「クルマの内窓」なぜ梅雨にくもる? 水道水を使った水拭きNG! 事前にできる車内の雨対策とは
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くるまのニュース より
ウインドウがくもる原因は一体何?
梅雨の時期は雨や曇りの日が続き、湿度も高くてジメジメしがちです。また雨や日差しの少ない状況では運転時の視界も悪くなり、気を遣うことも多いでしょう。
梅雨は車内をいかに快適に保つかということが重要なポイントになりそうです。
雨の日に走行中するとき、車内で不快になるポイントといえば、「ウインドウのくもり」と「車内のイヤなニオイ」、「車内が濡れてしまうこと」が考えられます。
なかでもウインドウのくもりは視界を遮ることにもなり、安全にも影響してきます。
湿度が高い日にクルマの窓が曇ってしまうのはなぜなのでしょうか。車内クリーニングも手がけるコーティング専門店のスタッフI氏に聞いてみました。
「ウインドウの内側がくもる原因はいくつかありますが、ひとつは家庭でも起こりやすい『結露』です。これは空気中に溜めることができる水分量を超えた『飽和水蒸気量』が付着してできる水分のことで、雨で湿度が高くなれば結露も発生しやすくなります。
ガラスに付着した汚れは水分を吸着する性質があり、さらに結露が起きやすくなる傾向があります。
清掃がおざなりになってしまうウインドウの内側などは、梅雨時期にくもることが多くなるのです」
くもったときの対策としては、エアコンの機能にある「デフロスター」を使うことです。エアコンをONにしてからデフロスタースイッチを押すことで、自動で除湿機能がONになってウインドウに送風される仕組みです。
走行中に発生したくもりはデフロスターで改善できますが、これはくもってから使う機能。事前の対策としてはウインドウ内側の清掃が大切になります。
ウインドウの内側は、水道水で濡らしたウエスで拭く程度でしか掃除していない人もいるかもしれませんが、実は水道水にはミネラルや塩素など不純物が含まれており、逆に見えない汚れを付着させていることもあるといいます。
「コロナ禍で購入した消毒用のエタノールもウインドウ内側の汚れを落とす効果は高いのですが、ダッシュボードなどに垂らしてしまうと内装を傷める原因にもなります。
不純物を人工的に取り除いた『精製水(純水)』を使って拭きあげるほうが、安全ですしキレイになると思います。安価で購入できるので、一度試してみてはどうでしょう」(コーティング専門店のスタッフ I氏)
車内の悪臭の原因は「水」だった!
ウインドウのくもりのほかに梅雨時期の車内で気になるのが悪臭です。
エアコンを使用して悪臭がするのは、かなり危険な兆候。というのも、悪臭の原因が、エアコン内部のカビである可能性が高いからなのです。
「カーエアコンの内部にカビが生える理由としては、主に外から取り込んだ空気を冷やす役割を担う『エバポレーター』が結露して、その水分にカビ菌が繁殖することが多いためです。
また、ときには『エアコンフィルター』に付着した汚れに水分が取り付き、カビ特有のニオイを発生させることもあります」(コーティング専門店のスタッフ I氏)
この場合は、どのような対策があるのでしょうか。
「まず試してほしいのは、エアコンを使ってエバポレーターを乾かすことです。停車した状態でエンジンをかけて窓を全開にしてから、エアコンの温度と風量を最大限に上げて、暖房を稼働させます。
結露ができた原因はエバポレーターの冷え過ぎによる本体の結露なので、強制的に暖めて乾かすのですが、10分程度で効果が感じられると思います」(コーティング専門店のスタッフ I氏)
またDIY用の「エバポレーター洗浄剤」なども販売されています。個人でもできる作業ではありますが、エバポレーターがダッシュボードとエンジンルームの間に位置しており、メンテナンス上級者でないと正しい作業が難しく、プロに頼んだほうが確実でしょう。
ほかに考えられる臭いの原因は、シートやフロアマットに付着した水分もあります。
シートの場合は、汗や乗員の皮脂などが付着しただけでなく、雨天時にクルマに乗り込むときに濡れた衣服の水分でシートも濡れてしまいます。フロアマットはさらに靴に付着した水分をそのまま受け止めています。
フロアマットは毛足が長いことから濡れたように見えないかもしれませんが、実際は水分を溜め込んでいるのです。
「シートもフロアマットもこまめに清掃や乾燥させられれば良いのですが、梅雨は十分に乾かす時間はなかなか確保できないかもしれません。
それならば、雨の日はフロアマットの上に防水性の高いゴム製マットなどを使用するなどで、そもそもマットを濡らさないという対策もあります。
ただしゴム製マットは防水性と引き換えに滑りやすい傾向もあるので、滑らないような形状のものを選びましょう」(コーティング専門店のスタッフ I氏)
「あと、意外に忘れがちなのが雨具の放置です。雨のときに使った傘には大量の水分が付着しフロアマットやシートなどが濡れてしまいます。
傘をしまうアンブレラケースなどを使うと車内が濡れるのを防ぎ、生乾き臭がかなり抑えられます」(コーティング専門店のスタッフ I氏)
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クルマは雨に濡れずに移動できることから、梅雨の時期は運転頻度が増えるかもしれません。
車内で少しでも快適に過ごすために、ウインドウ内側を掃除したり、シートやフロアマットを極力濡らさないような対策をしておきましょう。