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大雪の今、チェックする“冬支度具合”…タイヤ・チェーン・ワイパー
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Response より


2月7日、北海道・札幌市のJRが記録的な大雪で除雪が間に合わず、札幌駅を発着するすべての列車を始発から運休させると発表。雪に慣れているはずの北海道でなぜ?とニュースを見て驚かれた方も多いのではないだろうか。

ちなみに今回の札幌市の積雪量は24時間で60cm。
これは統計開始以来、最大の積雪量だったとのことで、さすがに雪に慣れている地域と言えども、これほどまでの“ドカ雪”への対応には困難を極めたのだろう。

“ドカ雪”と言えば、1月には首都圏でも4年ぶりに大雪となり、10cmの積雪を観測したのは記憶に新しい。
北海道の積雪量と比べると1/6程度だが、普段から雪に慣れていない首都圏での10cmの積雪は、特にクルマの運転に大きな影響を及ぼし、スリップによる事故や立ち往生による交通障害も多発した。
そして、この原稿を執筆している時点で、首都圏には再び警報級の大雪が予想されている(2月10日朝時点)。

そこで、このタイミングで愛車に対する雪への備えを改めてチェックしてみたい。既に備えは万全!という方も、まだ何も準備していない!という方も、しばしお付き合い頂ければと思う。

雪道走行には必須のスタッドレスタイヤ

前述した札幌などを始めとする寒冷地にお住まいのカーオーナーは、既にスタッドレスタイヤへの履き替えは早々に済ませていることと思うが、首都圏を中心とした、日頃雪に慣れていない地域では、雪の予報が出ると、カー用品店でのスタッドレスタイヤ交換に行列ができるというのが毎年の光景だ。
このように雪道を運転するのには必須のスタッドレスタイヤだが、雪道運転では危険なノーマルタイヤとの違いについて改めて簡単におさらいをしておきたい。

まず大きな違いはゴムの素材である。スタッドレスタイヤは雪道や凍結した道でも、走る・曲がる・止まるといったクルマの基本要素が保たれるように低温でも硬くなりにくいしなやかで柔らかいゴムが採用されている。
またブロックに「サイプ」と呼ばれる細い溝が刻まれているのが特徴だ。

では、スタッドレスタイヤの寿命はどうか。
一般的にスタッドレスタイヤの平均寿命は、約3年~4年と言われている。ただし注意が必要なのは、この年数は使用開始からの時期ではなく製造年月日からの年数だということ。
一方で夏タイヤは約5年または走行距離5万キロというのが寿命の目安となっている。

この違いは、前述したタイヤゴムの違いによるもので、硬いゴムが使われている夏タイヤと比べると、寿命が短くなる。
併せて交換の目安についても触れておきたい。
スタッドレスタイヤには、タイヤの側面に「プラットフォーム」と呼ばれる冬道での使用の限界(摩耗率50%)を示す目印がマークされている。
そこに達するまで摩耗したタイヤは、冬用タイヤとしては使えないので注意が必要だ。

また慣らし運転については、各メーカー最新のスタッドレスタイヤは性能が良いため、基本的には慣らし運転をしなくても、性能が大きく落ちるということはないとされている。
ただ、慣らし走行をすることで、新品のタイヤの表皮が取れ、本来のゴムのグリップが発揮されることや、スタッドレスタイヤに履き替える前に装着していたノーマルタイヤとの「走りの感覚」の微妙なズレを補正するという効果はあり、その意味では慣らし運転は有効とされている。

知っておきたいタイヤチェーンの基礎知識


スタッドレスタイヤの基本を改めて押さえたところで、次に紹介したいのがタイヤチェーンだ。
いわゆる警報級の大雪の場合は、スタッドレスタイヤに加え、タイヤチェーンの装着も必要となる場合がある。
何となく存在は知っているものの、実際に自身で使うケースが少ないタイヤチェーンについて、警報時の規制や素材による違い、耐久性などをご紹介したい。

国土交通省は2018年12月、高速道路、国道の一部区間を対象に、従来であれば通行止めとしていた降雪状況でも、タイヤチェーン装着車のみ走行可能とする方針を発表。
併せて、タイヤチェーン未装着車の通行を禁止する「タイヤチェーンを取り付けていない車両通行止め」の規制標識が新設された。

新設されたこの標識について、ある調査会社が行ったアンケートでは、首都圏や普段から雪に馴染みが無い地域での認知度の低さと共に、冬に規制対象区間を多く含む降雪地域でさえもその認知度が低いという結果が明らかになったそうだ。
近年は冬の警報級の大雪も然り、気候変動により今までに経験したことのないような気象状況が頻発している。特に降雪地域での運転を予定しているドライバーには、この標識の存在をしっかり認識しておいてほしい。

ところでタイヤチェーンは、その素材の違いから大きく3種類に分かれていることをご存じだろうか。以下に主な特徴を述べたい。

【金属タイプ】



安価で凍結路に強いという大きな特徴がある一方で、金属のため重く、走行時の振動や騒音が大きく、乗り心地が良くないという面は否めない。
耐久性については、乾燥した路面で使用すると切れやすいと言われているので注意が必要だ。

【非金属タイプ】



樹脂やゴム、ウレタンを素材とする非金属タイプは、金属タイプと比べ、素材が柔らかいため、振動や騒音が少なく、乗り心地の面では分があると言って良いだろう。
耐久性の面でも乾燥した路面でも切れにくいと言われている。
ただ、金属タイプと比較すると値段は高価となり、かつ折りたたみが十分にできず収納性に難があるとも言われる。

