運転中に巨大地震が発生したら、どうしたらいい? ドライバーならば知っておくべき大地震に遭遇した時の措置
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ベストカーWeb より

複数の海のプレートの境界にあることで、地震が多い国である日本。M8~M9という大規模な地震になるといわれている「南海トラフ地震」も、政府の地震調査研究推進本部によると、30年以内に80%の確率で発生するとされており、今後も日本に住み続ける以上、地震による影響は、避けて通ることはできません。もしクルマを運転中に大地震に遭遇したら、どうすればいいのか。いま一度、対応策を確認しておきましょう。
文:yuko/アイキャッチ画像:Adobe Stock_FiCo74/写真:Adobe Stock、写真AC
急ブレーキや急ハンドルは危険!! できる限り安全にクルマを道路の左側に止めよう
歩行者や運転者が安全かつ快適に道路を利用できるよう、国家公安委員会が定める「交通の方法に関する教則(国家公安委員会告示)」には、大地震発生時に運転者がとるべき措置が示されています(第10章第3節の3)。
運転中に大地震が発生した場合は、まず、できるだけ安全な方法でクルマを道路の左側に停止させましょう。急ブレーキや急ハンドルは非常に危険なため、落ち着いて周囲の状況を確認しながら、安全に停止することを最優先してください。その際、ハザードランプを点灯させ、周囲のクルマに注意を促しながら減速・停止することが重要です。
停止後は、カーラジオやスマートフォンを活用し、地震や交通状況に関する最新の情報を確認しましょう。スマートフォンは通信状況が悪い場所や時間があるため、特に災害時にはカーラジオのほうが確実かもしれません。その後の対応は状況により異なりますが、道路の損壊や信号機の停止、落下物などの危険が考えられるため、運転を継続する場合は十分に注意して、慎重な判断と安全運転を心がけましょう。
クルマを置いて避難をする場合は、ドアはロックせず、キーは置いていく!!
ただ、大地震となると、運転を継続できない場合もあるでしょう。そうした場合は、クルマをその場において避難をすることになりますが、その場合は、できる限りクルマを道路外の場所に移動させてください。緊急車両や救援のための車両の通行を妨げないようにするためです。
やむを得ずクルマを道路上において避難をする場合も、後から移動させることができるよう、ドアをロックせず、キーを車内のわかりやすい場所に置いておきましょう。エンジンは停止させ、サイドブレーキもしっかりとかけて窓は閉めておきます。停止させる場所は道路の左側、また避難する人々の通行や災害対応の妨げにならないようにも配慮しましょう。
大地震発生後にクルマの使用は控えて!!
クルマは、タイヤやサスペンションによって地面の揺れを吸収してしまうため、走行中に地震が発生しても小さな地震の場合は気づかないことも多く、運転中に「地震だ」と感じた場合は、かなり大きな揺れである可能性が高いと考えたほうがよいでしょう。揺れを感じたら、ハンドルをしっかり握り、揺れにとられないよう注意しながら、落ち着いて減速することを心がけてください。
また、大地震発生後は、津波から非難するためなどのやむを得ない場合を除いては、避難のためにクルマを使用することは避けましょう。やむを得ず使用する場合も、道路の損壊や信号機の停止、道路上の落下物などに十分注意をして運転をすることが大切です。
東日本大震災では津波が、能登半島地震では火災が発生するなど、大地震発生後には二次災害が発生するリスクがあります。また、停電などの影響で交通が大きく混乱することも予想されます。自分のクルマが緊急車両や災害救援車両の妨げとなることがないよう、事前に対策を確認し、冷静に対応できるよう備えておきましょう。