故障の修理費用も保険で出せるってマジ!? 得する故障補償特約のプランご紹介!
口コミを書く
口コミを見る
ベストカーWeb より

突然のエンジントラブルや走行中の異音など、事故だけではなく故障による修理でも、高額な費用がかかることがある。この費用を、自動車保険でカバーできることはご存じだろうか。近年注目されているのが「故障補償特約」というもの。今回は、2023年ごろから大手の損害保険会社で取り扱いが始まった、使える特約を紹介する。
文:佐々木 亘/画像:Adobe Stock(トビラ写真=Vitalii)
10万円~100万円まで幅広い補償額が選べる
故障補償特約にはいくつかのタイプがあり、補償の上限金額もさまざまだ。
比較的手軽な掛け金で加入できるものが、補償額10万円前後のプランとなる。補償額は小さいが、CVTの交換や電装系の修理といった、突発的ながら中程度の支出をともなう故障に対応しているのが特徴だ。
保険料の上昇も比較的抑えられているため、「自費でもある程度までは対処できるが、突然の出費には備えておきたい」と考える方にはバランスのよい選択肢といえるだろう。
ただし、故障補償特約を付帯するためには、車両保険の一般条件に加入していること、運搬・応急・レッカー費用が付帯していることが必要だ。
一方で、補償の上限が100万円ほどに設定されている手厚いプランもある。こちらは、エンジンやハイブリッドシステムといった高額修理が想定される部位までカバーするもの。修理代が跳ね上がりやすいHEVやEVに乗っている方に、おすすめのプランだ。
ただし、保険料はやや高めになる傾向があり、必要性と費用のバランスを見極めることが重要となりる。
いずれのプランにおいても、加入条件として初度登録からの年数や走行距離に制限が設けられていることが多く、事前に加入条件をしっかり確認しておくことも欠かせない。
本当に必要な補償か見極めて上手く活用しよう!
この特約が活かされるのは、修理費が高くなりがちな車を所有している場合や、保証が切れてしばらく経った中古車に乗っているユーザーだ。また、年間走行距離が多い人や、今後もしばらくは同じ車に乗り続ける予定の人にとっても、こうした補償は頼もしいサポートになるだろう。
なかには、「上限が10万円では心許ない」と感じる人もいるかもしれないが、故障による修理費用は10万円前後の割合が非常に高く、特約加入の効果は十分。コストも年間で数千円に抑えられていることも多いため、手軽に加入できるのが良いところだ。
ただし、故障補償特約の利用時には注意しなければならない事も。特約を使って保険金請求をした場合、自動車保険の等級が1等級ダウンする。修理費用と今後の保険料増額分を天秤にかけて、上手く利用することが重要だ。
さらに、もうひとつ気をつけたいのが、故障補償特約を付けるには、そもそも車両保険に入っていなければならないということ。これが意外とネックになる。
保険料が高くなるからと、車両保険を外しているユーザーは意外と多いうえ、特に年式の古い車だと「今さら車両保険をつけても、いざというときあまり出ないし……」と思って契約すら考えていないこともある。
しかし、故障補償特約を利用するなら、車両保険への加入はマスト。この点も保険料と効果の塩梅を見極める必要があるだろう。
今は事故だけでなく修理でも保険金が出る時代。自動車保険の変化に対応しながら、役立つ特約への加入を検討してみてほしい。