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あえて教えず!?  教習所では教えない運転マナー&忘れがちなルールと知識 5選
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ベストカーWeb より


 教習所では、法律に従った運転を教えます。
しかし、実際の交通社会では教習所で教えてくれないルールがあるのも事実です。
今回は、教習所では教えない交通マナーや教習所で教わっているものの忘れてしまっていることを紹介します。

文/齊藤優太
アイキャッチ写真/©mapo– stock.adobe.com
写真/Adobe Stock


教習所では教えない運転マナー

 教習所で教えない運転マナーの代表例は、「サンキューハザード」や「ファスナー合流」などです。
ここで紹介するのは、教習の課程である「応用走行(技能教習の第2段階)」で、公道を走行する際に遭遇することがあっても、教習で細かく教えていない可能性が高い3つのマナーをピックアップしました。

・サンキューハザード



 サンキューハザードは、道を譲ってくれたときに、ハザードを2〜3回点滅させる行為です。
サンキューハザードについては賛否両論ありますが、筆者が教習指導員をしていたときは、ハザードを使ったり、手を挙げたりするなど、時と場合に応じて感謝の伝え方を変えていました。
具体的には、日中の一般道路における教習では手を挙げ、高速教習や夜間の教習ではハザードを使って道を譲ってくれたことへの感謝を伝えていました。

 そもそも、ハザードは「非常点滅表示灯」と呼ばれる装置です。
保安基準には、「非常点滅表示灯は、非常時等に他の交通に警告することができ、かつ、その照射光線が他の交通を妨げないものとして、灯光の色、明るさ等に関し告示で定める基準に適合するものでなければならない」と定められています。

 そのため、サンキューハザードは、本来のハザードの使い方とは異なります。
しかし、実際の交通社会では、感謝の意志を伝えるためにハザードを使うことがあるのが現実です。

 ただし、使い方には気をつけなければなりません。あまりにも長時間にわたりハザードを点滅させると、先の交通状況が危険であることを伝える意味に変わり、後続車に勘違いさせてしまう可能性もあります。
そのため、サンキューハザードを使う場合には、2〜3回の点滅回数に留めておきましょう。

・ファスナー合流



 ファスナー合流とは、渋滞している一般道路や高速道路での合流において、1台ずつ規則正しく合流することです。
教習の課程では、進路変更という項目で合流や車線変更について教えます。

 しかし、渋滞時の一般道路や高速道路におけるファスナー合流については、触れられていないことが多いです。
そのため、免許取得後に合流で苦戦してしまい、新たな渋滞を発生させてしまうこともあります。
渋滞している一般道路や高速道路で本線へ合流するときは、ファスナー合流するとスムーズだということを覚えておくと良いでしょう。

 ただし、かたくなに合流させてくれない車や車間距離を詰めて走行して合流する隙を与えてくれない車もいるため、「ファスナー合流が絶対」とは言い切れません。
その場の交通状況や車の流れ・車間距離などを見て、ファスナー合流できるか見極める必要があります。

・パッシングの使い方や意味



 パッシングは、走行用の前照灯(ハイビーム)とすれ違い用前照灯(ロービーム)を瞬間的に切り替える行為です。一般的には、「道を譲ります」という意志を伝える手段として使われることが多いですが、「先に行きますよ」という意味でパッシングを使うドライバーもいます。

 さまざまな意味で使われるパッシングは、違反かどうかの判断が難しいのが実情です。神奈川県警のホームページにも、パッシングについては「直ちに違反とはいえない」と明記しています。

 道路交通法第52条「車両等の灯火」第2項の規定に従う場合、前の車の直後を走行するときにハイビーム(走行用前照灯)を点灯したまま走ると違反になります。しかし、パッシングは、非常点滅表示灯(ハザードランプ)と同じように、ドライバーのコミュニケーションツールとして使われているため、「パッシング=違反」と考えるのは適切ではないのです。

 ただし、ハイビームの照射時間が長かったり、執拗にパッシングをしたりすると、違反になることがあります。また、あおり運転の罰則である「妨害運転」になることもあるため、パッシングの使い方には注意しなければなりません。
教習所で教えているはずなのに忘れられている運転マナーや運転技術

