準中型免許取得1年未満も!! 初心者マークがついていなかったら罰則は?
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ベストカーWeb より
普通免許や準中型免許を取得してから1年未満の初心運転者は、初心者マークを表示しなければなりません。もし、初心者マークをつけていなかったら罰則があるのでしょうか。
今回は、初心者マークをはじめ、高齢者マークや聴覚障害者標識など、運転者が表示するマーク(標識)のルールを解説します。また、マークを表示している車へ幅寄せや無理な進路変更をした運転者の違反についても解説します。
文/齊藤優太
アイキャッチ写真/racoo – stock.adobe.com
写真/Adobe Stock、写真AC
実は変更されていた! 初心者マークに関するルール
初心者マーク(初心運転者標識)は、普通自動車または準中型自動車を運転できる免許を取得して1年未満の運転者(初心運転者)が表示しなければならない標識です。表示が義務となっているため、初心運転者が初心者マークなしで運転すると違反となります。違反した場合は、行政処分点数が1点、反則金が大型車(準中型のみ)6000円、普通車4000円です。
【ココがポイント! 初心者マークの取り付け位置と法改正について】
初心者マークの取り付け位置は、地上から0.4m以上1.2m以下の範囲で、車体の前面と後面の見やすい位置に表示するよう道路交通法施行規則第9条の6に定められています。また、道路運送車両の保安基準の規定により、フロントガラスに取り付けることはできません。
初心者マークを取り付けるときは、走行中に取れないよう注意してください。特に、ボンネットやバックドアなどに貼り付けるマグネットタイプの場合、強風や高速道路の走行などによって飛んでしまうことがあります。いくらルールを守って初心者マークを表示して運転していても、走行中に取れてしまうと表示していないのと同じです。初心者マークを表示するときは、走行中に取れないよう注意しましょう。
準中型免許を取得したドライバーが普通自動車を運転するときも初心者マークを表示しなければなりません。法改正により令和2年12月1日以降に準中型免許を取得した初心運転者(免許取得後1年未満の方)は、準中型自動車だけでなく普通自動車を運転するときも初心者マークを表示しなければならないとなりました。法改正により、初心者マークを表示しなければならない対象車が増えたため、これから準中型免許を取得しようとしている方は注意してください。
【初心者マークは期間を過ぎたら外さなければならないのか?】
初心者マークを表示しなければならない期間を過ぎたら、マークを取り外すことができます。しかし、運転する頻度が少なく、免許取得後1年が経過したものの運転に自信がないというケースもあるでしょう。
このような場合は、初心者マークを表示し続けておくことをおすすめします。初心者マークは、1年以上表示し続けても違反とはなりません。そのため、運転に自信がなく不安が残っている場合や久しぶりに運転をするときなどは、初心者マークを表示しておきましょう。
義務? それとも努力義務? ほかにもある運転者が表示するマーク
運転者が表示するマーク(標識)には、初心者マーク(初心運転者標識)のほかにも、高齢者マーク(高齢運転者標識)、聴覚障害者マーク(聴覚障害者標識)、身体障害者マーク(身体障害者標識)があります。これらのマークは、どのようなドライバーが対象になるのでしょうか。また、表示が義務なのか、努力義務なのかについても紹介します。
【高齢者マーク(高齢運転者標識)】
高齢者マーク(高齢運転者標識)は、普通自動車を運転できる免許を持つ70歳以上のドライバーが対象です。表示については、努力義務(表示するよう努める)となっているため、表示しなくても罰則はありません。
【聴覚障害者マーク(聴覚障害者標識)】
聴覚障害者マーク(聴覚障害者標識)は、聴覚障害の条件付きで準中型自動車や普通自動車を運転できる免許を取得したドライバーが対象です。表示は義務となっています。マークを表示しなかった場合は違反となり、行政処分点数が1点、反則金が大型車(準中型のみ)6000円、普通車4000円です。
【身体障害者マーク(身体障害者標識)】
身体障害者マーク(身体障害者標識)は、条件付きで普通自動車を運転できる免許を取得したドライバーが対象となります。マークの表示については、努力義務であるため、表示しなくても罰則はありません。
【取り付け位置について】
高齢者マーク、聴覚障害者マーク、身体障害者マークの取り付け位置は、初心者マークと同じ、地上から0.4m以上1.2m以下の範囲で、車体の前面と後面の見やすい位置に表示します。また、フロントガラスに取り付けることはできません。
マーク(標識)を付けている車に幅寄せや無理な進路変更などをすると違反になる!
初心者マーク、高齢者マーク、聴覚障害者マーク、身体障害者マークを表示している車の周囲を運転するドライバーが、マーク付きの車に幅寄せや無理な進路変更をした場合は交通違反となります(ただし、やむを得ない場合を除く)。罰則は、反則金が大型車(中型車・準中型車含む) 7000円、普通車 6000円、二輪車 6000円、小型特殊 5000円。行政処分点数1点です。
自車の周囲にマークを付けて運転している車がいた場合は、車間距離を充分にとって、ゆとりある運転をしましょう。また、マークを表示するドライバーは、周囲の車に保護義務があるからという理由で、無謀な運転をしないようにしましょう。
まとめ:余裕ある運転で楽しいドライブを!
今回は、表示が義務づけられている初心者マークや聴覚障害者マーク、表示することが推奨されている努力義務の高齢者マークや身体障害者マークについて解説しました。
マークをつけている車も、マークをつけていない車も、同じ道路を走る車に違いはありません。
交通社会を安全かつスムーズで快適な環境にするためにも、すべてのドライバーが余裕をもって運転することが大切です。
ここでいう余裕とは、時間的な余裕だけでなく、近年話題となっているあおり運転の代表例でもある車間距離の余裕なども含みます。
初心運転者もベテランドライバーも、カーライフを楽しめるよう余裕のある運転をしましょう。