正解は無限にある!? スポーツタイヤの「溝の形」がメーカーによってまったく違うワケ
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WEB CARTOP より
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スポーツタイヤのパターンだけが千差万別である理由
タイヤの「顔」ともいえるトレッドパターン。オーソドックスなタイヤは、ギザギザの縦溝(リブ)と横方向の連続した溝(ラグ)を組み合わせた、似たようなパターンが多いが、スポーツタイヤとなると各社によってかなり異なり個性的。
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どうしてスポーツタイヤのトレッドパターンは、メーカーや銘柄によってあれほどまでに違うのだろうか?
その前にまず整理しておくと、タイヤのトレッドパターンには、次の4つの役割がある。
1.タイヤと路面の間の水を排出させる
2.タイヤの駆動力・制動力を確保する
3.操縦安定性・放熱性
4.デザインと商品性の向上
そして、スポーツタイヤに関していえば、レース用タイヤがそうであるように、雨が降ったときのことを考えなければ、溝のないスリックタイヤこそがベストといえる。スリックタイヤは溝がないぶん、同じサイズでも接地面積が増えてグリップ力を稼げるし、ブロックがないので、ブロック剛性の問題も解消されるからだ。

しかし、ストリートで使う以上、ウエット性能は無視できないし、そもそも溝が1.6mm以上なければ、保安基準をクリアできないので、公道を走ることができない……。
しかも、ハイグリップタイヤを必要とするクルマは、ハイスピードで走るパフォーマンスをもったクルマなので、高速域での耐ハイドロプレーニング性能、排水性も重要になる。
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そこでメーカー各社は、シーランド比(シー=海=溝、ランド=陸=接地部分)を小さくしながら、排水性を確保できるデザインの工夫を強いられるわけだ。
スポーツタイヤのトレッドパターンの方向性
排水性を一番大きく左右するのはストレートの縦溝=グルーブで、ストレートグルーブが太く、多いほど排水性はいい。そのストレートグルーブを基調に、横方向の切り込み=スリットと、スリットより細かい切り込み=サイプを組み合わせて、トレッドパターンはデザインされる。
一般的な夏用タイヤのシーランド比は30〜40%とされるが、スポーツタイヤの場合は、静粛性や非舗装路の性能などはほとんど無視していい要素で、タイヤローテーションのことなども優先順位は低いので、思い切ったデザインが可能。
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タイヤの外側と内側でデザインの違う「非対称パターン」もその一例だ。「非対称パターン」は、コーナリング時に大きな荷重がかかる外側のブロックを大きくしてコーナリング性能を高め、グルーブやスリット、サイプは内側に集中させて、こちら側で排水性を稼ぐ発想。
もうひとつは、溝やスリットに方向性をもたせて、排水効果を高めた「方向性パターン」。これは排水性を犠牲にせずに、運動性能、とくにドライグリップを確保できるデザイン。
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さらに両者の特性を併せ持つ、「非対称・方向性パターン」なども出てきている。
そのうえ、高性能スポーツタイヤは高価なので、見た目も重要。スポーティで、グリップがよさそうに見えるデザイン、アグレッシブなイメージを与えるデザイン、ライバル製品と区別化できるデザイン、最新、最先端に見えるデザインといった商品性も求められるので、デザイナーも力を入れているし、技術面ではレース用のウエットタイヤからのフィードバックも生かされている。
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そのほか、サーキット重視か、高速域での安定性重視か、温まりのよさか、熱ダレに対する強さか、ドライ性能とウエット性能のバランス、etc.といった条件のなかで、どこにウエイトを置くかでも、トレッドパターンは変わってくる。
これらの機能性、キャラクターの違いこそ、スポーツタイヤのトレッドデザインが千差万別になっている理由だろう。




































