名前は「チャイルド」でも年齢は関係なし! JAFがチャイルドシート使用推奨の身長を150cmまで引き上げた理由とは
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WEB CARTOP より
6歳未満の子どもがチャイルドシートを使っていなかったら違法
幼児や子どもがクルマに乗るとき、チャイルドシートを着用する。国が2000年4月1日、道路交通法を一部改正し、6歳未満の乳幼児にチャイルドシート使用を義務付けたことから、こうした行為は普段の生活のなかであたり前になってきた印象がある。
国土交通省が公開している、自動車総合安全情報によれば、チャイルドシートは乳児用、幼児用、そして学童用と大きく3つに分類されている。それぞれ、体重、身長、年齢の目安を示すことでユーザーにとっては選びやすい。
そうしたなか、チャイルドシートを製造・販売しているメーカー各社では、最近、新しい安全基準である「R129」への対応を説明する機会が増えてきた。このR129とは、国連の協定規則UN-R129を指す。国土交通省では「新たな年少者用補助乗車装置に係る協定規則」という日本語翻訳としている。「年少者用補助乗車装置」が、いわゆるチャイルドシートである。
その改定案が、2023年6月、国連自動車基準調和世界フォーラム(通称:WP29)で加盟国間で合意されたことを踏まえて、国内基準の改正を行った。
WP29は、国連加盟国のなかで、自動車の技術に係る領域で相互認証を行うための会合だ。グローバルで、自動車の技術を基準化・標準化することで、自動車が各国・各地域間で輸出・輸入・現地生産されても、製品としての認証がスムースに進むためのシステムである。昨今の型式指定の申請における認証不正の問題に関連して、WP29の役割についての各種報道があるところだ。
UN-R129の改正に伴うこうした動きと、日本国内における乳幼児が直面している事故の実感を鑑み、自動車ユーザー向けに各種の情報を発信している一般社団法人 日本自動車連盟(JAF)が新たな推奨を行った。
これまでは、チャイルドシートの使用の目安を年齢ではなく身長140センチ以下と推奨してきたが、これを10センチ引き上げて身長150センチ以下としたのだ。
また、チャイルドシートの安全性については、第三者によるアセスメントが実施されている。アセスメントとは、ユーザーおよびメーカーに対して、商品の安全性に対する認識を高めるための評価。独立行政法人 自動車事故対策機構では、前面衝突試験と使用性評価試験を実施し、「良」、「普」といったランク付けによって、ひと目でチャイルドシートの性能が分かる。
今後も、メーカー各社の創意工夫によって、チャイルドシートの性能は着実に向上していくことだろう。