 教習所では、「基本走行(技能教習の第1段階)」や「応用走行(技能教習の第2段階)」で、車への乗り降り、日常点検などについて教えています。しかし、免許を取得してから時間がたつと、教えてもらったのに忘れてしまっていることもあるでしょう。

 ここからは、教習所で教わったはずなのに忘れてしまっている運転マナーや運転技術について紹介します。

・日常点検

[caption id="attachment_11241" align="alignnone" width="600"] Red emergency stop sign and broken silver car on the road[/caption]

 日常点検は、ドライバー自身が行わなければならない点検です。教習でも「応用走行(技能教習の第2段階)」のはじめの項目に「路上運転に当たっての注意と路上運転前の準備」があります。

 項目の内容は、「所内コースと実際の道路の違いを理解するとともに、路上運転をするに当たっての点検、準備を確実に行うことができる」となっているため、路上教習に出る前にボンネットを覗き込んでエンジンオイルやブレーキオイルなどをチェックしているのです。

 また、道路交通法第108条28の規定により、国家公安委員会が作成した「交通の方法に関する教則」の「日常点検」には、「運転席での点検」、「エンジンルームの点検」、「車の周りからの点検」の3つが明記されています。

「運転席での点検」は、ブレーキペダルの踏みしろやブレーキの効き、駐車ブレーキレバー(パーキングブレーキレバー)の引きしろ・踏みしろ、原動機(エンジン)のかかり具合や異音・低速や加速の状態、ウィンドウォッシャーの噴射状態、ワイパーのふき取り状態の点検です。

「エンジンルームの点検」は、ウィンドウォッシャータンクの液量、ブレーキのリザーバータンクの液量、バッテリーの液量、ラジエーターなど冷却装置の水量、エンジンオイルの量などとなっています。「車の周りからの点検」は、灯火装置・方向指示器の点灯・点滅や汚れ・破損、タイヤの空気圧・亀裂や破損・異常な摩耗・溝の深さなどの点検です。

・車への乗り降り



 教習では、周囲の状況(特に後方からの車の有無)を確かめてから、車へ乗り降りするよう教えています。しかし、実際の教習の現場では、教習所内で車に乗り、公道へ出ることが多いため、道路上での車の乗り降りは、わずかな回数しか体験することができません。そのため、交通量が多い場面で車への乗り降りする経験が少ないまま免許を取得してしまいます。

 この記事を読んでいる方の中には、実際の道路や駐車場において、車へ乗り降りするとき、周囲の状況を気にせずドアを開け放っている場面を見たことがある方も多いのではないでしょうか。

「交通の方法に関する教則」には、「車から降りるためにドアを開けるときは、ドアを少し開けて一度止め、安全を確かめてから降りましょう。降りるときの最初に少しドアを開ける動作は、他の交通への合図にもなります」と記載されています。

 このように、教習所で知識を得たものの、実際の経験が少ないため、教わったことを忘却してしまい、危険な場面につながってしまうことも少なくありません。改めて、車に乗るときや降りるときの安全確認を忘れないようにしましょう。

・発進にあたっての安全確認



 発進にあたっての安全確認は、車の乗り降りとも関連する内容です。車に乗る前は、車の前後に人や物がないか確認するとともに、車の下に子どもや猫などがいないか確かめなければなりません。

 近年普及しているカーシェアの場合、車の前に看板が置かれていることがあります。
この看板の移動を忘れてしまうと、動き出した途端に事故となるため、車の周囲の安全を確認し、車を動かす方向に障害物がないか確かめてから車に乗りましょう。

 車に乗って発進するときは、方向指示器などによって発進の合図をして、ミラーなどを使い、改めて車の前後左右の安全を確かめてから動き出すことが重要です。
交通状況は絶えず変化していくため、「さっきまで何もなかったけど、今は人がいる」といった状況があります。
特に、駐車場から車を出すときや歩道を横切るときなどは、周囲の状況に注意しましょう。

■まとめ:教習所の卒業や免許取得はあくまでもスタートライン

 教習所では、安全運転について教えています。しかし、実際の交通社会や交通場面に適した内容を細かく教えているか聞かれると「?」となるでしょう。
教習所に通って得た知識や技術は、あくまでも基礎的な内容であり、交通社会へのスタートラインです。
免許取得後の運転マナーや運転技術の向上は、個人に任されているのが現状だといえるでしょう。



引用元:https://bestcarweb.jp/feature/column/473279



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