[あおり運転実態]気付いてないかも? されないための運転を考える
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あおり運転をされたきっかけは「車線変更をした」が最も多い。スピードや進路変更にまつわる行為をあおり運転のきっかけと感じるドライバーは多い。チューリッヒ保険会社が全国のドライバーを対象とした「あおり運転実態調査」の結果だ。
交通心理学、ヒューマンインタフェースを専門とする九州大学の志堂寺和則教授は「あおり運転の被害に遭うときは、気がついている、気がついていないに関わらず、なんらかのきっかけがある」という。
あおり運転を受けたことがあるドライバーに、あおり運転をされたきっかけと考えられる運転行動を聞いたところ、最多は「車線変更をした(24.4%)」。「スピードが遅かった(17.1%)」、「速度制限で走っていた(14.6%)」、「合流をした(14.6%)」と続き、あおり運転のきっかけと考えられる上位の運転行動は、スピードや進路変更にまつわる行為と感じているドライバーが多い。
志堂寺教授は調査結果を見て「あおり運転をされないための運転を考えるうえで参考になる。あおり運転をするようなドライバーは、何か気に入らないことがあると反射的にあおり行為を行なう。したがって、きっかけを与えないことが一番の予防策となる。自分の運転が他のドライバーにどのような気持ちを起こさせるかを考えて、運転したい」と述べる。
あおり運転を受けたことがあるドライバーに、あおり運転をされないように工夫していることを聞いたところ、「車間距離をしっかりとる(55.5%)」、「ウィンカーは早めに出すようにしている(40.0%)」、「周囲をよく見て、相手に譲るようにしている(35.5%)」と続き、周りのドライバーを気遣い、刺激しない運転を心がけている人が目立つ。
志堂寺和則:九州大学大学院システム情報科学研究院教授。専門は、交通心理学、ヒューマンインタフェース。実車やドライビングシミュレータを用いたドライバーの運転行動の計測や運転適性の研究に従事する。
<調査概要>
調査方法:インターネットリサーチ
調査期間:2022年6月11~13日
調査対象:1週間に1回以上運転している全国のドライバー2230人