車のライト消し忘れ! 何時間でエンジン始動できなくなる? ハイブリッド車も要注意な「バッテリー上がり」の対処法
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くるまのニュース より
スマートキーでドアが開かない!? それってバッテリー上がりかも?
外出時、クルマをコインパーキングなどに停めて戻ってきたら、リモコンキーで鍵が開かないという経験がある人も多いでしょう。
バッテリー上がりが原因でクルマが動かなくなってしまうことがありますが、その原因は、ルームランプやスモールランプの消し忘れといった「うっかりミス」が意外に多いようです。
クルマのバッテリーは、エンジンを始動させたりライトやメーター、エアコンなど様々な電装品へ電力を供給するほか、各種コンピュータ制御のバックアップ(予備電源)としての側面も持っています。
走行中はオルタネーター(発電機)によって電装品に電力が供給され、バッテリーも充電される仕組みになっています。
しかし、オルタネーターの故障やバッテリーの劣化、長期間乗らずに停めっぱなしなど、充電がされない状態が続くと電圧が不足していき、最終的にエンジンの始動やドアのロック解除ができなくなるバッテリー上がりが起こるのです。
なかでも、バッテリーを2つ搭載するハイブリッド車のバッテリー上がりは注意が必要です。
ハイブリッドシステムのモーターを駆動させる「駆動用バッテリー」に加え、もうひとつは通常のバッテリーと同様にハイブリッドシステムのスタートやナビゲーション、エアコン、ランプ類などの電力を賄う「補機用バッテリー」が搭載されています。
この補機用バッテリーは容量が小さく、上がりやすいのです。
補機用バッテリーが賄っているスモールランプやルームランプなどは、国産車の場合エンジンをオフにしても通電している状態が続いており、バッテリー上がりが起きないようにきちんとスイッチをオフにする必要があります。
特に近年は自動で明るさを調整する「自発光式メーター」や「オートライトスイッチ」などの搭載で消し忘れるケースが多発しているといいます。
もちろん消し忘れ防止の警告音(ピー音)も発しているのですが音量が小さく、オートライトの装着義務化でヘッドライトの消灯自体がしにくくなっていることもあって、消し忘れが多くなってしまうのかもしれません。
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スモールランプやルームランプを消し忘れた場合、どれくらいの時間でバッテリー上がりを起こしてしまうのでしょうか。
神奈川県の自動車整備工場に務めるH整備士に聞いてみたところ、一般的なバッテリーは数値上では5時間程度は持つ充電量となっています。
しかし、普段使っているクルマだと満充電の状態はほぼないので、7割程度の充電量でスモールやルームランプをつけっぱなしにした場合、だいたい2時間強で電力を使い果たしてしまう可能性があるそうです。
外出して駐車場に停め、2時間クルマから離れるのは良くあること。つまり、ランプ類を消し忘れた時点で、バッテリー上がりする可能性は非常に高いといえそうです。
バッテリーが上がったらどうすりゃいいの?
外出先でバッテリーが上がってしまったらどうすれば良いのでしょうか。
近年ではクルマに直接キーを挿したり、リモコンキーのボタンを押さなくても、キー自体を携帯していればドアハンドルを握ったりドアのボタンに触れるだけでドアを施錠・解錠できる「スマートキー」が多くの車種で採用されています。
スマートキーはキー本体と車両側で電波による施錠・解錠を行うため、補機用バッテリーが上がってしまうと、ドアロックを解除できない状態になってしまうのです。
こういった事態に対応すべく、スマートキーには「メカニカルキー」と呼ばれるアナログ式のキーが内蔵されています。そして運転席・助手席のドアにはキーシリンダーがあるので、ここにメカニカルキーを差し込んでドアを開けることができます。
そして、ボンネットを開け、外部から電力を供給するブースターケーブルなどを繋いでエンジンを始動させるのが通常の対応です。
救援車が近くにいればブースターケーブルをつないでジャンプスタートさせることができますが、救援車に頼ることなくエンジンを始動させられる「ジャンプブースター」などを常備しておくといざというときに慌てずに済みそうです。
また、なかには補機用バッテリーがボンネット内にない車種もあり、たとえばトヨタ「プリウス」の場合はトランクの右側にあったりします。また、車種によっては補機用バッテリーがリアシートを外さないとアクセスできないものも存在します。
ガソリンエンジン車でもバッテリーの搭載位置は車種によって違うため、万が一に備えてどこにバッテリーがあるのか把握しておきたいところです。
では、うっかりミスによるバッテリー上がりを防ぐには、どうするべきなのでしょうか。
「やはり、スモールランプを含めたランプ類の消し忘れをしないように心がる、これに尽きます。
個人的にはオーディオやエアコン、ランプ類などの電装系をすべてオフにしてからエンジンを切るようにしていて、これはもっとも電力を必要とする始動時にセルモーターだけに電力が集中できるメリットもあります」(H整備士)
電装系を全部オフにするは、ひと昔前のイタリア車やフランス車などに乗っている人の間では有名な作法。国産車でやっている人は少ないかもしれませんが、バッテリー上がりを防ぐために実践してみるのも良いかもしれません。
「バッテリー上がりと混同しがちなのが、スマートキーの電池切れです。忘れた頃に電池が切れ、大きな故障と勘違いする人も多いのです。
スマートキーが効かないときは、まず電池を交換することからトラブルシューティングしてみてください」(H整備士)
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クルマのバッテリーの蓄電量はそれほど多くないため、走行して蓄電と放電を繰り返しています。
スモールランプやルームランプの消し忘れという軽度なうっかりミスでもバッテリーが放電し切ってしまうこともあるので、クルマから離れるときは電装系のオン/オフは忘れずにおこないましょう。
また、スマートキーを採用しているクルマでドアが開かないといった場合にもっとも多い原因がスマートキー本体の電池切れ。こうなると、バッテリーが上がったときと同じく、ドアロックすら解錠できなくなってしまいます。
バッテリー上がりを疑う前に、スマートキー本体が電池切れしていないかもチェックするようにしましょう。