放置したら修理代爆上がり!? 「ケチった代償が大きい」消耗品に要注意
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ベストカーWeb より
寿命があることはわかっていながら、ついつい放置してしまいがちなのがクルマの消耗パーツ。とはいえ交換のタイミングを知らせるサインを見落としてしまうと、思った以上の出費となることも!
文:井澤利昭/写真:写真AC
ブレーキパッドは利きの悪さや異音を感じたら即交換!

クルマを構成する部品のなかでもとりわけ重要とされ、正しく機能しないと大きな事故へとつながるのが、走っているクルマを停止させるためのブレーキだ。
ここ最近の乗用車では、車輪に付けられたブレーキディスクをパットで挟み込むことで生まれる摩擦で制動力を得る「ディスクブレーキ」が採用されていることが多いが、このブレーキパッドはブレーキをかけるごとに徐々に減っていく消耗品のため、定期的な交換が必要となる。
ブレーキパッドの寿命は走り方にも大きく左右されるものの、新品時に10mm程度の厚さがあるパッド部分の残りが3mm以下になると交換が必要とされ、厚さが2mm以下になると危険な状態。
とはいえ、パッド残量センサー付きのクルマでないかぎり、ブレーキパッドの残量を正確に確認するには車体からホイールを外す必要があり、素人では交換のタイミングがなかなかわかりづらい。
交換時期を過ぎたブレーキパッドをそのまま放置すれば、ブレーキの利きが悪くなるのはもちろん、ブレーキディスクの破損やさらにはブレーキキャリパーなど関連する部分にもトラブルを引き起こす可能性が高まる。
さらにブレーキが正常に作動しないことでクルマの制動力が落ちると、ドライバー自身を危険にさらすだけでなく、周辺のクルマや人を巻き込む大事故へと発展することもありうる。
こうしたトラブルや事故を起こさないようにするためには、ブレーキパッドが消耗しているときに起こるさまざまな前兆=サインを見逃さないようにすることが大事だ。
ブレーキの利きが以前より悪い気がする、ブレーキペダルを踏んだ際の感触がいつもと異なるなどの違和感を覚える。
ブレーキをかけるたびに「キーキー」や「シャリシャリ」といった異音がする。ブレーキフルードが規定量より減っている。
こうした現象がみられる場合はブレーキパッドが摩耗し、寿命が近づいている証拠。
また、ブレーキに異常を感じない場合でも、走行距離が5万kmを超えている場合は、ブレーキパッドの消耗を含め、ブレーキシステム全体に異常がないかを一度確認しておきたい。
なお、ブレーキのメンテナンスや修理は国の認証を受けた工場でのみ受けることが許されているため、無理にDIYでやろうとせず、必ずディーラーや専門のショップなどに相談するようにしたい。
エンジン周辺のさまざまな機器を動かすファンベルトも消耗品

ファンベルトとはエンジンの冷却水を循環させるためのウォーターポンプやエアコン用のコンプレッサー、発電用のオルタネーターといったエンジンの補機類を駆動する役割を担うベルトのこと。
もともとはエンジンを冷やすための冷却ファンを回すベルトのことを指す言葉で、ベルトを使用しない電動ファンが主流である現代のクルマでは厳密には当てはまらないものの、補機類を駆動するための「補機ベルト」や「Vベルト」、「リブベルト」のことを、かつての名残から総じて「ファンベルト」と呼ぶことも多い。
タイヤやブレーキパッドのように頻繁に交換することはないファンベルトではあるが、一般的な寿命は5~10万kmまたは、新車登録時から5~10年程度が交換の目安。
とはいえ、主にゴム素材が使われているファンベルトはクルマの扱い方や環境によって、寿命が短くなることも考えられる。
先ほども触れたとおりファンベルトはエンジンに関わる補機を動かすためのものなので、万一切れたりするなど動力を正常に伝えることができなくなれば、そうした補機類は当然作動しなくなる。
その影響は思いのほか大きく、コンプレッサーが動かなくなることでエアコンが正常に作動しなくなる、オルタネーターでの発電ができなくなることでバッテリーがあがる、冷却用のウォーターポンプが作動しなくなることでエンジンがオーバーヒートするといったさまざまな箇所でのトラブルの原因に。
ファンベルト交換の前兆としてわかりやすいのが、走行中、エンジンルームから聞こえる「キュルキュル」という音で、この音がし出したらゴムの劣化などによって回転中のベルトが滑っていることが考えられる。
「鳴き」とも呼ばれるこのキュルキュル音は、エンジンの始動直後や雨が降った後、寒い日などには特に発生しやすい。
異音がするからといってベルトが切れるといった不具合がすぐに出るわけではないが、ベルトの緩みやキズやひび割れ、ほつれといった不具合がないかなどを早めに確認するようにしたい。
前述のとおりファンベルトはさまざまな機器に関連しているため、もしそれらすべてにトラブルが出てしまうと、その対応にはかなりの出費を覚悟しなければならない。
走行中のロードノイズや振動を感じたらタイヤをチェック!

