東名高速道路の補助車線はいつ使えばよいの? 渋滞以外でもOK?? 現状の使われ方と正しい使い方
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ベストカーWeb より
東名高速道路の大和トンネル付近において、上り方面と下り方面の両方に「付加車線」が登場してから、およそ2年。
日本屈指の渋滞の名所である大和トンネル付近の渋滞緩和のために追加された付加車線ですが、2年経過したいまでも、この付加車線の活用について知らない人も多く、(本線が渋滞していても)付加車線を走っているクルマはまだまだ少ない状況です。
付加車線はどんな時に利用していいのか確認しつつ、付加車線による渋滞解消効果についても考えていきます。
文:吉川賢一
写真:写真AC、エムスリープロダクション、NEXCO中日本
渋滞時でなくとも走行してOK
休日平日問わず渋滞が発生している東名高速道路の大和トンネル付近。空いているときのほうが珍しいくらいに、絶えず渋滞が発生しており、新型コロナウイルスによる行動制限が解除されてからは、特に渋滞がひどくなってきているように感じます。
東名高速道路では、大和トンネル付近だけでなく、下り方面だと圏央道へ抜けるバイパス付近、上り方面だと横浜青葉ICから首都高横浜北西線に抜けるバイパス付近もクルマも多く(港北PA手前のサグも原因)、こちらもしょっちゅう渋滞が発生しています。
冒頭でも触れたように、東名高速道路の大和トンネル付近に付加車線が追加されたのは、慢性的な渋滞が発生する本区間において、渋滞を緩和することが目的。
もっとも左側にあるため、追い越しのためには使うことはできませんが、その点だけ注意をすれば、むしろ渋滞が発生してから利用するよりも、渋滞を未然に防ぐために普段から活用したほうがいいのです。
付加車線追加による効果はイマイチ!??
実際に運用が始まり2年が経過したわけですが、使い勝手や渋滞緩和への効果などについて、NEXCO中日本によるデータやコメントなどは現時点まだないようです。
ただ、SNSでは、「(付加車線による)効果があるのかないのか分からない」 「渋滞時に付加車線をかっ飛ばしていくクルマはズルいと思う」 「渋滞中に付加車線まで移動するのが無理」 「付加車線の終点で走行車線に戻るのが手間(そのまま次のIC出口まで繋がっていて欲しい)」など、どちらかというと、肯定的なコメントよりも、否定的なコメントが多くみられるように感じます。
筆者も(渋滞ありなしを問わず)、特に上りでは付加車線をあえて走ってみるようにしていますが、本線よりも走行しているクルマが少ないので前が見渡せて走りやすく、渋滞も早く抜けられているように思いますが、従来の3車線を走行しているぶんには、付加車線の運用開始による渋滞緩和の効果は、残念ながら現時点ではあまりないように感じます。
走行するクルマが少ないために、この付加車線をものすごいスピードでかっ飛ばすクルマやトラックもなかにはあり、新たな事故要因とならないかも心配なところです。
「左側にあることで使いづらい」との声も
この東名高速道路の付加車線については、左側にあることに使いづらさを感じている人が多いようす。
前述もしたように、実際に付加車線を走っているクルマの多くは、比較的速い速度で走るクルマが多く、(3車線のうちの)真ん中の走行車線や一番右の追い越し車線からわざわざ左側まで車線変更してきて走る、という使い方が多いように感じます。
SNSでも、「左側でなく、追い越し車線の右側に付加車線に欲しい」といった声が多く、積極的に車線変更をしていくクルマが多い追い越し車線側に付加車線を用意したほうが、ドライバーにとってはより利用しやすく、渋滞緩和の効果も得られやすいと感じます。
実際、右側に付加車線が設けられた例もあります。中央自動車道下り多治見IC〜小牧IC間の上り坂区間では、2016年3月28日より、左側にあった登坂車線を通常の走行レーンに変更し、追い越し車線を「右側付加車線方式」に切り替えたそう。
東名高速道路については、今後も拡幅工事が進められる予定とされており、効果を検証するのはまだ早いのかもしれませんが、今後のさらなる改善に期待したいところです。