【布タイプ】



ここ最近見かけるようになった布タイプは、別名「スノーソックス」とも言われ、非常に軽量でかさばらないため、女性や雪に慣れていない人でも簡単に取り付けられると人気が上がっている。
ただし、素材が布のため、耐久性は上記の金属や非金属タイプに比べると劣るという点は理解しておくべきだろう。

前述したチェーン規制区間において、上記3種類のタイプは走行可となっている。
それぞれのタイプにメリット・デメリットがあるので、用途やニーズに合わせて選ぼう。


タイヤと同じく雪用が存在するワイパー

クルマの視界を保証するワイパー。
実はこのワイパーも雨用と雪用でフレームからゴムに至るまで構造が違うのをご存じだろうか。
まずフレーム構造だが、雨用ワイパーは走行中の強風でも視界をクリアにする払拭を維持できるよう、空気抵抗を考慮した構造になっているのに対して、雪用は凍結を防ぐことを目的に、フレーム全体をフードで覆う構造となっている。



またゴムの構造も、雨用ワイパーはネック部分から先端部に掛けて反転させ、ガラス面を払拭する構造となっているのに対し、雪用ワイパーは、反転時に雪が隙間に溜まりにくい構造となっているなど、大きな違いがある。
そのため、降雪時に通常の雨用ワイパーを使用すると、フレームやゴムの隙間に雪がたまり凍結し可動しづらくなるため、ガラスに追従できず、拭かなくなる可能性があるのだ。

なお余談だが、ワイパーが凍結してしまった場合の解凍方法としてNGなのは、お湯を掛けること。
急激な温度変化にガラスやワイパーのゴムが耐えられず、破損や変形する恐れがあるからだ。
水かもしくはぬるま湯をゆっくりとかけるか、エアコンの暖房などで温めて解凍しよう。
時間がない場合は、 カー用品店などに売られている、フロントガラスに付いた霜や雪を落とすために使う車用の解氷スプレーなどもオススメ。
また凍結を防ぐために、あらかじめワイパーを立てておくことも有効だ。

愛車の防錆対策、しっかりできていますか?


最後にお伝えしたいのは、クルマの錆(さび)について。クルマの錆びは特に融雪剤や凍結防止剤を散布する降雪地区の車両に出やすい傾向があると言われている。
ただ、山間部や高速道路なども冬になると凍結防止のために融雪剤は散布される。
また、沿岸部については冬場に限らず潮風に乗った塩分が内陸部へと入ってくるので、これが原因でさびやすい環境にあると言える。

つまり、日本全国どこでも錆の対策は必要なのだ。
知らない間に侵食が進む錆によって、見た目はキレイなクルマでも、実は「錆だらけ」ということもあり得る。
愛車と長く付き合うため、錆から愛車を守る有効な方法としての「防錆対策」についてお伝えしたい。



そもそも防錆には、大きく分けて【簡易防錆】と【本格防錆】の2種類がある。
特徴として、例えば簡易防錆(オイル系)は、毎年の施工が必要なものの、安価で施工が短時間で終わるのがメリット。
リフトを所有したタイヤショップなどの量販店で主に施工されている。一方、カーディーラーや整備工場などのプロショップでは、5~10年の耐久性がある本格防錆タイプ(塗料系やワックス系)の施工が主流である。
手間と時間を掛け、一度の施工で長持ちするのがメリットであるが、隅々まで防錆処理が施されている分、費用は若干高めとなっている。

費用面に関して言えば、本格防錆は初期費用が多少掛かるものの、一度施工すれば効果が何年も持続するので、トータルで考えると決して高いとは言えない面もある。
さらにクルマを売却する場合、買取の査定が下がりにくいというメリットもあり、むしろ経済的と言えるかもしれない。
いずれにしてもクルマの車齢は伸び続け、マイカーリースや残価設定ローンのように、契約終了時に車両の状態を査定されるシステムも増えてきている。
車両の価値を下げないためにもこれらの錆対策は極めて重要なのだ。

では、クルマの錆びやすい箇所はどこなのか。
一般的に錆の発生しやすい箇所は、塩分が入りやすく、抜けにくい場所と言われている。例えば、車体の骨格となるフレーム部分は、溶接箇所や隙間が多く、錆びやすい箇所の一つである。
また前述した融雪剤や凍結防止剤の影響に加え、走行中に常に飛び石や砂利を受け続けているクルマの下回りや、構造上袋状になっており、水が溜まりやすいボンネットやドアの内側なども錆びやすい場所として挙げられる。

ボディーの内側の錆が広がり、塗装表面に見える形で現れるケースがあるが、表面に見えるレベルまで錆が広がると鈑金で直す以外方法が無くなってしまうので、繰り返しになるが、事前の防錆処理が重要となる。

安価で手軽な簡易防錆と、費用は掛かるが効果が持続する本格防錆まで防錆対策には差があるが、降雪地区や沿岸部の方はもちろん、帰省やウインタースポーツなどで降雪地域には、年に数回しか行かないと言う方にも、愛車を錆から守るために、愛車に合わせた防錆対策をお勧めしたい。

暦の上では春だが、まだまだ大雪や寒波の予報も出ており、もうしばらくは厳しい寒さが続きそうな今年の冬。備えあれば憂い無し。今からでも遅くない。愛車をしっかりと冬仕様にした上で、雪道のドライブなど冬ならではのカーライフを楽しんで頂きたい。

※取材協力

株式会社イチネンケミカルズ(防錆)/株式会社デンソーワイパシステムズ(ワイパー)

引用元:https://response.jp/article/2022/02/11/354136.html


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