知らないうちに寿命を縮めてない?「やっちゃダメ!」クルマを傷めるNG行為5選
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くるまのニュース より
定期的なオイル交換はエンジンの故障を予防する最善策
現代のクルマは耐久性や信頼性が高く、新車のうちは故障の心配はそれほどいらないといえます。
ただし、普段何気なくやっている行為でクルマの寿命を縮めてしまう恐れがあることも意外と多いのです。
クルマを傷めるNG行為にはどのようなものがあるのでしょうか。
埼玉県の整備工場に勤めるN整備士に聞いてみました。
「クルマを良い状態に保つには、定期的なオイル交換が必要です。
ターボ車はもちろんですが、通常の自然吸気エンジンやディーゼルでもオイル交換を怠ると、燃費の悪化やエンジン性能の低下、最悪の場合はオイル不足でエンジンの焼きつきなどを起こす可能性もあります。
走行距離にかかわらずターボやディーゼルは半年に1回、自然吸気エンジンは1年に1回はオイルを交換するのがお勧めです」(N整備士)
エンジンオイルはクルマにとって人間の血液のようなもので、汚れてドロドロの状態になるとエンジンに良くありませんし、壊れる原因になります。
ハイブリッド車ももちろんエンジンを搭載しているので、エンジンオイルの交換が必要であることには変わりません。
●ハンドルをロックするまで据え切り
「駐車場の出し入れなどで、ついついやってしまいがちなのが停止状態でハンドルを切る据え切りです。
対処法としては、とにかくクルマが動き出したあとからステアリング操作することです。
AT車であれば少しクリープ現象で動き出してからステアリングを切るようにすることで、タイヤの偏摩耗や変形のリスクを軽減できます。
また、ステアリングを切ったままの状態で駐車する人もいますが、これもあまり良い行為とはいえません。
ステリングを切った状態で停車、または目一杯据え切りしてしまうとタイヤの一部分のみ摩擦力がかかってしまうので、できる限りステアリングを真っ直ぐに戻してからエンジンを切りましょう」(N整備士)
現在のクルマは当然パワーステアリングが搭載されており、苦もなく据え切りできてしまいます。
N整備士の指摘のように、据え切りはタイヤへの負担は想像以上に大きく、余計な負荷をかけないためにも、できる限り据え切りはせず、駐車させる前にステアリングを真っ直ぐの状態に戻すことで、故障やトラブルを少しでも回避することができそうです。
●暖機なしの急加速
「最近のクルマは暖機をしなくても大丈夫といわれていますが、長期間乗っていなかったクルマは潤滑するオイルも下に溜まっているため、暖機運転でエンジンオイルを潤滑させるほうがエンジンを傷めずに済みます。
ただし、逆に長時間のアイドリング状態も決してクルマに良いともいえず、ほどほどに暖気させるのが良いでしょう。
また小さいことですが、エアコンやオーディオなど電装系のスイッチを入れっぱなしでエンジンをかける人もいますが、エンジンをスタートさせたときがバッテリーにもっとも負荷がかかります。
そのためできる限り電装系をオフにしてからエンジンを切るようにすることで、次回のエンジンスタート時に負担を減らせると思います」(N整備士)
よく「暖機は必要なし」という話も聞きますが、正しくは「停車した状態での暖機は必要なし」ということ。エンジンスタート後はできるだけ速やかに発進したほうが、環境的にも騒音軽減の面でも良いといわれています。
「油温が低い状態でガバッと急にアクセルを踏むのはNGです。十分にオイルが温まり潤滑してからでないと、オイル切れと同じく焼きつきを起こす可能性もあります。
またATオイルもある程度の暖気は必要ですので、スタート直後はあまりアクセルを踏み込まずに5分程度はクルマを労わる暖機運転をするほうが、コンディションは維持しやすくなります」(N整備士)
●完全停止する前にDからRへシフトチェンジ
「駐車場や狭い道での切り返しなどでR(リバースギア)に入れるときにやってしまいがちなのが、完全にクルマが停止する前にRに入れてしまうことです。
自動車メーカーやシフトメーカーもある程度はそういったユーザーがいることは想定済みで、アクセルを踏み込まない程度の低速であればATが壊れることはありません」(N整備士)
とはいえ、壊れないからといって、ATのプラネタリギア(変速を担うギア)に無駄な負荷がかかるのは間違いありません。
N整備士もできる限り停止してからシフトチェンジするのがお勧めだといいます。
●路上の穴や段差をそのまま通過
「一般道では、コンクリートやアスファルトにヒビ割れや穴が開いていたり、段差がある道も存在します。
そういった穴や段差に気づかずそのまま走行してしまうと、タイヤやサスペンションにかなりの衝撃がかかります。
ある程度の衝撃はタイヤやブッシュ類などが吸収してくれますが、想像以上に衝撃が強いケースも多いようです。
そうなるとタイヤやサスペンションを傷めてしまったり、さらにクルマのボディ下部に取り付けられたアンダーフロアやフロントバンパー下部を擦ってしまうこともあるので、路面状況を判断し、できる限り回避したほうが良いでしょう」(N整備士)
段差や穴を乗り越えるとき、それまでの走行速度のままだとタイヤだけでなくホイールまで損傷してしまうことがあります。
またタイヤのトレッド面は強度もありますが、サイドウォール部分は意外に薄くて傷がつきやすく、さらには扁平率の低いタイヤなどはホイールを破損する原因にもなります。
ほかにも、アライメントが狂ってしまってまっすぐ走らなかったり、タイヤの偏摩耗もつながります。
とくに雪の多い地域では、昼夜の寒暖差で路面にヒビや穴ができやすく、夜間走行では見えにくいことも多々あります。
そうならないためにも、状況に応じて速度を調節してできる限り回避したいところです。
※ ※ ※
ほかにも、AT車しか乗らない人がやりがちなのが、ダラダラとブレーキを踏み続けること。
これもNG行為のひとつです。
現在のクルマはそう簡単に壊れる心配はないものの、ブレーキをしょっちゅうかけていると、いわゆる「ブレーキを引きずる」走りになり、ブレーキパッドの消耗だけでなく、ローターなどにも悪影響が出るといわれており、注意が必要です。
引用元:https://kuruma-news.jp/post/516691