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スタッドレスへの履き替え時は要注意! ホイールを替えて「ナットは純正」はNGの可能性大!!
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WEB CARTOP より

ホイールナットはなんでもいいわけじゃない


 12月に入ると、北のほうや標高が高い地域はすでに積雪が始まっているところもあると思いますが、スタッドレスタイヤに衣替えする際にホイールの交換はどうしているでしょうか? 
馴染みのショップにお願いしている人、タイヤ専門店に行って交換を依頼する人、あるいはディーラーにお任せしている人などいろいろだと思いますが、なかには「今シーズンは自分でやってみよう!」なんて考えている人もいたりするかもしれません。

 そんなときに注意して欲しいのがホイールナットの種類についてです。



 そうです、ホイールナットにはいくつか種類があるんです。違った種類のホイールナットを使おうとすると、そもそもネジ山に入らなかったり、入っても回すのがキツくて、そのままムリに締め込むとボルトやナット、またはホイールを破損させてしまうことがあります。最悪の場合は、種類が違うナットを使ってそのまま走行してしまった結果、ナットの緩みやボルトの破損でホイールが外れて事故に繋がるケースもないとは言い切れません。

 ここでは、そんなホイールナットの種類とその違いについて紹介していきましょう。

■まずは基本的な「ネジ径」と「ネジピッチ」の違い

 ホイールナットを選ぶときにまず知っておいて欲しいのは、ホイールナットを締め込む相手であるハブボルトの「ネジ径」と「ネジピッチ」についてです。

「ネジ径」というのはボルトの直径のことで、ボルトのいちばん太い部分で計測した数値で、単位はミリです。ミリ規格の場合は頭にミリの頭文字のMを付けて「M10」や「M12」と表記します。

「ネジピッチ」というのは、ネジ山の頂点から根元までの距離のことです。これも単位はミリです。頭にピッチを表すPを付けて「P1.25」や「P1.5」と表記します。

 ややこしいのは、同じ直径12ミリのネジでもピッチが違うものがあるという点です。たとえば「M12×P1.25」サイズのハブボルトに、「M12×P1.5」サイズのホイールナットを締め込んでしまった場合、半周くらいはまわりますが、そこからまわすのがキツくなっていきます。
そのままムリに締め込むと、ボルトとナット両方のネジ山を破損させてしまいますので注意してください。



 主なネジ径とネジピッチの組み合わせは以下のとおりです。

<ネジ径とネジピッチの違い>

【M10×P1.25】
(軽自動車または旧車)スズキ・ダイハツ・スバル・マツダ

【M10×P1.5】
(軽自動車または旧車)ホンダ・ミツビシ

【M12×P1.5】
トヨタ・ホンダ・ミツビシ・マツダ・ダイハツ

【M12×P1.25】
ニッサン・スバル・スズキ

【M14×P1.5】
トヨタ車の一部( ランドクルーザー・ グランエース・センチュリー・アルファード&ヴェルファイアなど)
レクサス車の一部
ホンダ車の一部(レジェンド・シビック タイプR)
日産車の一部(GT-R NISMO)


 ザックリ言ってしまうと、荷重が少ない軽量なクルマのサイズは細く、荷重が多い重量のあるクルマ、あるいは速度が出せるハイパワー車などには太いサイズのボルトが使われる傾向があります。


重要なのは「ネジ径」と「ネジピッチ」だけではない


■ホイールとの勘合部分の形状の種類

「ネジ径」と「ネジピッチ」を把握してもまだ安心してはいけません。ホイールナットには、ホイールと接触する部分の形状によっていくつか違いがあるんです。その種類を見ていきましょう。

【テーパー座タイプ】
採用しているメーカー:トヨタ(旧車)・日産・スバル・マツダ・ホンダ・三菱・スズキ・ダイハツ


 これはいちばん採用例が多い形状です。ホイール側はスリバチ状になっていて、ナット側はそれに合わせて円錐の形になっています。テーパーの角度は60度が標準です。



 これは、ナットを締め込んでいくとテーパー部分が斜めにこすり合うことでセンタリング(中心が合っていくこと)がおこなわれるので、ホイールの装着位置も自然とセンターに合うように収まるというのが狙いの形状です。

【平座・平面座タイプ】
採用しているメーカー:トヨタ・レクサス


 こちらはナットとホイールの接する面が真っ直ぐなタイプです。ナットの断面が凸の形をしていて、先に出っ張った部分がホイールの穴にぴったり収まることで、ホイールの位置決めをおこなう方式のナットです。
ナットの座面には締め込みをスムースにするためにワッシャーがセットされているのも特徴で、そのためホイールの価格が少し高くなっているようです。



 ほぼトヨタ独自の規格と言っていいでしょう。

【球面座タイプ】
採用しているメーカー:ホンダ


 このタイプは上の「テーパー座タイプ」の先を丸めたような球状をしたタイプです。
テーパー座タイプの位置決めのしやすさと、平座タイプの座面の安定性を両立したような形状になります。



 よく見ないで手に取るとテーパー座タイプと間違うこともあり、勘合形状が違うため、しっかり締め込むとホイールの座面を痛めてしまうので気をつけましょう。

 こちらもほぼホンダ専用の規格と言っていいでしょう。

【番外・ボルトタイプ】

 国産車ばかり乗っていると、ホイールを締め込むのはナットというのが常識になっていますが、輸入車の多くはナットではなくボルトを採用しているので、これも覚えておきましょう。

 ちなみに「座」の形状も種類が異なるタイプがいくつかあるようなので、社外ホイールに換える場合は純正のボイールボルトではなく、60度のテーパー座タイプのボルトを使わないとなりません。

■ホイールナットの選び方・まとめ

 このように、メーカー間でホイールナットの規格は統一されていないため、純正ホイール間の交換であれば問題ありませんが、スタッドレスタイヤをホイールとセットで用意する場合など、純正以外のホイールを装着する場合はホイールナットを新たに用意する必要があるので、上記の規格を頭に入れておかないとなりません。



 たとえばトヨタ車に社外ホイールを装着したい場合は、ハブボルトの規格が「M12×P1.25」で、社外ホイールは「テーパー座タイプ」なので、そのネジ規格と座の種類の組み合わせのナットが必要となります。

 とはいえホイールを換える必要は年に一度あるかないかの頻度ですので、一度覚えたとしても次の機会には忘れてしまうこともあるでしょう。
そんなときはカー用品店やタイヤショップなどに出向いて相談してしまいましょう。


引用元:https://www.webcartop.jp/2023/12/1251713/


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