「ボンネットの閉め方」間違っていませんか?「丁寧なつもり」は逆に危険! クルマが壊れてしまう可能性も…
口コミを書く
口コミを見る
くるまのニュース より
ボンネット「押す」か「落とす」か
日常点検などで開けたクルマの「ボンネット」を閉める際、どのようにして閉めているでしょうか。
大切なクルマですので、バタンと落としたりせず、ギュッと押し付けるように閉めている人もいるかもしれません。
しかし実は、このように押して閉める方法はボンネットに悪影響を与える“NG行為”だといいます。
ボンネットの正しい閉め方について中古車販売店の整備士に聞いたところ、以下のアドバイスがありました。
「まず、ボンネットを閉まる位置(フックのある部分)から20cmくらいの高さまでゆっくりと下ろします。
そしてそこからぱっと手を離し、ボンネットを落としてください。
こうすることで正確にロックがかかり、ボンネットをスムーズ閉めることができます」
この閉め方は、高い位置で手を離すためバタンと音も鳴り、一見乱暴にも思えますが、実はこの方法が「最も適切な方法」とのことです。
ただし、あまりにも高い位置からボンネットを落とすのはNG。
強すぎる衝撃を与えると、ボンネットやロック機構にダメージが生じることがあるため、必ず20cmくらいの高さから手を離すようにしましょう。
手で「押し込む」方法、なぜNG?
ボンネットの閉め方として、上から落とすのが正しいとのことですが、ではなぜ「ボンネットをギュッと押し込むようにして閉める方法」はNGなのでしょうか。
この方法について先出の整備士は、「ダンパーの付いていないボンネットの場合、その厚みや力の入れ具合にもよりますが、押した場所がへこんだり歪んだりする可能性があります」と語ります。
そして万が一ボンネットがゆがんでしまった場合、自分で元に戻すのは難しく、修理するしかありません。
修理費用も数万円と高額なため、ギュッと押し込むようにしてボンネットを閉めるのは避けた方が無難でしょう。
そのほか注意したいのは、ガソリンを入れる際に間違って「ボンネットオープナー」を引いてしまって、意図せずにボンネットを開けてしまったときです。
ボンネットオープナーを引くとボンネットは半開きの状態になります。フックに引っ掛かった状態ではあるものの、このまま半開きで走行するのは非常に危険。
何らかの原因でフックが外れると、ボンネットが開いて視界の妨げになるだけでなく、走行風で大きく開いてボンネットが破損したり、フロントガラスが割れる可能性があります。
そのため、この半開きの状態だとついついボンネットを押して閉めたくなりますが、このときも一度ボンネットを20cmほど持ち上げてから落として、しっかり閉めるようにしてください。
※ ※ ※
オイル交換やウォッシャー液の補充など、クルマのメンテナンスを全てディーラーやカー用品店に任せている場合、ボンネットを開ける機会はほとんど無いかもしれません。
しかし、もしうっかりボンネットを開けてしまった際にも自分で正しい方法で閉じることができるように、今回紹介した内容を覚えておきましょう。