警察官が“交通違反を取り締まりしがち”な場所はどこ? うっかり違反にならないよう注意すべきポイントとは?
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くるまのニュース より
警察が重点的に取り締まる場所は事故が起こりやすいところ
毎日、全国各地でパトカーや白バイなどによる交通取り締まりがおこなわれています。交通取り締まりを受けると違反点数が加算されてゴールド免許ではなくなったり、反則金を納付する必要があったりするため、交通ルールに違反しないよう注意しているドライバーもいるでしょう。
では、警察官はどのようなポイントを重視して交通取り締まりをするのでしょうか。
そもそも警察が交通取り締まりをおこなうのは交通事故を防止するためであり、事故に直結しやすい交通違反や場所に重点をおいています。まずそのひとつとして、「一時不停止違反」の取り締まりが挙げられます。
一時停止の道路標識は、基本的に左右の見通しが悪い交差点に設置されることが多く、クルマが一時停止をしなければ別のクルマと出合い頭に衝突してしまう可能性があるため、警察による取り締まりが多くおこなわれています。
法律上、一時停止は何秒間止まらなければいけないという明確な決まりはありませんが、クルマの車輪が完全に停止することと解釈されます。ドライバーは停止線の手前でしっかり止まった後、左右の安全確認をしながらゆっくりと進むという意識を持つことが大切です。
また、警察は横断歩道付近での取り締まりにも力を入れています。警察庁が2023年3月に公表した「令和4年における交通事故の発生状況について」という統計資料によると、2022年に歩行中に交通事故に遭って亡くなった人のうち、65歳以上の約3割、65歳未満の約2割が横断歩道を渡っている途中に事故に遭っていることが明らかになっています。
歩行者が優先されるはずの横断歩道ですが、クルマのドライバーが信号機のない横断歩道を渡っていた歩行者を見落としたり、クルマが右左折する際に横断歩道上の歩行者に気づかず接触してしまうケースなどがあるのです。
警察ではこのような状況を踏まえ、信号機の設置されていない横断歩道を中心に「横断歩行者等妨害等違反」の取り締まりをしています。
道路交通法第38条では、クルマが横断歩道や自転車横断帯に接近するときは、横断歩道等を渡ろうとする歩行者や自転車がいないことが明らかな場合を除いて、横断歩道等の直前で停止できるような速度で進行しなければいけないことが規定されているほか、横断中または横断しようとする歩行者等がいるときは横断歩道等の直前で一時停止して、通行を妨げないことも規定されています。
「横断しようとする歩行者等」には、横断歩道を渡るために横断歩道の手前で待っている歩行者や自転車も含まれるため、ドライバーは渡ろうとしている歩行者などがいないか十分に確認しながら通行する必要があります。
歩行者が横断歩道を渡るのかハッキリしない場合であっても、事故を防止するために一時停止した方が良いでしょう。
この違反に関しては「横断歩道を渡りたいのに渡れない」「小学生が手を上げて意思表示をしているのにクルマが止まってくれないから警察で取り締まりをしてほしい」といった声が地域住民から寄せられることも多くあります。
そのほか、スマートフォンが普及した昨今は画面を見ながらクルマを運転するドライバーが増えているため、警察官は一時不停止など他の交通違反の取り締まりをおこないつつ、ドライバーが携帯電話で通話をしていないか、画面を見ていないかなど「携帯電話使用等(保持)違反」も注視しています。
運転中の携帯電話の使用は大変危険です。たとえばクルマが時速60kmで走っていた場合、たった2秒スマホの画面を見ただけでクルマは30m以上進んでしまい、その間に歩行者をはねる、前方のクルマに追突するなど大事故につながるおそれがあります。
かかってきた電話に慌てて出てしまった、SNSのメッセージが気になって画面を見てしまったなどの行為で警察から取り締まりを受けるドライバーもいますが、安全のため、駐車場などにクルマを停めてから携帯電話やスマホを操作するようにしましょう。
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警察官は交通事故につながりやすい違反を中心に取り締まりをおこなっています。周りの安全確認やスピードの抑制など交通事故を起こさないための心がけが、警察からの取り締まりを受けないコツといえるでしょう。