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サンキューハザードでトラブル発生!??  「カーコミュニケーション」の意外な落とし穴
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ベストカーWeb より


 お店の入り口の自動ドアが開き、店内に入ろうとしたら店内から出る人が……。こんなとき、「どうぞ」「ありがとう」と双方が声をかけ合うことはよくある。

 歩行者であれば、こんなコミュニケーションをとることは簡単だが、クルマに乗っていると言葉による意思疎通をはかることはかなり難しい。この場合、クルマの装備による合図や身振りを使うことになるのだが……。

 今回は、下手すればトラブルにもなりかねない、ちょっと難しいカーコミュニケーションシーンについてのお話を。

文/今坂純也(DIRT SKIP)、写真/スバル、写真AC

非公式なものが氾濫! 「カーコミュニケーション」について



 “カーコミュニケーション”という言葉を知っているだろうか? クルマに乗っていると言葉によるコミュニケーションをとることはほぼ無理。
よって、ドライバー同士はウインカー他による合図や手信号・身振りなどによって意思疎通をはかることになる。

 道路交通法によって決められている公式なものとしては、右左折や進路変更時のウインカー、後退時のバックランプなどがあるが、非公式なものとしては合流時に「ありがとう」の意味で出す人の多いハザードランプや、有名歌手が歌詞として歌ったことで有名になったブレーキランプ5回点滅(古い?)。
これらを総称して「カーコミュニケーション」と呼ぶ。

 公式なカーコミュニケーションは免許取得時に習うために共通理解となり誤解されることはまずないが、なんとなくドライバー間で使われている非公式なカーコミュニケーションはドライバー同士の共通理解とならないこともある。

危険を知らせるつもりがクラクション鳴らしま魔に勘違いされ…



 渋滞している道路をノロノロ走行中、車道左後方から自転車が走ってきたのをバックミラーで確認。
その時、前方を走るクルマがガソリンスタンドに入るために左ウインカーを出しつつ左折を開始したので、思わず「危ない!」の意味でクラクションを鳴らしたら前車からムッとした表情のドライバーが降りてきて……。

 結果的には、クルマと自転車がぶつかることはなかったのでよかったのだが、こちらは「危ないですよ!」の意味なのに、前車はクラクションを鳴らされたこと自体に怒りを覚えた様子だった。

 クラクションは音量よりも、鳴らす長さで相手のとらえるイメージが大きく変わってくる。
道を譲ってもらったとき、短く「プッ」と「ありがとう」の意味で鳴らす人、急に進路変更されてぶつかりそうになって長めに「ププ~!」と鳴らす人。
実はそのどちらも違反なのですが。

 そもそもクラクションは「“警笛鳴らせ”の標識のある場所を通る時や、“警笛区間”の標識がある区間内で見通しのきかない交差点、曲がり角、上り坂の頂上を通る時は鳴らさなければならない」とされており、それ以外では鳴らしてはいけないものなのだ。

 ただし、「危険を避けるためやむを得ない場合は鳴らすことができる」ので、前述の件は違反とはちょっと言い切れない部分もあるが、いまのご時世では残念ながら勘違いされがちだったかも。

 こちらが悪者になるしかなかったのか……(泣)。

ありがた迷惑の極み!?  「サンキューハザード」




 ハザードランプの正式名称は、「非常点滅表示灯」という。

 道路交通法施行令第18条では「夜間、道路(歩道又は路側帯と車道の区別のある道路においては、車道)の幅員が5.5m以上の道路に停車し、又は駐車している時は、車両の保安基準に関する規定により設けられる非常点滅表示灯又は尾灯をつけなければならない」とされている。

 しかし、ガソリンスタンドから道路に入る際や道路の合流で道を譲ったときにハザードランプを2、3回点滅されたという人はいるだろう。

 この使い方は非公式なカーコミュニケーションを代表するもので、慣習的に「ありがとう」や「すみません」などの意味の「サンキューハザード」と呼ばれて使われていることが多い。

 しかし、ハザードランプのハザード(Hazard)は、「危険」や「危険因子」などを意味する英語で、主に周囲に危険を知らせる目的で使われるもの。慣習的に使われていて交通違反とは明確に言えないまでも、実はまったく推奨できない使い方なのだ。

 サンキューハザードを出したとき、例えば……
■サンキューハザードの意味を知らず、前車がハザードを点滅させたので危険な状態が起きたと勘違いして急ブレーキをかけ、そこにさらに後続車が追突
■サンキューハザードを出さないのは違法ではないが、「譲ったのに挨拶もない」とトラブルに発展(筆者経験済み)
■謝意を伝えることと要緊急停止が同時に起きた場合、後続車が判断できずに追突
 なども考えられる。

 さらに、ドライバーが意識を失うなどした際、自動的に車両を止めるシステム「ドライバー異常時対応システム」の導入が始まっていることもハザードランプの乱用を控えるべき理由のひとつ。

 ドライバー異常時対応システムの搭載は、重大事故を防ぐために大型バスなどが先行したが、乗用車にも広がりつつあり、周囲のクルマに異常事態を知らせるためにホーンやハザードランプを点滅させたりもする。今後はさらに搭載車が増え、必要不可欠な装備となるはずだ。

 よって、安易なハザードランプの使用は、緊急事態が起きている状態と混同するおそれもあり、JAFでも「推奨できない」との見解を示している。

ドライバー異常時対応システムについて(出典元:国土交通省)

 「ありがとう」や「すみません」を伝えるのであれば、もっとも簡単な方法として「手を挙げる」、「わざわざお金をかけるのか?」という声もあるだろうが家電量販店などでも販売されている「後続車へ謝意を伝える“ありがとうランプ”」、“ありがとうステッカー”を装備するという方法もある。

 円滑なカーコミュニケーションをとることが難しいのは確か。だが本来の意味と混同させ、さらに事故にもつながりかねないものは絶対にやめておきたい。


引用元:https://bestcarweb.jp/feature/column/630559


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