車検「大丈夫かと思った」で「一発免停」の危険も!? 罰金に懲役…本当は恐ろしい「負の連鎖反応」をまぬがれない理由とは
口コミを書く
口コミを見る
くるまのニュース より

どうなる うっかり車検切れ
近年、役所のクルマで「車検切れ」のまま走行してしまったというニュースが相次いでいます。
また、車検切れとともに「保険切れ」が重なって大変なことになるケースも多いといいますが、このような状態で放置した場合、どのような違反になるのでしょうか。
クルマには定期的な車検が義務付けられており、普通車や軽自動車などの乗用車であれば、新車登録から3年、それ以降は2年ごとの「継続検査」を受ける必要があります。
近年では、役所のクルマが車検が切れた状態で公道を走行したとして、相次いでニュースとなっています。
多くのクルマを保有する自治体や法人などでは、個々のクルマごとに、車検満了日をきちんと把握しておくことが重要となってきます。故意に放置するケースだけでなく、ある車両を別の車両と勘違いして、「うっかり車検切れ」となってしまう場合も多々あるため、データベース化してしっかり管理するなど注意が必要です。
ちなみに所定の期限までに車検を受けずに公道を走行した場合、無車検運行違反として「違反点数6点」が科され、前歴がない場合でも免許停止30日の処分を受けることになってしまいます。
車検の有効期限は、クルマのフロントガラス右上部または中央上部に貼付されたステッカーに表示されています。
なお、以前は車検証にも記載がありましたが、2023年1月以降に発行の電子化された車検証では、券面に車検有効期限の記載がありません。
車検証で確認したい場合は、電子車検証とともに発行された「自動車検査証記録事項」、またはICタグを読み取ることでも確認できます。

「車検切れ」イコール「別の法律違反」にも!?
さらに、車検切れになると、ほぼ自動的に別の違反もついてきます。それは「自賠責保険切れ」です。
通常は車検の手続きのひとつとして、自賠責保険の更新も含まれています。
自賠責保険の満期は車検の有効期間と必ずしも一致しているわけではありませんが、車検切れとなっているクルマは高い確率で自賠責保険切れが生じているでしょう。
自賠責保険は「強制保険」とも呼ばれ、加入が義務付けられているため、保険が切れたまま公道を走行した場合、無保険運行違反として違反点数6点が科されます。
車検と自賠責保険の両方が切れていた場合、違反点数は12点となり、免許停止期間は90日となります。
さらに、これらの行政処分に加えて、刑事処分として無車検運行の場合は6か月以下の懲役または30万円以下の罰金、無保険運行の場合は1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されることがあるため注意が必要です。
※ ※ ※
車検は有効期間満了日の1か月前から受けることができますが、2025年4月1日以降は2か月前から受けることができるようになります。
有効期間はユーザー自身が把握して、期日に余裕をもって検査を受けることが大切です。
安全のためにも定期的なメンテナンスをおこなうとともに、車検の有効期間もしっかりチェックしておきましょう。
ちなみに、車検が切れていること自体が違反となるわけではありません。
たとえば、私有地のみを走行するクルマや、運転せず単に保有しているだけのクルマであれば、車検を受けなくても罰則はありません。
また、車検が切れてしまったクルマでも、改めて車検を受け、自賠責保険や重量税の納税など、必要な手続きが完了すれば、再び公道を走行することができます。