「Pレンジだけ」「サイドブレーキだけ」の駐車は危険だった! MT&ATの正しいクルマの停め方とは
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WEB CARTOP より
AT車のパーキングブレーキとMT車のギヤ入れ駐車は必要か?
クルマを駐車するときに、パーキングブレーキをかけて窓を閉め、エンジンを切って施錠するのが最低限の手順だが、MT車ならギヤを1速かリバースに入れる、AT車ならセレクトレバーをPに入れるのが基本。
電動パーキングブレーキは別として、手動(ペダル式を含む)のパーキングブレーキだと、操作によっては効かせ方が甘く、何かの拍子にクルマが勝手に動き出す可能性があるので、万が一に備え、バックアップとしてギヤも入れておいた方が安心だからだ。
とくに平地ではなく坂道に止めるときは、斜度が緩いところでもギヤを併用するようにしておきたい。
反対に、AT車ではギアを「P」に入れるだけで、パーキングブレーキをかけないという人もいるようだが、これはとてもリスキーな駐車方法だ。
というのも、Pレンジは基本的に制動装置ではなく、それほど強固なシステムではないため。
確かに構造的には、Pレンジに入れるとトランスミッション内部の歯車に、爪状の部品(パーキングロックポール)が引っかかって、ギヤが固定されクルマが動かないようになっているが、その歯車は大きくはないし、パーキングロックボールの爪も、強い力がかかると外れたり折れたりする可能性がある。
ちなみに、クルマが動いているときにパーキングロックポールが歯車に噛むと、ロック機構が壊れるので、時速5キロ以上では固定されないよう安全機能が働く仕組みにもなっているので、駐車中、追突でもされるとPレンジだけでは文字どおりノーブレーキ状態になるのでとっても危険。Pレンジはあくまでパーキングブレーキの補助でしかないことを覚えておこう。
道交法にも定められている停止状態を保つための措置
MT車も上り坂では1速、下り坂ではRに入れた状態(平地ならどちらでもかまわない)で駐車するのが無難。
さらに、路上に駐停車するのなら、宅配便のトラックや高速道路の工事車両、パトカーのようにハンドルを路肩側に切っておくとよりベター。
これは駐車中、追突されたときに、本線側にクルマが飛び出さないようにするための安全策。
最後に改めて駐車方法のおさらいを。
日産(NOTE)の取扱説明書には次のように書かれている。
・パーキングブレーキを確実にかけます。
・オートマチック車は、セレクトレバーをPに入れます。
・マニュアル車は、シフトレバーを上り坂では1速、下り坂ではRに入れます。
坂道に駐車したときに不意に車両が動き出さないように、前輪は次のように向きに合わせてください。
・縁石のある下り坂
前輪を縁石の方に向け、縁石側車輪が縁石にわずかに接触するまで前進します。その後、パーキングブレーキをかけます。
・縁石のある上り坂
前輪を縁石とは反対側に向け、縁石側車輪が縁石にわずかに接触するまで後退します。その後、パーキングブレーキをかけます。
・縁石のない上り坂または下り坂
万一動き出したときに、車両が道路中央から遠ざかるように、前輪を路肩の方に向けます。その後、パーキングブレーキをかけます。
道路交通法には「運転者が車を離れるときの義務」として、「車両等を離れるときは、その原動機をとめ、完全にブレーキをかける等当該車両等が停止の状態を保つため必要な措置を講ずること」(第71条-5)と書かれている。
駐車した車両が、ドライバーがクルマから離れたあと、(追突されることを含め)何かの拍子で動き出すというのは大変恐ろしいことなので、日常的な駐車という作業でも安易に考えず、二重、三重の安全対策を怠らないのが賢明だ。