汚れがみるみる落ちるコイン洗車場の「高圧洗車」! 快感に任せてどこでもかしこでも洗いまくると「クルマを傷める」ので要注意だった
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WEB CARTOP より
強すぎる水圧はボディを痛める危険性がある
先日の夏の終わりに、このWEB CARTOPで「海へのドライブは帰宅後すぐ洗車……もだけど「帰宅前」に洗う場所があった! 海に行くなら「洗車道具」を積んでおくべき理由を洗車マスターが解説!!」(https://www.webcartop.jp/2024/08/1425293/)という記事を公開。
そのなかで、海辺でボディに付着した塩分が混ざった砂汚れは、なる早でコイン洗車場の高圧洗車で落とすことを薦めたばかり。が、場合によっては、コイン洗車場の高圧洗車でボディを痛めてしまうこともあるから要注意だ。
というのも、コイン洗車場の高圧洗車の水圧・水流はかなり強め。コインを入れ、スタートしたとき、あまりにも強い水圧にびっくりしたことがあるのではないか? その水圧の強さが、家庭でのホースの水の洗車とは違う、ボディをキレイにしてくれる効果があるものの、一般車両の場合、使い方を間違えるとトラブルの原因になることもあったりするのだ。
ここで、一般家庭の水道の水圧とコイン洗車場の高圧洗車の水圧を比較してみると、一般家庭の水道の水圧(吐出圧力)は0.2~0.3Mpa、コイン洗車場の水圧が8Mpa程度と、30倍近い違いがあることになる。しかも、業務用だけに水量もケタ違い。だからコイン洗車場の洗車機のガンをもつ手にも力が必要で、ホースの水では落とせないガンコな汚れも、短時間で吹き飛ばしてくれるというわけだ。
以前、こんな実験を行ったことがある。水を満タンにしたバケツを用意して、そこにホースの水を当ててみると、バケツはビクともしない。しかしコイン洗車場の高圧洗車の水を当てると、水を満タンにしたバケツはバヒョーンと吹き飛んでしまうのである。それぐらい、水圧が強力ということ。それゆえ、注意しなくてはならないことがある。
洗う場所に合わせて水圧を調整する必要がある
まず、ウインドウまわりや樹脂パーツ、ライトユニットまわり、ワイパーブレード、ラジエター、ホイール内部への噴射は要注意である。というのは、水圧が強いため、ウインドウまわりからの車内への水漏れ、樹脂パーツやワイパーブレード、ラジエターの破損、ライトユニット内の水気の侵入、ホイール内部のブレーキパーツの破損、グリスの飛びなどの心配があるからだ。
そこで、そうした個所は、ボディやホイールなどからある程度の距離を保ち、水流の勢いを弱めて洗車する必要がある。ガンを近づけすぎてはいけないということだ(逆に離しすぎても洗浄効果が落ちる)。
ボディの塗装面にしても、塗装が劣化した古いクルマ、再塗装したクルマは、高圧洗車によって塗装そのものにダメージを与える可能性があり、できればホースの水で優しく手洗いするのが正解だろう。経年劣化した樹脂パーツもしかりで、高圧洗車で破損することもありうるのだ。
コーティング施工車の場合は、多少の汚れなら、コイン洗車機を一時停止して拭く作業なしで、高圧洗車だけで汚れを落とし切ることも可能。コーディング施工車とコイン洗車場の高圧洗車の相性はいいと考えられる。
ちなみに、コイン洗車場のブースに入り、洗車を始める前に、まず路面の汚れを吹き飛ばすといい。その理由は、下まわりなどを洗うとき、路面に砂や泥が落ちたままだと、高圧の水流によって洗車中にその砂や泥を巻き上げ、自車を汚してしまう可能性があるからだ。
もちろん、洗車ブースに入る前に、高圧洗車でも落とし切れないホイールの汚れ、ボディ細部の汚れ(高圧洗車したくない部分を含む)などをバケツの水、シャンプー、ホイールスポンジ、ソフトブラシなどを使ってあらかじめ汚れを落としておくのはコイン洗車場利用時の効率を高める常識である。
その上で、コイン洗車場での洗車も、水の流れに沿って、ボディの上から下へと洗っていく。下から上では、汚れのひどいボディ下部の汚れをボディ全体に広げていくようなものだから厳禁だ。できれば、洗車する人、洗車機のスタート、一時停止ボタンを押す係のふたりで行うと効率的だ。お互いクルマ好きのカップルなら、デートスポットとして利用できるかも知れない……。