ブレーキ同様、クルマの安全性に関わる重要な消耗パーツといえるのがタイヤ。
タイヤはクルマを構成するパーツのなかでも唯一路面と触れているものだけに、劣化や摩耗が進めば乗り心地の低下や燃費の悪化、さらにはパンクといったトラブルを引き起こすことも。
万一、走行中にパンクし、そのまま走り続けてしまうとホイールやボディ、サスペンションといった周辺パーツに損傷を与えるのはもちろん、変形したタイヤからの発熱による車両火災や、ブレーキやハンドルが利かないことが原因での事故にもつながりかねない。
タイヤの寿命は新品での使用開始から4~5年程度といわれている。これはタイヤの主な素材であるゴムが、製造から4~5年程度で硬くなり、ひび割れなどを起こしやすくなるため。
また、走るごとに表面が減っていくタイヤは約30,000kmの走行で溝の深さが車検の基準値である1.6mmに達するといわれているだけに、前回交換してからの走行距離にも気をつけたい。
いっぽうで、こうした年数や距離に達していないタイヤでも、走行中の振動やロードノイズが出る場合はチェックが必要。
スリップサインが露出していないか、タイヤの表面にゴムの劣化によるひび割れはないか、異物を踏んだことによるキズはないか、溝の一部のみが偏摩耗していないか、といったポイントを早めに確認するようにしたい。
さらにタイヤの寿命は、走り方や管理の仕方でも大きく変わってくる。
急ブレーキや急加速といったタイヤに負担をかける運転を控えるのはもちろん、定期的な空気圧のチェックや、ローテーション、ホイールアライメントの適正化、保管時の適切な管理など、日常的にタイヤを労わるようにすることで、突然のトラブルを回避することができるはずだ。
ハイブリッド車でも起こりうるバッテリーあがり

ある日突然、クルマのエンジンがかからなくなるバッテリーあがり。
バッテリーあがりは、JAFのロードサービスの出動依頼の理由として全体の4割以上(2024年度統計)を占めるダントツの第1位となっているほど、日常的に起こりうるトラブルだ。
自宅の駐車場でならともかく、遠出した際の外出先や高速道路でのバッテリーあがりは、修理費に加え、レッカーや代車の手配、その後の交通費などが必要になることもありうるため、手痛い出費を抑えるためにも、バッテリーが弱っている際に出るサインを見落とさないよう注意したい。
一般的にクルマのバッテリーの寿命は2~3年程度といわれているが、これはあくまで目安であり使用する頻度や環境によって寿命が長くなったり、反対に短くなったりすることがありうる。
前回の交換や点検からまだ1年ほどしか経っていない……と思っても、クルマのバッテリーは意外と消耗しているかもしれないのだ。
バッテリーの正確な状態を知るには測定機器やツールが必要になるが、そうした機器が無くても、停車中にヘッドライトが暗くなる、エンジン始動時のセルスターターに元気がなくエンジンの始動がワンテンポ遅い・かかりが悪い、パワーウィンドウの開閉が遅い、といった症状が出始めたらバッテリーの劣化を疑っていいだろう。
またハイブリッド車やアイドリングストップ機能を搭載したクルマの場合は、本来アイドリングストップが作動する場面でエンジンが止まらないというケースも。
これは始動と停止を繰り返し行う際、弱った補機用バッテリーが十分な電力を供給することができず、負担がかかっている証拠。
ハイブリッド車の場合はたとえ駆動用のバッテリーが充電されている状態でも、補機用バッテリーが消耗し使用できなくなれば、システムを起動できず、ガソリン車のバッテリーあがり同様に走ることができなくなってしまう。
クルマのバッテリーは長期間放置してしまうと自己放電により電圧が低下し、寿命も短くなってしまう。
できることなら定期的にある程度長い距離を走り、バッテリーを健康な状態に保つよう心がけたい。





























