車の「スマホホルダー」違反の可能性も? ナビ代わりで「フロントガラス」「メーター上」取り付けはNG!? うっかり違反にならない「正しい設置場所」とは
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くるまのニュース より

いまやドライブでも欠かせない存在の「スマホ」だが……
いまや生活必需品でもある「スマートフォン(スマホ)」。クルマのなかでもスマホを通して音楽を聴いたり、地図アプリを利用したりする機会も増えています。
クルマのフロントガラスやダッシュボードにスマホ用のホルダーを取り付けているケースも見掛けますが、果たしてこれは「合法」なのでしょうか。
総務省が2023年6月に公表した「令和5年通信利用動向調査の結果」によると、世帯の主な情報通信機器の保有状況のなかで、スマートフォンの割合が90.6%となり、引き続き増加傾向とのことです。
いまや「携帯電話=スマホ」とみていいでしょう。
クルマを運転する際にも、スマホにインストールした「Yahoo!カーナビ」や「Google Map」アプリなどを使い、カーナビ代わりにしている人もいるはずです。
大型ディスプレイを搭載した車載のディスプレイオーディオやカーナビゲーションシステムなどに接続しない場合、スマホの画面がそのままカーナビ代わりとなるわけで、必然的に運転中でも見やすい場所に設置することになります。
その役目を担うのが、いわゆる「スマホホルダー」です。
ネット通販やカー用品店、さらに100円ショップに至るまでさまざまな種類のスマホホルダーが売られており、どれを選べばよいか分からないほどです。
スマホホルダーを取り付ける主な場所として、エアコンの吹き出し口やダッシュボード、フロントガラス、メーターフードなどに固定するタイプなど、これだけでも迷ってしまいそうです。
ここで注意しなければならないのが、うっかり車検NGの場所にスマホホルダーを取り付けてしまう可能性がある、ということです。
特に「運転に支障をきたす可能性がある場合」は注意が必要となります。

取付方法によっては「安全運転義務違反」に問われる可能性も!?
運転に支障をきたす可能性がある場合とは、どのようなケースが考えられるのでしょうか。
具体的には、取り付けることで視界を遮ってしまうスマホホルダーは車検NGであると同時に、取り締まりの対象となる可能性があるので、十分な注意が求められます。
フロントガラスに吸盤を用いて取り付けるタイプのスマホホルダーは、「道路運送車両の保安基準」における「ガラスの上端から縦の長さの20%以内または下端から150mm以内の範囲」に適合せず、車検がNGだけでなく、道路交通法の「安全運転義務違反」に該当するかもしれません。
この場合、9000円の反則金と違反点数2点(普通自動車・軽自動車)が科せられる可能性もあります。
これはサンバイザーやバックミラーへの装着、メーターフード上にクリップ式で固定するタイプのスマホホルダーなどについても同様です。
そう考えると、スマホをカーナビ代わりにして使う場合の固定方法は、思いのほか限られてくることが分かります。
視界を遮らない位置という点についても、車種によってインパネまわりの形状はさまざまなため、試行錯誤が求められます。
筆者(松村透)もいろいろ試して失敗を繰り返しましたが、最終的にはエアコンの吹き出し口に固定するタイプのスマホホルダーに落ち着きました。
なかでも、きちんとスマートフォンを3方向(左右と下)からホールドできるものがオススメです。
左右からはさむだけのタイプだと、思わぬ衝撃で外れてしまうこともあります。
なおかつ、ある程度の強度があるタイプとなると、無数に選択肢があるように思えるスマホホルダーも一気に絞られてきます。
カップホルダーのように、どのクルマでもスマホホルダーが標準装備されるようになると便利ではありますが、一概にスマホといってもサイズや重さに大きなバラツキがあるだけに、実現は厳しいのかもしれません。
車検や道路交通法などをクリアしつつ、なおかつ使い勝手の良いスマホホルダーを見つけ出すのは楽しくもあり、なかなか大変ではありますが、「これだ!」と思う一品を見つけたときの喜びもまたひとしおです。