引っ越しで変更し忘れただけ……は通用しない! 「車庫飛ばし」は逮捕されることもある犯罪行為だった
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WEB CARTOP より
保管場所申請の住所と異なる場所での使用は厳禁
いまとなっては聞くことが少なくなった「車庫飛ばし」。しかし、近年でも車庫飛ばしをしている人がいます。今回は、車庫飛ばしの意味や保管場所の虚偽・偽装の罰則、車庫証明(自動車の保管場所)の条件などについて改めて紹介します。
2020年代になっても車庫飛ばしで逮捕される人がいる!
2020年代になっても車庫飛ばしで逮捕されている人がいます。そのニュースは2020年7月6日に報道されたものです。
2020年に車庫飛ばしで逮捕された人は、浜松市内の車庫を保管場所として申請していながら、愛知県でクルマを使用していたため逮捕されました。そもそも車庫飛ばしとはどのような行為なのでしょうか。
そもそも車庫飛ばしとは?
車庫飛ばしとは、保管場所証明書(いわゆる車庫証明)を得るために証明書自体を偽造したり、他人名義で(虚偽)申請をする行為です。
ニュースにあったように、保管場所として申請した場所とクルマを使用する場所が異なる場合も虚偽の申請となるため違反となります。
自動車の保管場所を虚偽申請したり、書類を偽造したりした場合、罰則の対象となるため、虚偽申請や書類の偽装をしてはなりません。
主な違反行為と罰則は次のとおりです。
・虚偽の保管場所証明申請:罰則 20万円以下の罰金
・保管場所の不届、虚偽届出:罰則 10万円以下の罰金
このような罰則を課されないようにするためにも保管場所申請は正しく行いましょう。
15日以内に変更届を提出しなければならない
車庫証明の条件
自動車を保管する場所(車庫証明)を申請する際には、次の要件を満たさなければなりません。
【自動車保管場所(車庫)の要件の原則】
・自動車の使用の本拠の位置(個人の場合は住所地または居所、法人の場合は事務所の所在地)から直線距離で2km以内であること
・道路から支障なく出入りでき、自動車全体を収容できるものであること
・保管場所(車庫)を使用する権原を有すること
上記の要件すべてを満たさなければ、基本的に保管場所として認められません。つまり、使用の本拠の位置から2km以上離れてしまうと、車庫飛ばしになる可能性があるということになります。
引っ越し・転居したときは届出も忘れずに
ここまで解説していたように、自動車の保管場所には法律で決められたルールがあります。
そこで気をつけなければならないのは、引っ越し・転居をしたときです。居住する場所を変えたときにクルマも一緒に新居に持っていった場合は、保管場所の変更届をしなければなりません。
「自動車の保管場所の確保等に関する法律」には、「保管場所の変更等があった日から15日以内に、変更後の保管場所の位置、当該自動車の使用の本拠の位置、変更後の保管場所の位置、その他政令で定める事項を届け出なければならない」と定められています。
引っ越し・転居の際は、荷解きをしたり新しい生活環境を整えたりするのに時間がかかり、クルマの保管場所変更手続きを忘れたり後まわしにしたりしてしまうことがあるでしょう。しかし、法律に定められているように15日以内に変更届をしなければなりません。
引っ越し・転居で忙しいのはわかりますが、新しい環境で車庫飛ばしと疑われないようにするためにも、居住地が変わったら保管場所の変更届をはじめとするクルマの手続きは確実に行っておきましょう。