気づかなかったじゃ済まされない!? クルマのドアノブに付いた「細かい傷」一体どうすりゃいい? カンタンに消す方法がスゴかった!
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くるまのニュース より

コンパウンドで削る前に試してみたい方法とは?
クルマの「ドアノブ」は、かつてはフタのような「フラップ式」が主流でしたが、昨今は握りやすい「ハンドル式」が一般的になりました。
ドアノブは乗車時に必ず触る部分で、実は意外なほど傷がついているのですが、気づきにくい箇所でもあります。
そして細かい部分の傷や汚れが増えてくると、洗車してもイマイチ綺麗に見えない原因にもなります。
そんな細かい部分の傷や汚れを消す方法はあるのでしょうか。現役整備士のH氏に聞いてみました。
「開閉が多い前席ドア周辺はもちろん、フューエルリッド(給油口)やバックドアなどにも細かい傷がつきやすいと部分です。
日常的に使っている部分だからこそ、綺麗にしておけばクルマの印象も違ってきます」
ほかにも、フロントバンパーやグリル、ヘッドライトなども細かい傷がつきやすい部分。通常は洗車後のコーティング剤の塗布などである程度は保護できますし、傷がついたらコンパウンドなど研磨剤を使って傷を目立たなくさせるのが一般的と思われています。
しかし、実はこのコンパウンド(または研磨剤)、雑に扱うと逆にボディ表面の塗膜(塗料が固まってできた膜状の層)の傷をさらに悪化させてしまうこともあるそうです。丈夫そうに見える塗膜ですが、現在は技術の進化によって非常に薄くなっているのです。
「一般的に新車時のクルマの塗膜は、軽自動車なら80ミクロン(0.08mm)、高級車でも100~170ミクロン(0.1~0.17mm)程度しか厚みがありません。
この上にクリア層が20ミクロン(0.02mm)ほど吹き付けられているだけで、つまり0.1mm以上の傷になると塗装面まで達してしまいます。
この数字を知ると、表面を薄く削るコンパウンドの扱いが難しいということがわかるでしょう」(H整備士)
ちなみに80ミクロン(0.08mm)というのは髪の毛の太さ程度。ドアノブはへこんだ形状となっており、微妙な力加減が難しい箇所でもありますが、どうすれば傷を目立たなくさせられるのでしょうか。
「特に白いボディのクルマは目立ちやすいですが、目視できる黒い筋状の傷は、細い傷に汚れが溜まっているケースがほとんどです。
つまり汚れを取り除いてあげるだけで、かなり目立たなくさせることができます」(H整備士)
H整備士いわく、用意するのは脱脂効果の高い「パーツクリーナー(主成分はエタノール)」と「マイクロファイバークロス」。
使いかたは簡単で、パーツクリーナーをつけたマイクロファイバークロスで傷表面を丁寧に擦って汚れを落とすだけ。むやみにコンパウンドを使用して塗膜を削る必要はないのだそうです。
あとは地味な作業ですが、ひたすら丁寧に汚れを擦り落としていきます。研磨剤を使っていないので皮膜が削れる心配もないですし、マイクロファイバー特有の細い毛先によって細かい傷の内側にある汚れが徐々に取れていくでしょう。
「簡単に再塗装できない箇所なので、傷を取るのではなく、汚れを取り除いて傷を目立たなくするというのが正解です」(H整備士)
ただし、これで終了とならないのがポイント。パーツクリーナーは脱脂効果が高く、表面を覆っていたコーティング剤も取れてしまうので、使用後はコーティングなどで保護膜を形成することで、傷を埋めて汚れをつきにくくする効果も期待できるそうです。
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日本では白や黒などのボディカラーのクルマが好まれますが、そういったボディカラーではこの方法が有効です。
いきなりコンパウンドを使って傷を消すのではなく、まずは傷の内側の汚れを取り除く作業をしてみるといいかもしれません。