軽トラみたいなアンテナじゃダメなの? シャークフィンアンテナの目的はラジオだけじゃないぞ!
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ベストカーWeb より

最近では、ほぼ当たり前になりつつあるシャークフィンアンテナ。たしかによく考えられていて便利なのだけど、そもそもクルマでラジオを聴くことが減った昨今。はたして本当に必要なの? 軽トラみたいなアンテナでいいのでは?とお思いの方もいるでしょう。でもアンテナってラジオの電波を受信するだけのものじゃないんです!
文:小鮒 康一/画像:ダイハツ、日産ほか
軽トラみたいなシンプルなアンテナでよくない?
一般的に旧車と言われる1960、70年代のクルマから現代のクルマまで、ほぼすべての車両に装備されているラジオアンテナ。ただ一口にラジオアンテナと言っても時代に合わせて進化しており、現在は「シャークフィンアンテナ」と呼ばれるものが主流となっている。
このシャークフィンアンテナはシャーク、つまりサメのフィン(背びれ)のような形状をしているのが最大の特徴で、空力特性が高く、洗車機などに入れる際も脱着の必要がないスタイリッシュなものだ。
しかしこのシャークフィンアンテナ、意外と存在感があって目立つということもあり、一周回ってシンプルな軽トラなどに備わっているタイプのアンテナがいいと思ったことはないだろうか。
そもそもラジオ聴かなくなってないか!?
今では当たり前のように備わっているオーディオ類だが、過去にはラジオそのものが高級品で、車両に装着されていることが羨望のまなざしを集める時代も存在していた。
そのためラジオアンテナが備わっていることは一種のステータスであり、その名残から1990年代くらいまでの高級車には「オートアンテナ」や「パワーアンテナ」と名付けられた電動で伸縮するアンテナも用意されていたのだ。
一方、一般的な車両には運転席から手を伸ばせば触れることができるAピラーに手動格納式のロッドアンテナが備わっていることも多く、ラジオを聴くために一生懸命伸ばす姿を見かけることも珍しくなかった。
また。こだわりのある人はある一定の長さをキープしてそれ以上は伸ばさないなどの自分ルールを課していることもあった。
ほんとに要らない? アンテナの意外な役割
しかし近年では車内でのエンターテイメントシステムも拡充の一途を辿り、わざわざラジオを聴く人も減った。好きなラジオ番組を聴くときも、スマホの電波さえあればクリアな音質で楽しむことができるネットラジオアプリを使うことが一般的となっている。
そのため、もはやシャークフィンアンテナでなくてもシンプルな軽トラに備わるような昔ながらのアンテナでいいのでは、という意見があるのも頷ける。
ただ近年のモデルに備わるシャークフィンアンテナはラジオだけでなく、じつは車載通信機のアンテナやナビのGPSといった機能も兼ね備えている。日産のアリアなどは「プロパイロット2.0」で高度な運転支援を実現するために、GPSだけでなくみちびきのセンチメータ級測位補強サービスのシグナルを受信するシャークフィンアンテナが2本立っているほどなのだ。
さすがにこれらの情報は昔ながらのロッドアンテナでは受信できないので、実はラジオを聴かない人でもシャークフィンアンテナの存在は重要な要素と言えるのである。