車内を早く暖めるコツ!?

 エンジンの熱を利用して車内を暖めるクルマの暖房機能は、裏を返せば熱源であるエンジンが暖まらないうちは、その効果がまったく期待できないということ。始動直後や走り出してすぐなど、エンジンが暖まっていない状態で暖房のスイッチを入れても、ひたすら冷たい風がエアコンの送風口から噴き出すばかりで、ただただ寒さに震えることになってしまう。



 また、エンジンの熱を運んでくれるはずの冷却水が「ヒーターコア」でさらに冷やされることにもなるため、体感的な寒さが増すばかりかエンジンが暖まるのを邪魔して、暖房が効き始めるのを逆に遅らせることにもなってしまう。

 少々遠回りに感じるかもしれないが、始動直後や走り始めは暖房のスイッチを入れるのを我慢。エンジンが暖まるのを待ってからオンにすることが、結果的に暖房を早く効かせる近道となるのだ。

暖房のスイッチを入れるタイミングの目安は?


ではエンジンの始動後、どのタイミングで暖房のスイッチを入れるのが良いのか? その目安となるのが冷却水の温度を知らせてくれる水温警告灯だ。



 気温が低くエンジンがまだ暖まっていない始動直後、水温警告灯は冷却水の温度が低いことを示すブルー(車種によってはグリーン)に点灯している。
走り出して5~10分程度が経過し、水温がある程度上がるとこの表示が消えるので、それがスイッチオンの目安だ。
水温計があるクルマであれば、ある程度水温が上がり通常値の範囲に入った段階で暖房を入れるといいだろう。



 早めにエンジンをかけて暖める手段として、一部の車種に搭載され、後付けも可能なリモコンスターターを使い、乗車する前からエンジンを始動しておくのも手だ。
ただし、夜間や早朝といった時間帯はクルマを停めている場所によっては周りの迷惑になることがあるため、アイドリング状態での停車には周辺への十分な配慮が必要だ。



 また、早くエンジンを暖めたいからといって過度な空ぶかしをするのも感心しない。
周りの迷惑になるのはもちろん、十分に暖まっていないエンジンを傷める原因にもなりかねないので控えよう。

エアコン以外にも活用したい機能や暖房用アイテム

クルマの暖房機能はエンジンの熱に依存するため、暖かくなるまでにはどうしてもある程度の時間がかかってしまう。
つまり乗車後すぐに寒さから逃れたいという場合には、クルマのエアコン以外の方法に頼らざるをえないわけだ。

 エアコン以外のクルマの暖房機器として代表的なものが、シートの座面や背の部分を暖めるシートヒーターだ。
内蔵される電熱線に電気が通ることで発熱する仕組みなので、スイッチを入れればすぐさま暖かさを感じることができるうえ、暖める箇所や温度などを体感に合わせて細かく調整できるのも嬉しいポイント。



 一部の車種では標準で装備されているほか、シガーソケットなどから電源を取る後付けタイプもカー用品店などで販売されており、シートカバー型やクッション型など、愛車のシート形状や自分の使い方に合わせて選ぶことができる。

 「シートヒーターは眠くなる」という人には、同じくシガーソケットから電源を取るタイプの車載用小型ファンヒーターがお薦め。
スイッチオンですぐに暖かい風が出るので、クルマの暖房が効き始めるまでの寒さ対策として重宝するのに加え、送風口の向きを変えればガラスの霜取りとしても活用することができ便利だ。



 一方で、暖まった車内の熱を外に逃がさないのも重要。そのための対策としてウインドウ部分に断熱効果のあるカーフィルムを貼るのも効果的だ。
カーフィルムというと夏場の紫外線対策として直射日光を遮る“遮光”や“遮熱”のためのものと思われがちだが、車内の熱を外に逃がしにくくする“断熱”機能を備えるタイプであれば冬場にも大いに活躍してくれる。

 寒さに震えてのハンドルやアクセルの操作は集中力を乱し、とっさの時の反応の遅れなど安全運転の妨げにもなりかねない。
暖房を効果的に使った暖かい車内で、快適で安全なドライブを楽しみたい。


引用元:https://bestcarweb.jp/feature/column/569706


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