「標識」に「電光掲示板」も渋滞の原因! このお盆の大移動に「渋滞を減らす」走り方とは
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WEB CARTOP より
意識しない速度の低下が渋滞の原因
高速道路で起こる自然渋滞の起点は、登り坂とトンネルが多いと感じる。
一般道に比べ、高速道路は車速が高いので坂道は比較的傾斜が緩やかになっている。
それが逆に坂の存在を認識しにくくし、登り坂ではアクセルペダルを踏み増すことを意識させにくく、逆に下り坂では思わぬ速度まで高まっていることに気づきにくくしたりする。
ことに登り坂では、アクセルペダルが踏み増されないことによって車速が落ち、車間距離が縮まった後続車がブレーキを掛けることによって、連鎖的にその後続車がさらに速度を落とし、結果的に渋滞を起してしまいやすい。
またトンネルは、日中での手前の明るさと、トンネル内の暗さとの明暗の差を和らげるため、トンネル入り口寄りは比較的照明が明るく、トンネル内を進むに従って照明が落ちて暗くなり、そこではじめてヘッドライトを点ける運転者が多いようだ。前方の見通しが悪くなれば、当然不安になってアクセルを緩め、速度が落ちる。
そして車間距離が詰まった後続車の運転者はブレーキペダルを踏んで速度を落とす。その繰り返しによって、やはり自然渋滞となりやすいのではないか。
トンネルに関しては、そもそもトンネル内はヘッドライトを点灯することになっている。
だが、明暗の差が少ないことで点灯せずトンネル内に入ってしまう、運転者の不用意な行動も渋滞を生じさせる原因のひとつといえるだろう。
したがって、自動でヘッドライトを点灯する車種が増えているので、オートライトにスイッチを設定しておくことも解決策のひとつになる。それでも、オートヘッドライトの作動が遅れる場合もあるので、完璧とはいえない。
常に車速を確認して運転する習慣をつけよう
登り坂とトンネルが複合的に重なる場面では、永年にわたり自然渋滞が解消されずにいる。
対策として、「登り坂」であることを標識のような看板や照明などで知らせる措置がとられている箇所もある。
しかし、余計な情報はかえって運転者の気をそらせ、運転操作への不注意を引き起こしかねない懸念がある。
看板表示の点ではほかにも、すでに渋滞している箇所に「渋滞中です」と電光表示板で示す場面が見受けられる。
これこそまさに余計な情報であり、頻繁に利用する人なら無視するが、慣れぬ土地での表示であれば、運転者は何事かと目線をそらし、読み込むことになる。運転から気がそれることによって、アクセルペダルを緩めてしまう可能性もあり、かえって渋滞を悪化させる要因となる。
自然渋滞が起きやすい箇所に限らず、普段から走行速度を確認しながら運転する習慣をつけるのもひとつの解決策だ。速度が落ちはじめていることを知れば、アクセルペダルを踏んで速度を戻すことができる。
また、車間距離を適切にとることによって、前を走るクルマとの間隔が多少変化しても、ブレーキで速度を落とすのではなく、アクセルペダルを戻して速度調節すれば、ブレーキランプが点灯することなく、さらなる後続車も、急にブレーキを踏む機会が減って、自然渋滞は起きにくくなるだろう。
ブレーキを踏まずに速度調節する操作は、じつは電気自動車(EV)が得意としている。ワンペダル的操作で、回生を活かせば容易に速度維持ができるのだ。
トンネルはもちろん、早朝や夕暮れ時には積極的にライトを点灯することも、速度を一定に保ち、自然渋滞を起こしにくくする一助になるだろう。オートヘッドライトを装備するクルマでは、その位置に設定しておくことも効果的だ。
そのうえで、余計な情報を道路上に表示しないことも、自然渋滞を減らすことに役立つのではないか。よかれと思っての行政措置かもしれないが、効果をきちんと検証したうえで対策を講じるべきである。