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ハロゲン→HID→LEDときて次のヘッドライトはレーザー! BMWが開発したLEDの倍の600m先まで照射できる「超明るい」ライト
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WEB CARTOP より

100年以上あるヘッドライトの歴史


 19世紀末に誕生、20世紀に入ると同時に一気に普及、現在では日常生活に不可欠の存在となった自動車だが、約130年におよぶ歴史のなかで、基本機能は同じながら大きく性能を引き上げたパーツのひとつが、ヘッドライト(ランプ)といえるだろう。

 ヘッドライト、日本語にすれば前照灯だが、自動車の誕生間もない時期は、まだアセチレンランプが主体だった。それがフィラメントに通電して発光する電球(バルブ)を使う電気式に代わったのは、およそ30年後の1920年代のことだった。

 そして電球式のヘッドライトは、1940年ごろからバルブ/レンズ/反射鏡(リフレクター)が一体化したシールドビームに進化。当然ながら耐久性や照度は向上。その後、1960年代になるとハロゲンランプが登場。電球にハロゲンガスを封入することで、明るさ、耐久性がさらに一段引き上げられた。一般に普及するまで、多少時間を要する流れとなったが1980年代にはほぼ主流の方式になっていた。



 そして、1990年代中盤に登場したHIDランプによってヘッドライトの概念は大きく変わった。それまでのライトは、フィラメントに通電して発光させる構造だったが、HIDランプ(High Intenity Discharge lamp=高輝度放電ランプ)は発光管を設けてその両端に電極を設置。この両極間で発生する放電作用によって発光させる方式で、発光物質として水銀、ナトリウム、スカンジウムなど金属ハロゲン化物(メタルハライド)を使用。この方式により、フィラメント式のランプから一気に明るさが向上。白昼のように明るく白い照射光が特徴となっていた。



 HIDランプの登場は、まさにヘッドライトの革命と呼んで差し支えないほど劇的な進化だったが、さらにそれから10年、2000年代中盤にLEDヘッドライトが登場した。

 LED(Light Emitting Diode)とは、文字どおり発光ダイオードのことで、それまでのライトは発光システム(電球、発光管など)が必要だったが、LEDライトの場合はLED自体が発光体となるため、ライトシステムを軽量、小型化でき省電力化を1歩推し進めた。HIDよりさらに高性能、高効率であることから、HIDに代わるヘッドライトとして現在普及が進んでいる方式だ。


BMWのレーザーヘッドライトの真価


 そして、このLED方式の発展型としてレーザーヘッドライト方式が登場した。開発したのはBMW。半導体レーザーを用いる方式で、レーザーダイオード(LD)と表記される素材だ。ちなみに、半導体レーザーとは、レーザー発振の条件を満たしたLEDのことで、ほかのLEDと比べて発光の波長や振幅のバラつきが少なく、LEDが光の出力方向にある程度の幅をもつことに対し、LDの場合は直進性が強く、1点に集中して照射することができるという特徴を備えている。



 その照射距離は、通常のLEDの場合は300m前後とされているが、レーザーダイオード方式の場合はその倍の600m先まで照射でき、LEDより30%ほどエネルギー効率に優れるとされている。より明るく、より省エネルギーでという、時代の要請に見事に応えるもので、区間によってまだ速度制限のないアウトバーンをもつ、いかにもドイツのメーカーらしい新たなヘッドライトの方式ということができるだろう。



 ちなみに、日本のヘッドライトは、ロービームが40m、ハイビームが100mとその照射距離が法律で定められ、また、道路照明のない長い直線区間もそれほどなく、直接的にレーザーヘッドライトの恩恵を被るケースは少ないかもしれないが、より遠くまで明るく照射してくれるヘッドライトの存在は、ドライバーの立場からはやはりありがたいものだ。


引用元:https://www.webcartop.jp/2024/11/1497698/


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