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クルマのタッチ式スイッチってぶっちゃけ使いづらいぞ! それでも全部物理スイッチに回帰しないワケ
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WEB CARTOP より

タッチ式スイッチの増加には理由がある


 ステアリングの奥にメーターがない、テスラやボルボEX30のようなクルマも出てきた現代では、いわゆるハードの物理スイッチが減ってきている。フォルクスワーゲン・ゴルフも7代目までは基本すべてが物理スイッチだったのだが、8代目からは、たとえばオーディオのボリュームやエアコンの温度設定がタッチスライダー式にかわり、しかも夜間の照明がないことから酷評を浴びていた。なおこれはマイナーチェンジモデルの8.5で改良され、夜間照明がついた。



 電気自動車のボルボEX30を例に挙げれば、ステアリング奥にメーターがない代わりにスピードメーターがセンターディスプレイのなかに表示され、なんとドアミラーの調整まで、センターディスプレイの中のタッチスイッチ(左右切り替え)とステアリングスイッチ(ミラーの方向)の2段階で行う手間が必要になっている。ドライブモードの切り替えなどもしかりだ。



 EX30の場合、さすがにハザードスイッチはディスプレイ内のタッチ式スイッチとルーフにある物理スイッチが併用され、パワーウインドウスイッチも物理スイッチとして残されているのだが、ディスプレイ内の操作は取説をよく読まなければ、オーナーでも100%使いこなすことは簡単ではなく慣れが必要だし、レンタカーや友人のクルマとして借りた際などは、もしかするとドアミラー調整さえできずに途方に暮れるかもしれない。もちろん、インテリアの運転席まわりがすっきりするというメリットはあるのだが……。

 そのように、最新のクルマの物理スイッチが減少傾向にあるわけだが、それには理由がある。それはクルマの多機能化とOTAだ。クルマの機能が時代の要請で増えてくると、物理スイッチに頼っていたのでは運転席まわりがスイッチだらけになってしまい使いにくい。コストダウンの時代ゆえ、ハードスイッチ採用によってコストも膨らむから、自動車メーカーとしては、操作性はともかく物理スイッチの多用は避けたいところなのだ。



 そしてOTAだ。これは、無線技術を用いてソフトウェアのアップデートや新機能の追加を可能にするものだが、新機能の追加などは物理スイッチでは対応できない。ディスプレイ内のタッチスイッチであれば、OTA通信によって、それこそ新たなスイッチのアイコンを追加することも容易というわけだ。当然、先進運転支援機能もアップデートすることができ、長期に渡って最新の機能を使えるのだから、ユーザーメリットは絶大といっていい。あわせて、物理スイッチを極力なくすことで、自動車メーカーとしてもコストダウンが計れ、双方にメリットをもたらしてくれる。

物理スイッチの優位点も多い


 が、タッチスイッチにもデメリットがある。いまや誰もがスマートフォンを使い、その操作に慣れているから、操作自体には馴染みやすそうだが、走行中となると話が変わってくる。クルマのタッチスイッチは、揺れていても両手で操作できるスマートフォンと違って片手で支えなしに操作することになるので、タッチミスを誘発しやすいのも事実。

 また、慣れた物理スイッチとは違い、運転中のブラインド操作もかなり難しい。つまり、タッチスイッチによる「ながら運転」につながりやすいのである。そして頻繁にディスプレイ内のタッチスイッチを使うことで、ディスプレイパネルが手垢だらけになることが気になる人もいるに違いない。

 筆者は現在、物理スイッチ+ディスプレイ内のタッチスイッチを併用しているクルマに乗っているが、ハザードやエアコン調整、オーディオなどのボリュームだけでなく、ドライブモードやオートブレーキホールド機能などのスイッチ類は、やはりブラインド操作可能な、物理スイッチのほうが便利で操作しやすく、安全だと思っている。



 信号待ちや渋滞で、一時停止時にブレーキペダルを踏みつづけなくていい超便利なオートブレーキホールド機能は、国産車のほとんどがメモリー機能なしで、エンジンを切るとリセットされオフにされてしまう。メモリーなしの場合は、センターコンソールに物理スイッチがあると使いやすい。

 スバルのオートブレーキホールド機能はディスプレイ内のタッチスイッチで切り替えを行うが、以前までそれが深い階層にあり使いにくいという声があった。最新モデルではその声にこたえ、いまはディスプレイのトップ画面下にタッチスイッチが配置されて使いやすくなっている。



 また、タッチスイッチは、スマートフォンやパソコンの機能を100%使いこなせないようなシニア層ならなおさら使いにくく感じるはずだ。スバルでも、アイサイトのスイッチは物理スイッチとしてステアリングに設置されているので、運転中に手もとで素早く確実に操作できるため、アイサイトのACC機能を使うユーザーにとってメリットは絶大といえる。



 もちろん、横滑り止め防止のESCのような機能のON/OFFや、多くのドライバーにとってなくても困らない(!?)自動パーキングのようなスイッチは、ディスプレイ内のタッチスイッチに格納しても問題ないはずだ。むしろ、それらの物理スイッチを設置するコストぶん、安くしてほしいとさえ思える。

 これまで、ステアリングスイッチまでがツルリとしたピアノブラック仕上げで切れ間のないタッチ式として先進感を演出していたクルマがあったものの、操作性や手垢の問題もあって不評を買い、物理スイッチに回帰したクルマもあるほどだ。冒頭でも述べたフォルクスワーゲン・ゴルフなどは、8代目ゴルフが登場した際のステアリングスイッチはタッチ式だったものの、8.5では多くのグレードが物理スイッチに戻されていたりする。



 とはいえ、OTAの進化によるメリットは見逃せないから、物理スイッチとタッチ式スイッチ、そしてGoogleなどによって正確さが向上してきたボイスコントロールの適材適所での共存が、多くのユーザーに使いやすさとメリットをもたらしてくれると考える。


引用元:https://www.webcartop.jp/2025/09/1699685/


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