軽油は寒冷地で凍る!? 雪国での駐車時にはワイパーは立てるべき? 冬ドライブ講座【カーライフ 社会・経済学】
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クルマ生活にダイレクトに関わる「社会・経済」トピックスを横断的に紹介している当コーナー。現在は「冬ドライブ講座」と題し、寒い季節だからこその注意点を解説している。今回は、温暖な地域から寒冷地に出かけたときに留意すべきポイントを説明する。
最初に、ディーゼルエンジン車に関する重要な注意事項を紹介したい。実は、温かな地域で給油した軽油は寒冷地にて凍る恐れがある。
というのも軽油は、流動点(使用できる外気温の目安)の違いにより5等級に分けられている。その内訳は以下のとおりだ。
○JIS特1号 +5度以下
○JIS1号 -2.5度以下
○JIS2号 -7.5度以下
○JIS3号 -20度以下
○JIS特3号 -30度以下
で、寒冷地では比較的に流動点の低い軽油が売られていて、逆に温暖な地域では流動点がそれほど低くない軽油が販売されている。なので寒冷地に着いてスキー場の駐車場で長くクルマを停めた後などに、エンジンがかからなくなることがある。軽油の流動性が失われて燃料が噴射しにくくなることがあるからだ。
そうならないように、温暖な地域から寒冷地に着いたら早めの給油を心がけたい。流動点の低い軽油をたっぷり注ぎ足せば、タンク全体の軽油の流動点を下げられる。
続いては、寒冷地での駐車時の注意点を紹介したい。「降雪が予想されるときに長く駐車する際にはワイパーは立てておく」というものだ。
そうした方が良い理由は以下のとおりだ。寝かしたままのワイパーの上に雪が積もるとワイパーが窓ガラスに凍りつくことがあり、そうなるとワイパーを動かせなくなる。また無理に動かそうとすると、ブレードやゴムを破損しかねない。もしくは雪の重みでワイパーが痛むこともある。さらにはワイパーが立っている状態の方が、フロントガラスの雪かきがしやすい。
ただし、立てたワイパーが見えなくなるほど雪が積もる場合には、除雪の際にワイパーを傷つける可能性が高まる。その点にはご注意を。
そしてもう1つ、寒冷地での運転について。寒い地方では凍結しやすいポイントがいくつかある。それを頭に入れておこう。まずは、山道。山あいの道路では、1日中まったく陽が当たらない箇所がある。ゆえに道路が乾いている山道で、突如として根雪が残っていたり凍結していたりする場所が現れることがある。場所により路面状況が大きく異なることを心に留めておくべきだ。
あと、トンネルの出口付近や橋の上も比較的に凍結しやすい。状況にもよるが、風を遮るものがないからだ。またトンネル内は乾いていても出口付近には根雪が残ることもある。また橋の上では横風の影響で一層滑りやすくなることも。ご注意を。
今回は以上だ。次回も冬道運転の注意事項を紹介する。お読み逃しのなきように。
《太田祥三》