高速道路脇にある一定距離ごとにある「数字の標識」! 「キロポスト」って何のために存在する?
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WEB CARTOP より
高速道路の端にある謎の数字
週末のレジャーに出かけた帰りの高速道路にて。
がっつり渋滞にハマってしまい、退屈しのぎにいろいろ試みるも、しりとりはとっくに飽きて、音楽もスマホのプレイリストをもう3巡目。
何かないかなと外を見ると、ガードレールの合間に数字の書かれた標識が目に入ります。
「なんだよ、まだ300mしか進んでないのか……」こんなシーンを経験したことがある人はけっして少なくないでしょう。
その数字が書かれた標識は「距離標」といい、「キロポスト」などとも呼ばれています。
ここでは、その「キロポスト」を設置する目的や、活用方法などについて話してみようと思います。
■「キロポスト」とはどんなもの?
その「キロポスト」とは、そもそもどのようなものなのでしょうか? 書かれた数字は何を示しているのでしょうか?
答えはカンタンです。「キロポスト」とは、国道や高速道路などの「起点」からの距離をお知らせする標識です。
たとえば日本の太平洋側を縦断する「東名高速道路」は、東京の世田谷にある「東京IC(インターチェンジ)」を起点(0)として、347km先にある終点の愛知の小牧ICに向かうに従って数字が増えていきます。
基本的にはその名前の通りに1kmごとに設置されていますが、これはけっして全国統一の規格というわけではないようで、道路によっては100mおきに設置されているものもあれば、まったく設置されていない道路(区間)もあるようです。
これは管理する団体や道路ができた時期によってもマチマチとなっています。
また、表示のカタチも決まりはないようで、プレートの形状は四角だったり角丸だったり、あるいはポール状だったりさまざまです。
色は緑が多いようですが、青だったり紫だったりと固定されていません。
ちなみに「起点」はあくまでも一カ所のみで、たとえば前出の東名高速では東京ICが唯一の起点です。なので、東京から名古屋に向かうときは東京からの距離を示していて、数字は増えていきますが、小牧ICから東京に向かうときはその逆で、347から数字が減っていきます。
なお、起点と終点のキロポストはほかのカ所とは差別化されて大きくなっていたり、装飾が施されていたりすることが多いようです。キリの良い数字や記念が好きな日本ならではですね。
万が一のときも工事のときも役に立つ!
■いったい何のために設置されている?
この「キロポスト」の設置目的は、その道路のそれぞれの位置を「番地」的に示すためです。
たとえば、高速道路を走行中に、ガス欠や故障、パンクなどのトラブルに見舞われてクルマが止まってしまった場合、速やかにハザードを炊いてできるだけ端に寄せ、三角表示板や発煙筒などの衝突を防ぐ処置を行い、道路脇に設置されている緊急連絡用の電話か、携帯から「#9910」をダイヤルして停車を知らせます。
このときにオペレーターから「キロポストの数字はわかりますか?」と訊ねられると思います。それを確認したオペレーターは、関係各所に通達をおこないます。救援に向かうレッカー車の班にはその情報を元に現場に駆けつけてもらい、交通情報を表示する部署ではその数字を元に故障車有りの表示をおこなったり、走行レーンにある電光表示板にも故障車有りの表示を行います。
もしこの「キロポスト」がなかった場合はどうでしょう?
駆けつけてもらうための場所を伝える目印探しや住所を調べるなど、かなり煩雑な工程が必要になるうえ、その位置の特定もけっこう曖昧になってしまう場合もあります。
これはユーザー側の活用の理由ですが、運営や管理の面でもなくてはならないものです。
故障車のときと同じように道路の住所として、落下物の回収に向かうときや、工事の場所の設定、あるいは渋滞表示の際の位置の基準としてなど、普段から日常的に活用されています。
日本各地域の道路公団(NEXCO)のホームページには、この「キロポスト」の情報や、ほかの標識の見方、そして高速を活用するときに知っておくと便利な情報などを掲載しているので、興味がある人は見に行ってみましょう。