ところでエンブレって何!? 今さら聞けないエンジンブレーキの理屈
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ベストカーWeb より

クルマのブレーキは主にフットブレーキとエンジンブレーキの2種類。しかし、フットブレーキの原理はわかっていても、エンジンブレーキについては曖昧な人が多いはず。今回は誰もが知っているようで知らないエンジンブレーキの正体について解説する。
文:デグナー12(Team Gori)/写真:写真AC
正体はエンジンの回転抵抗を利用して減速するブレーキ
フットブレーキは回転しているブレーキディスクにブレーキパッドを押し付けて止める仕組みで、ペダルを踏む力で強弱のコントロールが可能。一方、エンジンブレーキはアクセルオフで作動する。低いギアほど効きが強く、AT車でもMTモードなどでギアを落とし、エンジンブレーキを強めにかけることが可能だ。
フットブレーキは前輪と後輪で効きに強弱こそあれ、4輪全てに作動するのに対し、エンジンブレーキは駆動輪にのみ作用することも異なる点。つまり、FF車であれば前輪にのみエンジンブレーキが作用することになる。
エンジンブレーキはアクセルオフに合わせて燃料噴射がカットされ、惰性で転がっているタイヤの回転が駆動系を介してエンジンを回している状態。即ち、エンジンの回転抵抗が減速する力を生み出している。
また、ギアによってエンジンブレーキの強弱が異なる要因はギア比によるもの。低いギアは加速には優れており、高いギアにシフトするほど加速は鈍いが高い速度を出すことが可能なため、アクセルオフ時にタイヤがエンジンを動かしている状況下では、低いギアほど強い減速力を生む。
エンジンブレーキを活用してフットブレーキの負担を軽減しよう
エンジンブレーキを使用するメリットは主に2つあり、ひとつはブレーキの負担を軽減できること。特に長く続く下り勾配ではフットブレーキを多用すると、ブレーキの異常発熱によってブレーキが効かなくなる危険性がある。状況に応じてギアを落とし、安全な速度をキープするよう意識しよう。
しかし、前述したようにエンジンブレーキは駆動輪にしか作用しないため注意が必要。積雪・凍結路面など路面μが低い状況下ではギアを落とした際にクルマのバランスを崩す危険性がある。この場合、低いギアにこだわる必要はなく、速度が十分落ちてからギアを落とすようにしよう。
また、エンジンブレーキが効いていても、フットブレーキを踏まない限りブレーキランプは点灯しないため、後方との車間距離に注意が必要。ギアを落とす場合はフットブレーキと併用した方が安全といえる。
燃料の節約にもエンジンブレーキは有効
エンジンブレーキのメリット2つ目は燃費の節約。前述したようにエンジンブレーキ作用中は燃料噴射がカットされるため、燃料消費を抑えられる。稀にNレンジにして惰性で走ろうとする人がいるが、アイドリング状態でも燃料は消費する。むしろ駆動がかかっていない状態の走行はリスクもあるため避けた方がいいだろう。
エンジンブレーキをうまく活用するには目前のクルマより2台、3台前方のクルマの動きを意識し、早めのアクセルオフが肝要。そうすることで燃費の節約はもちろん、安全かつスムーズな運転にもつながるため、ぜひエンジンブレーキに意識を向けて運転してみてはいかがだろうか。