周りから一目置かれるドライバーになりたいなら知っておくべし! 「運転上手」がやっている4つのこと
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ベストカーWeb より
知人や友人、家族が運転するクルマに乗った際、「この人、上手いなぁ」と思うことがある。
そんな運転上手なドライバーが日頃から実践している、ちょっとした運転のコツやポイントとは?
文/井澤利昭、写真/写真AC
■不測の事態にもすぐに対応! 周囲の状況を読み取る視野の広さ
助手席やリアシートに座る同乗者だけでなく、周辺を走るドライバーからも一目置かれる存在である“運転上手”なドライバー。彼らが日頃から実践している運転のコツやテクニックはさまざまあるが、まずその特徴としてまず挙げられるのが、走行中の自車の周囲をしっかりと捉えて状況を把握する“視野の広さ”だろう。
周りを走るクルマやバイクはもちろん、歩行者や自転車などの動き、先に見える信号や道路標識の情報、ミラーに映る後方の様子など、数多くある情報を正確に読み取るとともに、そのなかから必要なものにより注力する能力に長けていることがポイント。
今この瞬間だけでなく、得られた情報を元に先を予測しながら運転することで、急な飛び出しといった不測の事態にもすばやく対応することができ、より安全な走りができるというわけだ。
クルマの運転に慣れないビギナードライバーは、どうしても周囲に注意をはらう余裕がなくなってしまいがち。
視野を広く持つためには、近くや1点ばかりを見るのではなく、遠くに視線を向けるようなイメージで周辺を見るように心がけることから始めてみるといいだろう。
■周りのクルマと以心伝心、意思を伝えるコミュニケーション能力が重要
クルマが走る道路上は、自分以外にも数多くの車両が通行しており、事故防止に加え、それら周囲のクルマに迷惑がかからないようにするためにも円滑な走りが求められる。
そのためには交通ルールを守ることはもちろんだが、周辺を走るクルマのドライバーとしっかりコミュニケーションを取ることも非常に重要になってくる。運転が上手いとされるドライバーの多くは、このコミュニケーション能力がとても高い。
右左折時や車線変更時の早めのウインカー、余裕のあるブレーキングからのゆっくりした停車、路肩に駐車した際のハザードランプによる意思表示など、自分何をしたいのかを、きちんと周囲に伝えることが非常に上手いということだ。
さらに、狭い道路でのすれ違いや、渋滞時に対向車線から右折してくるクルマ、側道から合流してくるクルマなどのために適切に道を空けるといった、周りを走るクルマの意図を汲み取る譲り合いの精神も忘れてはいない。
合図を出さない身勝手な走りや、自分の前に割り込むことは許さないといった器の小さな運転は言語道断。
このようなコミュニケーション能力が低い運転を続けていると、危険なだけでなく、周りから白い目で見られる“残念なドライバー”の烙印を押されてしまうことは、間違いない。
■急な操作はご法度! スムーズな走りは運転上手のバロメーター
一目置かれるドライバーの3つ目の特徴が、アクセルやブレーキ、ハンドルなどの操作に無駄がなく、それらをスムーズかつ余裕をもってこなすことができる点。
急発進や急停止、急ハンドルといった“急”がつく操作はまったくといっていいほど見られないため、こうした運転が原因となる交通事故の可能性も皆無だ。
走り出しからの加速や交差点での減速、右左折時や車線変更、駐車の際の切り替えしなど、すべての操作が非常にスムーズなので、周りを走るクルマのドライバーや歩行者などに不安を与えることもない。
また、急ハンドルや急ブレーキを伴わない運転は、走行中の揺れも少なくなるため、クルマ酔いしやすい同乗者にも優しいという利点も。その快適さは、助手席に乗る人がついつい眠くなってしまうほどだ。
さらにクルマへの負荷も少なくなるため、燃費の向上が見込まれるのに加え、タイヤやブレーキといった消耗パーツの減りが少なくなるという経済的なメリットも考えられる。
こうした落ち着きのある運転ができるのは、最初に挙げた周辺の状況をよく見て、先を予測した運転が無意識にできているからこそ。
特に初心者は、体に余計な力が入ってしまってギクシャクした運転になりがちだが、アクセルやブレーキ、ハンドルを操作する際に力を抜き、軽く動かすことを意識することで、その領域へと近づくことができるはずだ。
■くっつきすぎは事故のもと! 安定した車間距離と速度をキープする能力
交通事故のなかでも、クルマ同士の追突や接触といった事故の多くは、車間距離を適切に取っていれば防ぐことができるケースがほとんど。
一般的なクルマが乾いた路面で停止するまでに必要とされる距離は40km/hで約22m、80km/hでは約76mといわれており、スピードに合った適切な車間距離は、運転中常に気をつける必要がある。
運転があまり上手くないドライバーの場合、前を走るクルマとの速度差を適切にコントロールできず、車間距離が長くなったり短くなったりと不安定になりがちだ。
一方、運転が上手いドライバーは前を走るクルマのとの距離がほぼ一定で、速度のコントロールも非常にスムーズ。
スピードを調整する際にもフットブレーキを多用することがないため、クルマの動きがギクシャクしないのもその特徴だ。
車間距離を無意識に詰めて走ってしまうドライバーは意外と多く、意外と多く、あまりに近すぎるととっさの事態に対応できない。もちろん、詰められたほうも気が気ではない。
最近では、いわゆる“あおり運転”と勘違いされ、あらぬトラブルの原因にもなる可能性もあるため、心当たりのある人は、運転上手なドライバーへの第一歩として、ぜひこのポイントは改めておきたい。
公道においての運転の上手さは、やはり事故を起こさない安全な走りが大前提であるのはもちろんだが、それに加えて、周囲のクルマや歩行者なども含めた交通が円滑に進むよう、余裕ある操作と気遣いができてこそ。
ここで挙げたテクニックやちょっとした運転のコツは、自分の運転があまり上手くないことを自覚している人やペーパードライバーには、大いにお手本となるはずなので、できることからすぐにでも見習っていきたい。