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「ウインカーはカッコ悪い」ってどういうこと?? 高速道路で出会う困ったクルマたち
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ベストカーWeb より


 クルマで走行していると、前走車が必要以上にノロノロ運転だったり、自車の前に急に入られたりなど、交通の流れを無視していたり、違反となるような行為をするドライバーに遭遇することがあります。
「危ない!!」と思ったり、「え、それ違反だよ」と思っても、運転中は、直接ドライバーに伝えることもできないことから、イライラしますよね。

 そんな多くのドライバーがイライラするであろう運転について、今回は高速道路で遭遇するものなかからいくつか取り上げます。

文:吉川賢一
アイキャッチ写真:Adobe Stock_ponta1414
写真:Adobe Stock、写真AC


追い越し車線をずっと走り続ける「マイペースカー」

 高速道路での迷惑運転といえば、よく遭遇するのが、追い越し車線をノロノロと走り続ける運転です。
この「マイペースカー」を先頭に車列ができてしまっていることも多く、後続車たち車間距離も詰め気味で、「先に行きたい」というイライラが、手に取るように伝わってきます。

 ご存じのとおり、追越車線は追い越しをする際に一時的に走行できる車線ですので、ずっと走り続けることは「通行帯違反」となります。
道路交通法では、「車両は、車両通行帯の設けられた道路においては、道路の左側から数えて一番目の車両通行帯を通行しなければいけない」と明記されており、たとえ法定速度以内であっても、追い越し車線を走り続ければ、減点1で反則金6,000円が科せられます。

 その交通ルールを忘れているのか、後続がいることに気を配ることができないほど緊張しているのかはわかりませんが、後続車は、左(走行車線)から追い越すことは「追い越し違反」となりますし、パッシングやクラクションで知らせることも、あおり運転とされる可能性もあるため難しいと、八方塞がりに状態に。追い越し車線で追い越しができないことは、スムーズに走行したいドライバーにとって本当にイライラしますよね。

 じっと我慢して「マイペースカー」がいなくなるのを待つことになりますが、いったん走行車線に移ってしばらく走り、なおマイペースカーがノロノロ走行しているようであれば、走行車線からゆっくりとマイペースカーを追い抜けば、「追い越し」ではなく、進路を変えない「追い抜き」となり、違反にはなりません。注意してほしいのは、追い抜いたあとすぐに、追い越し車線に戻らないこと。
すぐに戻れば「追い越し」とみなされる可能性があります。




たった一回のウインカー点滅でレーンチェンジしてくる「ほぼノーモーションカー」

 また、一回だけ「チカッ」と点滅させたあと、すぐにレーンチェンジを仕掛けてくるクルマも、自分勝手に車線変更している気がして、いい気がしないもの。
ウインカー操作がめんどくさいのか、ウインカーはカッコ悪いと思っているのか(SNSではそういう意見がみられます)わかりませんが、周囲のクルマに「進路変更しますよー」と知らせる合図であるはずのウインカーをそこまで端折られると、「横柄だな」と思ってしまいますよね。

 道路交通法では「進路を変える際、進路変更が完了するまでウインカーを出し続けること」「進路変更では、進路変更する3秒前にウインカーを出さねばならない」と決められており、少なくともウインカーの点滅は7~8回は必要になるはず。
昨今は、軽くウインカーを操作することで3回だけ点滅する「ワンタッチウインカー」という装備があり、ハンドル操作でウインカーが解除にならないレーンチェンジではテンポよく進路変更ができてよい、という声もありますが、点灯回数が少ないことから、危険とみなす意見もあります(トヨタはその指摘を危惧してか、ワンタッチウインカーの設定回数を5回にしている)。

 ウインカーのなにがカッコ悪いのか、おじさんには理解できません。進路変更完了までウインカーを丁寧に出し続けることのほうが、「スマートでカッコ良い」と、感じてほしいものです。



しょっちゅうブレーキを踏む「障害物カー」

 高速道路では、しょっちゅうブレーキランプを点灯させているクルマも、イライラするもの。
猛烈な速さで後方から走行してきたあと急減速し、前のクルマの後方にピタリと付けて、「先に行かせろ」とばかりに、速度を上げ下げ(ブレーキランプをチカチカ)しながら圧迫運転をするクルマのほか、急な下り勾配でもないのに、速度調節がうまくいかないのか、ブレーキランプをチカチカとさせなら走るクルマも見かけますよね。

 あおり運転まがいの前者は問題外として、後者の場合は、アクセルペダルを踏む足の力を緩めるか、低速のギア(Bレンジなど)にシフトチェンジするなりすれば、車速は自然と落ちていくのですが、減速はあくまでブレーキを踏む、だと考えているようで、後続のクルマがそのブレーキランプで焦ったり、イライラしたりしていることには気づいていないようです。

 このほか、自動車間距離保持システム(通称ACC)の作動中の場合も、前走車との車速の差が大きく、減速時の加速度がしきい値を超えると、ブレーキランプが点灯することがあります。
前走車との距離が詰まりそうだと感じたら、事前にACCの設定速度を落とすなど、事前対応したほうがよいかもしれませんね。



 忘れてはならないのは、ルールを無視したクルマに遭遇したとしても、あおり運転をしてもいい理由にはならないこと。
また、「人の振り見て我が振り直せ」ではないですが、「いまの運転、ひょっとしたら相手にとっては、危険だったり迷惑だったりしたかもしれない」と思ったら、アイコンタクトやハンドサイン、それらが難しい場合はハザードなどを使って謝意を示すことも、イライラしないスムーズな交通を維持するには大切なことだと思います。

 法定速度や交通ルールを守ることは当然ですが、自己防衛のためにも、運転中は周囲にも気を配り、安心安全なカーライフを楽しみましょう。



引用元:https://bestcarweb.jp/feature/column/664550


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