迫りくる睡魔!!!! 運転中に眠くなったら是非やりたい睡魔撃退法5選
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ベストカーWeb より
大事故に直結する居眠り運転。季節の変わり目、特に急に日照時間が短くなり、寒暖差が激しくなる夏から秋の変わり目には体内時計が乱れやすく、眠くなりやすくなるといわれている。
今回は、厄介な睡魔への対策法を解説していきたい。
文/斎藤由紀子、写真/写真AC、イラストAC、Adobe Stock、アイキャッチ/buritora@Adobe Stock
■なぜ運転中に眠くなる?
運転中に睡魔に襲われる大きな原因は「過労」。目や耳から入る情報をもとにブレーキやアクセルを踏んだり、ハンドルを切ったりと、運転は究極のマルチタスク。
そのため、運転中の脳は極度の緊張状態に置かれている。
そして脳は疲れが限界域まで達すると、身体を守るために無理矢理にでも休息をとって身体を休めようとする。
その結果「いま眠っちゃダメだ!」と思いつつも脳が否応なしに休息モードに突入して、シャットダウンしてしまうのだ。
ある意味、居眠りというのは脳の防御反応といえるのだ。
■眠くなったらやるべき5つのこと
脳の過労が睡魔の原因ということは、運転中に眠くなったらすぐに停車して仮眠をとって「疲れがとれた!」と脳に納得させることが一番。
とはいえ、休日のドライブであればそれも可能だろうが、仕事中だったりすればそんな悠長なことは言っていられない!
そんな場合、なんとかしてシャットダウン寸前の脳を覚醒させる必要がある。では、ここでは効果的な睡魔撃退法をご紹介しよう。
1.背すじを伸ばして深呼吸をする
長時間にわたり運転をしていると猫背になって肺が動きにくい状態になるため、呼吸が浅くなる。すると脳に新鮮な空気が送られなくなり、脳の働きが低下して眠気に襲われることになる。
特に、あくびは脳の酸欠を知らせるサイン。あくびが出たら、背すじを伸ばして胸を開いてゆっくり深呼吸を。
眠気覚まし効果を高める深呼吸のコツは、口からでも鼻からでもいいので息を吐ききってから息を吸うこと。息を吐ききらないと新鮮な空気を十分に取り込むことができないからだ。息を吸うときは鼻からゆっくりと吸い込もう。
このとき、窓を開けて換気をして新鮮な空気を取り込みながら行うとより効果的だ。
2.カフェインをとる
コーヒーやエナジードリンク、緑茶や紅茶など、カフェインを含む飲み物を摂取するのは定番。ただ、カフェインの覚醒効果が発揮されるのは摂取してから20~30分はかかるといわれているので、早めに摂取しておくのがお薦め。
また、カフェインが含まれた眠気防止薬も効果的ではあるが、カフェインの過剰摂取は深刻な健康被害を及ぼすおそれがあるうえ依存性もあるため、常用するとカフェイン依存症に陥る危険がある。
そのため、できるかぎり薬に頼るのは避けたい。
カフェインが苦手な人はどんな飲み物でもOK。水分をとるだけでも眠気覚まし効果を得られる。
3.ガムを噛んだり硬いものを食べる
噛むと脳の血流が増えるとともに、脳を活性化させるホルモンが分泌される。特に、ミントには覚醒効果があるためお薦めだ。
4.身体を冷やす
身体を冷やすと身体をリラックスモードに導く副交感神経の働きを抑制でき、眠気を払うことができる。
冷やす場所は首すじ、わきの下など、太い血管が通る部位。冷たいペットボトルを当てる、冷却シートを貼るのも効果的だ。
5.ツボを押す
晴明(目頭から少し鼻寄りにあるくぼみの部分)と、太陽(眉尻と目じりを結んだ線の真ん中、少しこめかみ寄りのくぼみの部分)という目の周りにあるツボを押すと眠気を抑えられるといわれている。
このふたつのツボは眼精疲労の緩和にも効果的なので、眠くなくても、信号待ちや休憩時に定期的に行うようにしよう。
■仮眠はとってもいいが15分程度に
あまりに強い眠気に襲われた場合、一般道であれば安全に停車できるスペースを見つけ、いったん停車するのがベストだ。
停車したら車外に出て、背伸びをしながら深呼吸をする。さらに、アキレス腱伸ばしをしてふくらはぎの筋肉を伸ばす。
ふくらはぎは第二の心臓と呼ばれ、伸ばして血行を良くすると全身に新鮮な酸素をいきわたらせることができ、眠気を緩和できる。
両手のグーパーを繰り返すことも有効。手を開くときは指が反るくらい大きく広げ、閉じるときも強く握るようにする。これは一般道で信号待ちのときに行っても効果的だ。
仮眠をとるのがベストだが、時間は15分程度に。それ以上眠ると脳は休息モードにスイッチされて逆に眠気が増してしまう。
加えてシートを完全に倒すのではなく、軽く倒す程度で眠る。あまり快適な環境で寝てしまうと脳は床に入ったと勘違いして休息モードになっておそれがある。
■就寝の1時間前からはスマホやPCを見ない
脳を日中にシャットダウンさせないためには、十分な睡眠をとることが大前提。脳が休息できるのは寝ている時間帯だけだからだ。
脳を十分に休ませるために必要な睡眠時間は、個人差があるが7時間前後といわれている。さらに、毎日同じ時間に起床することで身体の生体リズムが整い、日中に眠くなりにくくなる。
また、睡眠の質も大切。就寝中に何度も起きてしまったり、眠りが浅いと脳が十分な休息をとることができなくなってしまう。
就寝の1時間前からはスマホやPCなど、ブルーライトと呼ばれる光線を出す画面を見ないようにすると睡眠の質を高められる。
ブルーライトは脳を興奮させる光線のため、寝つきが悪くなったり、睡眠が浅くなってしまうからだ。
■いびきをかく人は無呼吸症候群も疑うべし!
十分に寝ているのに頻繁に眠くなるという人は、睡眠中に何度も呼吸が止まることで眠りが浅くなってしまう無呼吸症候群の可能性も考えられる。
無呼吸症候群は、居眠り運転の原因になるだけではなく、放置しておくと慢性的に血液中の酸素が不足して、心臓、脳、血管に大きな負担がかかり、脳卒中、心筋梗塞などの重篤な疾患のり患リスクが高まる。
周りの人に大きないびきをかいている、呼吸が止まっているようだなどと指摘されたことがある人は早めに専門医療機関を受診しよう。治療をすると劇的に症状が緩和される。
また、仰向けではなく横向きに寝ると、舌が気道をふさぐことを防げるのでいびきをかきづらくなり、症状を改善することができる。